Yasuhiroさん
レビュアー:
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「文芸部2017:久々のリレー小説」番外特別企画:「罪と罰を読まない」を読む座談会(おまけ写真付き)
Yausuhiro(以下Y)「みなさんこんにちは、野洲比呂です。この暴走万葉仮名はレディー羽印虞素さんからあり難くもいただきました。というわけで、現在掲示板で進行中の『文芸部2017:久々のリレー小説』の番外編としてクラフト・エヴィング商會が仕掛けた企画本『罪と罰を読まない』を読んで語ろうという、あこぎな座談会を企画しました。お越しいただいたのは、」
哀愁亭味楽「どうも~、リレー小説にこの本を出しておきながら、実はまだ読んでいないことをコクってしまいましたので、急いで読んでからお邪魔させていただいた次第でございます。」
可藻目「こんにちは、リレー小説主人公の可藻目でございます、企画立案者でもございすのでお付き合いさせていただきますわ、もちろんドストエフスイ全集は読破しております。」
Y「ということで早速著者、というか、座談会メンバーを紹介しますと、クラフト・エヴィング商會の吉田夫妻に加えて、翻訳家の岸本佐知子さん、作家の三浦しをんさんの四人なんですが、なんと全員「罪と罰」未読だったんですね。」
哀「昔、小林秀雄師匠は「罪と罰」は若い頃読んで再読しない人がほとんどだと嘆いていらっしゃったと聞き及んでおりますが、今はこれほどの文化人でも読まない時代なんでございすね~。」
Y「その四人の座談会はどんな内容になると思いますか?」
哀「そりゃ帯に書いております、
可「読まずに読む、つまり巷間知られている「知的階級の若者が机上の理論だけで金貸しの老婆を殺す物語」というキャッチだけを手がかりにストーリーを構築していくのでしょうね。心配なのは
Y「を、句点が五つ、ずばり予想が当たってしまってハチャメチャなことになっちゃいましたか。」
可「あんまり外れ過ぎないように最初と最後の1ページが最初に提示され、その上編集さんが時々ランダムに1ページだけ読んでくれるので、一応ストーリーらしきものはできてましたけどねえ(嘆息。」
哀「そう言えば野洲比呂さんだって、あっしへのコメントで『アホばっかり』とか、名前の省略の仕方がひどいとか、ぼろくそにおっしゃってたような記憶がございますよ。」
Y「テヘペロ(^^;)、なんせラスコ(ラスコーリニコフ)、マメ父(マルメラードフ)、馬(ラズミーヒン)、スヴィドリなんとか(スヴィドリガイロフ)、おまけにドスト(ドストエフスキー)!」
可「馬はひどすぎますけど、まあロシア人の名前は亀山郁夫が言ってるように本当にややこしいので、そのあたりには目をつぶりましょう。でもね、ラスコは当然娼婦ソーニャを買ってるとか、やっちゃった後でグチグチと文句をつける中年おやじか!とか、「革命戦士ラスコの冒険」だとか、「老婆死すべし」だとか、あげくに
哀「でもまあ、我々は読んで知ってるからそう思うわけで、何にも知らない者からすれば、ソーニャは娼婦なんだからそりゃ買うでしょって思いますよ、普通。それにあれだけの手がかりで才気煥発の推理を連発する三浦しをんって、やっぱり小説家ですよね。」
Y「を、いいとこついてきますね、ついでに言うとわざわざ英訳を読む岸本さんはやっぱ翻訳家ですね。ところで吉田(妻)さんは
可「私はその番組は知らないんですけど、マルメラードフもドゥーニャもラズミーヒンも出てこない「罪と罰」って、どんな内容なんだと逆に興味が涌きましたね(苦笑。」
Y「さて、このあと、登場人物紹介と小説の粗筋を挟んで、読後の座談会が再開されるわけですが、」
哀「この登場人物紹介は秀逸ですねえ、もう言いたい放題。ルージンはドがつくケチで
可「米川正夫先生も草葉の陰で泣いておられるでしょう(涙」
Y「まあまあ、いかにも現代的でいいじゃないですか、クラフト・エヴィングだし(^_^;)。で読後の座談会は皆さん、さすがの感想を述べておられますね。」
哀「マルメラードフのマはマゾのマ、スヴィドリガイロフのス(S)はサドのサ、でもですかい?」
可「ラスコは自意識過剰の中二病のニートで
Y「まあまあそれはそれとして(~_~;)、マメ父の奥さんでマメ父の葬式の後発狂して死んでしまうカテリーナの一連のエピソード描写が素晴らしいとか、スヴィドリガイロフのキャラが立っていて素晴らしいとか、目のつけどころがシャープでしょ。」
哀「それ、合併吸収された会社。。。」
可「確かに
Y「私、実は先日「罪と罰」を読んだ時そこを何気なく読み飛ばしていて、やられた、さすがプロだなと思いましたね。」
可「ただそこに陥穽もあるから気をつけるべし。ラスコがあまりいけてない役柄なのでスヴィドリガイロフが素晴らしいキャラに見えるのはわかるんだけど、四人とも興奮しすぎ、もう少し冷静に彼の悪徳を見つめる必要はあると思いますね。」
Y「とは言え、スヴィドリガイロフに一番ぴったりの俳優はヴィーゴ・モーテンセンっていうのは渋い。ヴィーゴ命のあかつき姐さんも泣いて喜んでおられるでしょう。」
可「ということで未読の方のために「罪と罰」自体のストーリーはなるべくわからないようにこの本を検討してきましたが、坂本竜馬の池田屋事件と暗殺の間という時期にこれだけの内容の小説ができていたのは素晴らしいと四人とも最後は絶賛されておられます。皆さんも是非「罪と罰」を読んでこの本も読んでみてください。」
哀「でもしをんさん、『カラマーゾフの兄弟を読まない』はおやめになったほうが(^^;)。というところで座談会、これにてお開きでございます。あ、そういえば野洲比呂さん、今日は着流しじゃないんですか?」
Y「勘弁してくださいよ~、あれはレディー羽印虞素さんが勝手に妄想したイメージで、、、」
可「まっ、私も期待しておりましたのに。みんなあなたの正体に興味津々でございますわよ。」
Y「では、昔々の写真で我慢してくださいませ。言っときますけど、何十年も前の写真ですから。。。。。」
哀愁亭味楽「どうも~、リレー小説にこの本を出しておきながら、実はまだ読んでいないことをコクってしまいましたので、急いで読んでからお邪魔させていただいた次第でございます。」
可藻目「こんにちは、リレー小説主人公の可藻目でございます、企画立案者でもございすのでお付き合いさせていただきますわ、もちろんドストエフスイ全集は読破しております。」
Y「ということで早速著者、というか、座談会メンバーを紹介しますと、クラフト・エヴィング商會の吉田夫妻に加えて、翻訳家の岸本佐知子さん、作家の三浦しをんさんの四人なんですが、なんと全員「罪と罰」未読だったんですね。」
哀「昔、小林秀雄師匠は「罪と罰」は若い頃読んで再読しない人がほとんどだと嘆いていらっしゃったと聞き及んでおりますが、今はこれほどの文化人でも読まない時代なんでございすね~。」
Y「その四人の座談会はどんな内容になると思いますか?」
哀「そりゃ帯に書いております、
四人の未読者が試みた前代未聞の愉快な読書会ということでございまして、」
可「読まずに読む、つまり巷間知られている「知的階級の若者が机上の理論だけで金貸しの老婆を殺す物語」というキャッチだけを手がかりにストーリーを構築していくのでしょうね。心配なのは
「罪と罰」を愛する皆様ごめんなさい。と帯に書いてあることよね。おふざけが過ぎたりしなければ、と思っていたんですけど。。。。。」
Y「を、句点が五つ、ずばり予想が当たってしまってハチャメチャなことになっちゃいましたか。」
可「あんまり外れ過ぎないように最初と最後の1ページが最初に提示され、その上編集さんが時々ランダムに1ページだけ読んでくれるので、一応ストーリーらしきものはできてましたけどねえ(嘆息。」
哀「そう言えば野洲比呂さんだって、あっしへのコメントで『アホばっかり』とか、名前の省略の仕方がひどいとか、ぼろくそにおっしゃってたような記憶がございますよ。」
Y「テヘペロ(^^;)、なんせラスコ(ラスコーリニコフ)、マメ父(マルメラードフ)、馬(ラズミーヒン)、スヴィドリなんとか(スヴィドリガイロフ)、おまけにドスト(ドストエフスキー)!」
可「馬はひどすぎますけど、まあロシア人の名前は亀山郁夫が言ってるように本当にややこしいので、そのあたりには目をつぶりましょう。でもね、ラスコは当然娼婦ソーニャを買ってるとか、やっちゃった後でグチグチと文句をつける中年おやじか!とか、「革命戦士ラスコの冒険」だとか、「老婆死すべし」だとか、あげくに
スヴィドリなんとかっていい人っぽいとか。もう目も当てられない推測が続きましたね。」
哀「でもまあ、我々は読んで知ってるからそう思うわけで、何にも知らない者からすれば、ソーニャは娼婦なんだからそりゃ買うでしょって思いますよ、普通。それにあれだけの手がかりで才気煥発の推理を連発する三浦しをんって、やっぱり小説家ですよね。」
Y「を、いいとこついてきますね、ついでに言うとわざわざ英訳を読む岸本さんはやっぱ翻訳家ですね。ところで吉田(妻)さんは
昔NHKの15分くらいの「罪と罰」の影絵番組を見ていたので自分はアドバンテージがあると思っていたのに、全く役に立ってなかったってとこが傑作ですね。」
可「私はその番組は知らないんですけど、マルメラードフもドゥーニャもラズミーヒンも出てこない「罪と罰」って、どんな内容なんだと逆に興味が涌きましたね(苦笑。」
Y「さて、このあと、登場人物紹介と小説の粗筋を挟んで、読後の座談会が再開されるわけですが、」
哀「この登場人物紹介は秀逸ですねえ、もう言いたい放題。ルージンはドがつくケチで
とことんちっちゃい男だと貶し放題、ポルフィーリーには
物的証拠を集めろよって突っ込むし」
可「米川正夫先生も草葉の陰で泣いておられるでしょう(涙」
Y「まあまあ、いかにも現代的でいいじゃないですか、クラフト・エヴィングだし(^_^;)。で読後の座談会は皆さん、さすがの感想を述べておられますね。」
哀「マルメラードフのマはマゾのマ、スヴィドリガイロフのス(S)はサドのサ、でもですかい?」
可「ラスコは自意識過剰の中二病のニートで
急に気分が変わるマン、
いきなり帰っちゃうマンってのもひどいですねえ。」
Y「まあまあそれはそれとして(~_~;)、マメ父の奥さんでマメ父の葬式の後発狂して死んでしまうカテリーナの一連のエピソード描写が素晴らしいとか、スヴィドリガイロフのキャラが立っていて素晴らしいとか、目のつけどころがシャープでしょ。」
哀「それ、合併吸収された会社。。。」
可「確かに
スヴィドリガイロフの永遠を鋭く突いてくるしをんさんはさすがです。」
Y「私、実は先日「罪と罰」を読んだ時そこを何気なく読み飛ばしていて、やられた、さすがプロだなと思いましたね。」
可「ただそこに陥穽もあるから気をつけるべし。ラスコがあまりいけてない役柄なのでスヴィドリガイロフが素晴らしいキャラに見えるのはわかるんだけど、四人とも興奮しすぎ、もう少し冷静に彼の悪徳を見つめる必要はあると思いますね。」
Y「とは言え、スヴィドリガイロフに一番ぴったりの俳優はヴィーゴ・モーテンセンっていうのは渋い。ヴィーゴ命のあかつき姐さんも泣いて喜んでおられるでしょう。」
可「ということで未読の方のために「罪と罰」自体のストーリーはなるべくわからないようにこの本を検討してきましたが、坂本竜馬の池田屋事件と暗殺の間という時期にこれだけの内容の小説ができていたのは素晴らしいと四人とも最後は絶賛されておられます。皆さんも是非「罪と罰」を読んでこの本も読んでみてください。」
哀「でもしをんさん、『カラマーゾフの兄弟を読まない』はおやめになったほうが(^^;)。というところで座談会、これにてお開きでございます。あ、そういえば野洲比呂さん、今日は着流しじゃないんですか?」
Y「勘弁してくださいよ~、あれはレディー羽印虞素さんが勝手に妄想したイメージで、、、」
可「まっ、私も期待しておりましたのに。みんなあなたの正体に興味津々でございますわよ。」
Y「では、昔々の写真で我慢してくださいませ。言っときますけど、何十年も前の写真ですから。。。。。」
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馬鹿馬鹿しくなったので退会しました。2021/10/8
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この書評へのコメント
- かもめ通信2017-06-09 19:31
す、すごい。。。。。すごすぎる。。。。。私の中のYasuhiroさん像が~~~ww
というわけで、SF超大作かと思いきや、ファンタジーに?!はたまたヤンキー小説かやっぱり、童話路線?!と迷走を続けているリレー小説!
今からでも遅くない、あなたも着流しの超能力者野洲比呂さんの元に馳せ参じてくださいませ!w
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- 出版社:文藝春秋
- ページ数:291
- ISBN:9784163903668
- 発売日:2015年12月12日
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