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Rokoさん
Roko
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戦後、インドからやって来た象の名もインディラでした
デパートの屋上にやって来た小象のインディラはとても人気がありました。そこにいるのはしばらくの間で、その後は動物園に引き渡そうと思っていたのに、大きくなり過ぎて屋上から降りることができなくなってしまったのです。

そして、壁と壁の隙間に挟まって出られなくなった少女、ミイラ。少年の友だちはインディラとミイラの二人だけでした。そんな孤独な少年はチェスと出会います。それが彼の人生を決定してしまったのです。


日本ではなじみの薄いチェスの世界を描いた物語なのに、そんなことなどまるで気にならないというか、知らない世界だからこそイメージが広がる美しい物語でした。

チェスの対戦中に何度も出てきた、チェスの駒の動かし方で、その人がどんな人なのか分かってしまうというのは怖いなぁと思いました。勝敗を喜んだり悲しんだりするだけでなく、チェスを通した出会いをどれだけ楽しめているのかどうかまで分かってしまうなんて!


人生がチェスであり、チェスをすることによって生かされていた主人公の人生は、きっと幸せだったのでしょうね。有名になったり、大きな世界を目指す事より、美しいチェスをしたいと願った彼の生き方は、誰にも真似のできない世界を作り出していました。

〇小川洋子さんの作品
博士の愛した数式
世にも美しい数学入門
ミーナの行進
博士の本棚
科学の扉をノックする
猫を抱いて象と泳ぐ
カラーひよことコーヒー豆
注文の多い注文書
口笛の上手な白雪姫
心と響き合う読書案内
そこに工場があるかぎり
生きるとは、自分の物語をつくること
シュガータイム
約束された移動
からだの美
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物語の役割
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Roko
Roko さん本が好き!1級(書評数:2961 件)

好きなジャンルはスポーツ、音楽、美術。
心・脳に関するものも、ついつい読んでしまいます。
小説もいいけどノンフィクションもね!

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