yukoさん
レビュアー:
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70年代。田舎で中学時代を過ごしたオクダ少年。お年玉と貯金をはたいて買ったラジオから流れてきたのは少年の心を焦がすロックンロール!あぁ、ロック大好きな私も同じ時代を過ごしたかった!!!
直木賞作家の作者。
あ、
私、一冊も読んだことがない・・・
『ナオミとカナコ』は図書館で予約して、すでに半年以上待ってますが、まだこの先一年以内に貸し出しの順番は回ってこなさそう。
岐阜の田舎で中学時代を過ごしたオクダ少年。
ちょうど私よりは11歳年上でして。
私は父親が音楽好きだったので、小学生のころから洋楽を聞いてましたが、
中学時代に自分の好みができたころには、
あ、これかっこい!と思ったミュージシャンはみんな死んでました・・・
ジョン・レノンとジョン・ボーナムは小学4年生の時に、マーク・ボランは小学校1年生の時、ジミヘンにいたっては、私が生まれる前に亡くなっていたので、
リアルタイムで偉大なロックスターが生まれ出た時代に思春期を過ごせたオクダ少年が大変羨ましく・・・
愛知県は管理教育でとても有名ですが、お隣岐阜県もそうだったのですね。
丸刈りが決められ、休日の外出は制服着用、
そんな中学があったのかとびっくり!
私が通っていた中学も厳しかったイメージが合ったけど、そこまではなかったので、まだましな方だったんでしょうけど、
お昼休みに放送部がかけるレコードにまでチェックが入って、たまに何かの事故でロックなどかかると、先生が放送室に走っていって放送を止めるという話が出てきて、
監獄ですか、この中学は、と愕然・・・
中学時代、オクダ少年にとって学校はひたすら窮屈で規則、規則、規則、と柔軟性など微塵もなく、ユーモアも洒落も一切通用しない窮屈な場所だったそうで、
「少しでも人とちがった行動をとる生徒は、徹底的に取り締まられた。教師からのビンタも日常茶飯事。わたしは中学時代、同級生や先輩後輩たちとは楽しい時間を過ごしたけれど、通った学校ははっきり言ってクソであった。後年、わたしが作家になって直木賞を受賞すると、この母校から講演だの記念行事への参加だのをしばしば求められたが、すべて断りましたな。アホンダラ、誰が行くかい(わたしはネにもつタイプ)」
多感な思春期に、個性を殴りつけて抑圧してきた罪は大きいですよ、先生方。
巻頭には、オクダ少年が「ニューミュージック・マガジン」1978年2月号に書きこんでいた独自の年間ベスト・アルバム・ランキングなんかも載っていて、このあたりの音楽好きな人、同世代の方にはとても面白い・・・そうそう、そうだよね!!!と共感できる本かと。
が、
この時代の音楽に全く興味がない人からすれば、
あまりにマニアックすぎてあまり面白くないのかも・・・
とはいえ、音楽以外の話題もいろいろあり、
一番笑ったのは、
五分刈りの少年たちが、休みの日に集まると、
全員がベルボトムジーンズにバッシュ、プリントTシャツという出で立ちで、「これが青春だぜ」と心浮き立つ思いを抱いたという思い出話。
その集団、
相当奇抜というか、面白いというか、風変りというか・・・(笑)
結局私が一番好きなジェフ・ベックもスティービー・ワンダーも今なお生きてご活躍中で、ロバート・プラントもジミー・ペイジも生きているけれど、
デビッド・ボウイやプリンスは亡くなってしまって・・・
思春期に情熱を注いだものって、大人になっても絶対に忘れることはなくて、
そういう思春期時代を過ごしたオクダ少年は、今なおその時に出会った音楽の数々を愛し続けているでしょうし、
私も15歳からまさかの25年間もバンドやり続けることになろうとは、MTVを見てワクワクしていた中学時代、想像もつかなかったけれど、ステキな思春期を、青春時代を過ごせて良かったなぁと、思いだしてはほっこりするのです。
ちなみに、
Led Zeppelin Remastersを聞きながらこの本は読みました!
Remastersかよ!というツッコミが入りそうな・・・
そういや、娘が小さい時、お風呂でimmigrant songをフリ付きで裸で熱唱してあげたら、涙流して喜んでたな・・・・・
あ、
私、一冊も読んだことがない・・・
『ナオミとカナコ』は図書館で予約して、すでに半年以上待ってますが、まだこの先一年以内に貸し出しの順番は回ってこなさそう。
岐阜の田舎で中学時代を過ごしたオクダ少年。
ちょうど私よりは11歳年上でして。
私は父親が音楽好きだったので、小学生のころから洋楽を聞いてましたが、
中学時代に自分の好みができたころには、
あ、これかっこい!と思ったミュージシャンはみんな死んでました・・・
ジョン・レノンとジョン・ボーナムは小学4年生の時に、マーク・ボランは小学校1年生の時、ジミヘンにいたっては、私が生まれる前に亡くなっていたので、
リアルタイムで偉大なロックスターが生まれ出た時代に思春期を過ごせたオクダ少年が大変羨ましく・・・
愛知県は管理教育でとても有名ですが、お隣岐阜県もそうだったのですね。
丸刈りが決められ、休日の外出は制服着用、
そんな中学があったのかとびっくり!
私が通っていた中学も厳しかったイメージが合ったけど、そこまではなかったので、まだましな方だったんでしょうけど、
お昼休みに放送部がかけるレコードにまでチェックが入って、たまに何かの事故でロックなどかかると、先生が放送室に走っていって放送を止めるという話が出てきて、
監獄ですか、この中学は、と愕然・・・
中学時代、オクダ少年にとって学校はひたすら窮屈で規則、規則、規則、と柔軟性など微塵もなく、ユーモアも洒落も一切通用しない窮屈な場所だったそうで、
「少しでも人とちがった行動をとる生徒は、徹底的に取り締まられた。教師からのビンタも日常茶飯事。わたしは中学時代、同級生や先輩後輩たちとは楽しい時間を過ごしたけれど、通った学校ははっきり言ってクソであった。後年、わたしが作家になって直木賞を受賞すると、この母校から講演だの記念行事への参加だのをしばしば求められたが、すべて断りましたな。アホンダラ、誰が行くかい(わたしはネにもつタイプ)」
多感な思春期に、個性を殴りつけて抑圧してきた罪は大きいですよ、先生方。
巻頭には、オクダ少年が「ニューミュージック・マガジン」1978年2月号に書きこんでいた独自の年間ベスト・アルバム・ランキングなんかも載っていて、このあたりの音楽好きな人、同世代の方にはとても面白い・・・そうそう、そうだよね!!!と共感できる本かと。
が、
この時代の音楽に全く興味がない人からすれば、
あまりにマニアックすぎてあまり面白くないのかも・・・
とはいえ、音楽以外の話題もいろいろあり、
一番笑ったのは、
五分刈りの少年たちが、休みの日に集まると、
全員がベルボトムジーンズにバッシュ、プリントTシャツという出で立ちで、「これが青春だぜ」と心浮き立つ思いを抱いたという思い出話。
その集団、
相当奇抜というか、面白いというか、風変りというか・・・(笑)
結局私が一番好きなジェフ・ベックもスティービー・ワンダーも今なお生きてご活躍中で、ロバート・プラントもジミー・ペイジも生きているけれど、
デビッド・ボウイやプリンスは亡くなってしまって・・・
思春期に情熱を注いだものって、大人になっても絶対に忘れることはなくて、
そういう思春期時代を過ごしたオクダ少年は、今なおその時に出会った音楽の数々を愛し続けているでしょうし、
私も15歳からまさかの25年間もバンドやり続けることになろうとは、MTVを見てワクワクしていた中学時代、想像もつかなかったけれど、ステキな思春期を、青春時代を過ごせて良かったなぁと、思いだしてはほっこりするのです。
ちなみに、
Led Zeppelin Remastersを聞きながらこの本は読みました!
Remastersかよ!というツッコミが入りそうな・・・
そういや、娘が小さい時、お風呂でimmigrant songをフリ付きで裸で熱唱してあげたら、涙流して喜んでたな・・・・・
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仕事のことで鬱状態が続いており全く本が読めなかったのですが、ぼちぼち読めるようになってきました!
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- 出版社:KADOKAWA/角川書店
- ページ数:278
- ISBN:9784041022535
- 発売日:2014年10月31日
- 価格:1296円
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