Yasuhiroさん
レビュアー:
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東野圭吾だけはどうしても合わない。この作品も良質ではあるが合わないので仕方ない。合う人にはたまらなく素敵な作品だと思います。

ベストセラー作家で文句のつけようのない良質な作品を出し続けている方でも、合う、合わないという相性はどうしようもなくあります。私にとって東野圭吾は「合わない」方の作家です。
家内が圭吾ファンの友達からよく借りてくるので、彼の小説は相当数読んでいます。ストーリーの構築もうまいし、人気シリーズをいくつも持っておられるだけあって売れる読まれるというコツも体得されているなと思います。読むと納得するし、時には涙します。でも、何か物足りない、自分の求めているものと合わない。ただ一作だけ、よくぞここまで長大な構想をまとめきったな、という点で「白夜行」だけは傑作だと思いますが。
前置きが長くなりましたが、もうすぐ映画が公開される「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。
やっぱりストーリーの構築は上手いな、と思います。タイムパラドックスの禁を犯しているのは純粋SFではないので目をつぶるとして、人生相談に手紙のタイムスリップを利用するという着想もいいと思います。最初に提示したテーマを、様々なエピソードを積み重ねた上でちゃんと最後に回収する。そのいくつものエピソードが涙を誘う。我々の世代にはFab4ことビートルズの、最後の映画「Let It Be」にまつわる話も涙ものです。
だけど、何故か合わない。ストーリーや文章が練られ過ぎていて所謂「遊び」がない。まるで小論文のテストの模範解答を読まされているような、肌がこそばゆくなるような感覚が常につきまといます。雑貨店と児童養護施設との接点が後半明らかになりますが、あまりにも綺麗にまとめ過ぎる。
まあ、あくまでもそれは主観であって、客観的に見ればとてもよくできた作品。東野圭吾が好き、という方にはたまらない一作だと思います。
家内が圭吾ファンの友達からよく借りてくるので、彼の小説は相当数読んでいます。ストーリーの構築もうまいし、人気シリーズをいくつも持っておられるだけあって売れる読まれるというコツも体得されているなと思います。読むと納得するし、時には涙します。でも、何か物足りない、自分の求めているものと合わない。ただ一作だけ、よくぞここまで長大な構想をまとめきったな、という点で「白夜行」だけは傑作だと思いますが。
前置きが長くなりましたが、もうすぐ映画が公開される「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。
やっぱりストーリーの構築は上手いな、と思います。タイムパラドックスの禁を犯しているのは純粋SFではないので目をつぶるとして、人生相談に手紙のタイムスリップを利用するという着想もいいと思います。最初に提示したテーマを、様々なエピソードを積み重ねた上でちゃんと最後に回収する。そのいくつものエピソードが涙を誘う。我々の世代にはFab4ことビートルズの、最後の映画「Let It Be」にまつわる話も涙ものです。
だけど、何故か合わない。ストーリーや文章が練られ過ぎていて所謂「遊び」がない。まるで小論文のテストの模範解答を読まされているような、肌がこそばゆくなるような感覚が常につきまといます。雑貨店と児童養護施設との接点が後半明らかになりますが、あまりにも綺麗にまとめ過ぎる。
まあ、あくまでもそれは主観であって、客観的に見ればとてもよくできた作品。東野圭吾が好き、という方にはたまらない一作だと思います。
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馬鹿馬鹿しくなったので退会しました。2021/10/8
この書評へのコメント
- Tetsu Okamoto2017-09-13 13:51
「再生」が映画では「Reborn」として山下達郎版と門脇麦版とハーモニカ版がでるそうで、前二者はラジオ等でききましたが、ハーモニカ版はまだです。聴いてしまうと、もうこれ以外の曲想はなくなってしまいます。
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- 出版社:KADOKAWA/角川書店
- ページ数:413
- ISBN:9784041014516
- 発売日:2014年11月22日
- 価格:734円
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