はるほんさん
レビュアー:
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そこもとになら抱かれてもよいでござるぅぅぅ!
ちょっと前に「猫侍」という時代劇ドラマがあった。
要は猫を飼っているから猫侍なのだが、本書は違うのだ。
ましてや猫耳や猫シッポをつけて「だにゃん♪」などとのたまうような
紛い物の萌え系コスプレなぞでもない。
主人公・宗太郎はまさしく「猫の姿をした侍」なのである。
宗太郎はれっきとした旗本家の跡取りだが
この業の深い身体のため、今は市井で長屋暮らしをしている。
何度言っても猫太郎さんと呼ぶ長屋の面々にツッコミを入れながら
「猫の手屋」と言う看板を掲げ
日々善行を積み、元の姿に戻ることを切望している。
毛深い手には小豆色の肉球。
松葉に似たヒゲをひょこひょことうごめかし、
心を落ち着かせるために、しっぽりと濡れた鼻先をぺろりと舐める。
泰然自若たる武士を心がけてはいても時折、
淡雪の毛に包まれた尻尾がぶわわと逆立ってしまう。
やべえ。なんかもう冒頭しょっぱなから
宗太郎の身体が戻らなくてもええやんとか思ってしまう本末転倒っぷり。
石部金吉と呼ばれた真面目一徹の男が、果敢にも猫の性(さが)と戦う。
お煮干しがやけに美味い。
陽だまりにいるとつい眠くなって背中が丸くなる。
性格的にも男前の宗太郎だが、ンなこたぁどうでもいい。(ヲイ)
等身大のもふもふに特大の肉球ですぞ?
けしからん。じつにけしからん。
んなもんでもふっと張り手とかされたら、刀で切られる前に鼻血出るわ!
嗚呼その御尊顔のωの部分をむにっと!むにっとしたい!!!(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァ
猫武士が主役だけあって(宗太郎談:ですから、それがしは猫ではござらんと…)
他の登場人物もなかなかキャラが立っている。
世話好きできっぷのいい長屋の人々に、ふらりと現れる猫の被り物をした托鉢僧。
なんでもかんでも「アレ」で済ます大家に、なんと歌川国芳まで。
(※歌川国芳:猫好きでも知られる浮世絵師)
コミカルな設定ながら文章はしっかり時代物風なのも◎。
ぶっ飛んだ設定がこの本の面白さなのだが
そこに時代物の鉄板設定をはめ込んでいる印象もあり
いい意味でもう少し「いい加減」でもよいのではないかとも少々感じたり。
逆に宗太郎が猫になったイワクは、やや雑にも思う。
キャラ構成なら★5でもいいのだが、ストーリーのテンポで★1差し引かせて頂いた。
イヤそれでも猫武士だけでゴハン3杯いける。
武士の心と猫の外見を兼ね備えておるなど、あなおそろし。
むしろ拙者、そこもとになら抱かれてもよいでござるぅぅぅ!
いやむしろ抱っこさせてくれぇぇぇぇ!!!(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァ
彼ぞまさしくもふもふの───、否
もののふの頂点に君臨するイケメンであろう。
コレは続巻でたら、買うで!!!
要は猫を飼っているから猫侍なのだが、本書は違うのだ。
ましてや猫耳や猫シッポをつけて「だにゃん♪」などとのたまうような
紛い物の萌え系コスプレなぞでもない。
主人公・宗太郎はまさしく「猫の姿をした侍」なのである。
宗太郎はれっきとした旗本家の跡取りだが
この業の深い身体のため、今は市井で長屋暮らしをしている。
何度言っても猫太郎さんと呼ぶ長屋の面々にツッコミを入れながら
「猫の手屋」と言う看板を掲げ
日々善行を積み、元の姿に戻ることを切望している。
毛深い手には小豆色の肉球。
松葉に似たヒゲをひょこひょことうごめかし、
心を落ち着かせるために、しっぽりと濡れた鼻先をぺろりと舐める。
泰然自若たる武士を心がけてはいても時折、
淡雪の毛に包まれた尻尾がぶわわと逆立ってしまう。
やべえ。なんかもう冒頭しょっぱなから
宗太郎の身体が戻らなくてもええやんとか思ってしまう本末転倒っぷり。
石部金吉と呼ばれた真面目一徹の男が、果敢にも猫の性(さが)と戦う。
お煮干しがやけに美味い。
陽だまりにいるとつい眠くなって背中が丸くなる。
性格的にも男前の宗太郎だが、ンなこたぁどうでもいい。(ヲイ)
等身大のもふもふに特大の肉球ですぞ?
けしからん。じつにけしからん。
んなもんでもふっと張り手とかされたら、刀で切られる前に鼻血出るわ!
嗚呼その御尊顔のωの部分をむにっと!むにっとしたい!!!(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァ
猫武士が主役だけあって(宗太郎談:ですから、それがしは猫ではござらんと…)
他の登場人物もなかなかキャラが立っている。
世話好きできっぷのいい長屋の人々に、ふらりと現れる猫の被り物をした托鉢僧。
なんでもかんでも「アレ」で済ます大家に、なんと歌川国芳まで。
(※歌川国芳:猫好きでも知られる浮世絵師)
コミカルな設定ながら文章はしっかり時代物風なのも◎。
ぶっ飛んだ設定がこの本の面白さなのだが
そこに時代物の鉄板設定をはめ込んでいる印象もあり
いい意味でもう少し「いい加減」でもよいのではないかとも少々感じたり。
逆に宗太郎が猫になったイワクは、やや雑にも思う。
キャラ構成なら★5でもいいのだが、ストーリーのテンポで★1差し引かせて頂いた。
イヤそれでも猫武士だけでゴハン3杯いける。
武士の心と猫の外見を兼ね備えておるなど、あなおそろし。
むしろ拙者、そこもとになら抱かれてもよいでござるぅぅぅ!
いやむしろ抱っこさせてくれぇぇぇぇ!!!(:.;゚;Д;゚;.:)ハァハァ
彼ぞまさしくもふもふの───、否
もののふの頂点に君臨するイケメンであろう。
コレは続巻でたら、買うで!!!
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歴史・時代物・文学に傾きがちな読書層。
読んだ本を掘り下げている内に妙な場所に着地する評が多いですが
おおむね本人は真面目に書いてマス。
年中歴史・文豪・宗教ブーム。滋賀偏愛。
現在クマー、谷崎、怨霊、老人もブーム中
徳川家茂・平安時代・暗号・辞書編纂物語・電車旅行記等の本も探し中。
秋口に無職になる予定で、就活中。
なかなかこちらに来る時間が取れないっす…。
2018.8.21
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- 出版社:集英社
- ページ数:270
- ISBN:9784087452433
- 発売日:2014年10月17日
- 価格:562円
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