レビュアー:
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本書を読む前はちゃんと楽しめるかどうか不安だったのだが幸運なことにそれは杞憂に終わったのであった。
埼玉県朝霞市にチエノワブックストアという書店がある。駅ビルにあり街の本屋という属性を活かしながらも、お土産になるような本をオシャレに展示販売したりブックカバーコンテストを開催したりするなど、様々な試みを行なっている老舗書店だ。
ここが本をテーマにしたアパレルグッズを発表した。第一弾が今回、紹介するモームの『月と六ペンス』である。
実はあまりにもアートのことを知らな過ぎだろうと思い、いろいろな本を読んでいたことがある。もう8年くらい前だろうか。ロートレックに出会って、それがBOOKSHOP LOVERのロゴマークに繋がるのだが、まあそれは別の話として、そうゴーギャンである。
本書はゴーギャンをモチーフに、天才画家であるストリックランドと彼に振り回された周囲の人々を描いた作品だ。アートのことを調べたと書いたが上のような感じだったので正直ゴーギャンについてはどんな人かほとんど覚えていない。
Wikipediaによるとポスト印象派に位置するらしいがそれもよく覚えていない(どんな絵かは覚えているけれど)。
そんなものだから本書を読む前はちゃんと楽しめるかどうか不安だったのだが幸運なことにそれは杞憂に終わったのであった。
本書を読むのにゴーギャンを知っているかどうかは正直関係ない。啓示に打たれたように絵を描くことに目覚めその道を直進するある種狂気的な男のドラマチックさ、そして周囲の人々の滑稽さが、気の利いた会話文とルポルタージュ風の文体で書かれているので、まるで本当にあったことのように思えてくる。
こんな凄い人が実在した(のかもしれない。あくまでゴーギャンをモチーフにしただけなので創作も多いだろう)と思わせてくれるのだ。
気付けば読み終わっていた。本書が読み継がれている理由が分かった気がした。
ここが本をテーマにしたアパレルグッズを発表した。第一弾が今回、紹介するモームの『月と六ペンス』である。
実はあまりにもアートのことを知らな過ぎだろうと思い、いろいろな本を読んでいたことがある。もう8年くらい前だろうか。ロートレックに出会って、それがBOOKSHOP LOVERのロゴマークに繋がるのだが、まあそれは別の話として、そうゴーギャンである。
本書はゴーギャンをモチーフに、天才画家であるストリックランドと彼に振り回された周囲の人々を描いた作品だ。アートのことを調べたと書いたが上のような感じだったので正直ゴーギャンについてはどんな人かほとんど覚えていない。
Wikipediaによるとポスト印象派に位置するらしいがそれもよく覚えていない(どんな絵かは覚えているけれど)。
そんなものだから本書を読む前はちゃんと楽しめるかどうか不安だったのだが幸運なことにそれは杞憂に終わったのであった。
本書を読むのにゴーギャンを知っているかどうかは正直関係ない。啓示に打たれたように絵を描くことに目覚めその道を直進するある種狂気的な男のドラマチックさ、そして周囲の人々の滑稽さが、気の利いた会話文とルポルタージュ風の文体で書かれているので、まるで本当にあったことのように思えてくる。
こんな凄い人が実在した(のかもしれない。あくまでゴーギャンをモチーフにしただけなので創作も多いだろう)と思わせてくれるのだ。
気付けば読み終わっていた。本書が読み継がれている理由が分かった気がした。
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本屋を応援する活動BOOOKSHOP LOVERです。本が好き!の中の人でもあります。
主に本屋の本と本の本、デザイン周りが好きですが、SFも好きです。社会系の本もちゃんと読みたいところ。積ん読しまくりであります。
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- 出版社:新潮社
- ページ数:378
- ISBN:9784102130278
- 発売日:2014年03月28日
- 価格:680円
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