はるほんさん
レビュアー:
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彼女達が歩くのは、人生のランウェイだ。
What Ali Woreというタンブラーをご存知だろうか。
※タンブラー…Tumblr。ウェブログ型SNS
アリというお爺ちゃんのファッションが載せられているのだが
ポップなギャングみたいでカッコええのである。
またbon_ponさんのインスタグラムは、日本人の60代夫婦のファッションスナップだ。
どこかお揃いにした服装が、なんともかわゆく仲睦まじい。
恐らく同じ格好を若輩者がやっても、同じキマり方はしないだろう。
どこぞのファッション雑誌から抜け出てきたような
「キマり過ぎ」感が出てしまうのではないかと思う。
ソコへこの本である。
「おばあちゃんのオシャレ採集」の名の通り、
町で見かけたオサレなおばーちゃんたちをイラストで語ったモノだ。
あなたもおばーちゃんたちを見て、思ったことはないだろうか。
この小さくて不思議センスな服を、どこで買ったのだろうかと。
いやネタじゃなく、本心からそう思うのだ。
表紙のおばーちゃんを見ていただきたい。
全身シロクロ水玉(シースルーソックスが身悶える程にカワイイ)なんて、
統一感はあっても素人には手の出せない難物である。
柄モノに柄モノなんてウルトラC級ハイファッションを
おばーちゃんたちはさらっと着こなしてしまう。
逆に全身淡い色なんてコーディネートもある。
グレーやベージュ、ウグイス色や錆がかった浅葱色なんて
ポイントが持って行きにくい組み合わせでも
おばーちゃんたちにかかれば、あっという間に馴染む。
適当に着てるんじゃないの?なんてトンでもない。
ウチのばーちゃんもそうだったが、
ジャージや上下スウェットのようなモノは決して身に付けなかった。
その代わり「普段着」と「よそゆき」がキッチリ分けてある。
近所のスーパーへ行くのに車を出した時ですら
「よそゆき」用のモンペに履き替えたくらいである。
ばーちゃんたちのファッションは、特別感にあふれている。
傘や杖、カバンやスカーフの柄には、これでもかと気合が入っている。
歩きやすそうなウォーキングシューズや、
たっぷり入って便利なカートの機能美すらファッションとなる。
無論、何十年も使い込まれたアイテムですらモノにしてしまう。
オシャレにはマイナスも必要なんて言われるが、
その引き算こそが一番難しいのではないか、と思ったりする。
おばーちゃんたちは天然のマイナスを持っているのかもしれない。
服に着られることのない年季を持ちながらも、
服の個性にすんなり染まる従順さ。
だからきっとキワドい配色もぼんやりした配色も、似合ってしまうのだ。
ファンション雑誌のように、真似ればOKな訳ではない高みがココにある。
彼女達が歩くのは、人生のランウェイだ。
日本のおばーちゃんは海外と違って
ファッションなんかをSNSなどで発信する人はまだ少ない。
故に町でチェックするしかない。
バスのベンチで、スーパーの青果コーナーで
散歩道で電車でおばーちゃんたちのファッションチェックをしてみて欲しい。
そしてこの本を手に取って欲しい。
胸の高鳴りを感じたら、さァアナタもロウジンスキー倶楽部へ!!!(番宣)
※タンブラー…Tumblr。ウェブログ型SNS
アリというお爺ちゃんのファッションが載せられているのだが
ポップなギャングみたいでカッコええのである。
またbon_ponさんのインスタグラムは、日本人の60代夫婦のファッションスナップだ。
どこかお揃いにした服装が、なんともかわゆく仲睦まじい。
恐らく同じ格好を若輩者がやっても、同じキマり方はしないだろう。
どこぞのファッション雑誌から抜け出てきたような
「キマり過ぎ」感が出てしまうのではないかと思う。
ソコへこの本である。
「おばあちゃんのオシャレ採集」の名の通り、
町で見かけたオサレなおばーちゃんたちをイラストで語ったモノだ。
あなたもおばーちゃんたちを見て、思ったことはないだろうか。
この小さくて不思議センスな服を、どこで買ったのだろうかと。
いやネタじゃなく、本心からそう思うのだ。
表紙のおばーちゃんを見ていただきたい。
全身シロクロ水玉(シースルーソックスが身悶える程にカワイイ)なんて、
統一感はあっても素人には手の出せない難物である。
柄モノに柄モノなんてウルトラC級ハイファッションを
おばーちゃんたちはさらっと着こなしてしまう。
逆に全身淡い色なんてコーディネートもある。
グレーやベージュ、ウグイス色や錆がかった浅葱色なんて
ポイントが持って行きにくい組み合わせでも
おばーちゃんたちにかかれば、あっという間に馴染む。
適当に着てるんじゃないの?なんてトンでもない。
ウチのばーちゃんもそうだったが、
ジャージや上下スウェットのようなモノは決して身に付けなかった。
その代わり「普段着」と「よそゆき」がキッチリ分けてある。
近所のスーパーへ行くのに車を出した時ですら
「よそゆき」用のモンペに履き替えたくらいである。
ばーちゃんたちのファッションは、特別感にあふれている。
傘や杖、カバンやスカーフの柄には、これでもかと気合が入っている。
歩きやすそうなウォーキングシューズや、
たっぷり入って便利なカートの機能美すらファッションとなる。
無論、何十年も使い込まれたアイテムですらモノにしてしまう。
年をとると色素が抜けるのか、肌も、髪も透き通るように
真っ白になっていくので、明るい色がとてもきれいに生えます
オシャレにはマイナスも必要なんて言われるが、
その引き算こそが一番難しいのではないか、と思ったりする。
おばーちゃんたちは天然のマイナスを持っているのかもしれない。
服に着られることのない年季を持ちながらも、
服の個性にすんなり染まる従順さ。
だからきっとキワドい配色もぼんやりした配色も、似合ってしまうのだ。
ファンション雑誌のように、真似ればOKな訳ではない高みがココにある。
彼女達が歩くのは、人生のランウェイだ。
日本のおばーちゃんは海外と違って
ファッションなんかをSNSなどで発信する人はまだ少ない。
故に町でチェックするしかない。
バスのベンチで、スーパーの青果コーナーで
散歩道で電車でおばーちゃんたちのファッションチェックをしてみて欲しい。
そしてこの本を手に取って欲しい。
胸の高鳴りを感じたら、さァアナタもロウジンスキー倶楽部へ!!!(番宣)
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歴史・時代物・文学に傾きがちな読書層。
読んだ本を掘り下げている内に妙な場所に着地する評が多いですが
おおむね本人は真面目に書いてマス。
年中歴史・文豪・宗教ブーム。滋賀偏愛。
現在クマー、谷崎、怨霊、老人もブーム中
徳川家茂・平安時代・暗号・辞書編纂物語・電車旅行記等の本も探し中。
秋口に無職になる予定で、就活中。
なかなかこちらに来る時間が取れないっす…。
2018.8.21
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- 出版社:幻冬舎
- ページ数:114
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- 発売日:2013年04月12日
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