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yukoさん
yuko
レビュアー:
クリスマス直前、10歳の少女二人が消える。捜査にあたる刑事ルージュ。彼にはクリスマス前に双子の妹が誘拐され、クリスマスに遺体となって発見されたという悲しい過去が。今回も同じ悪夢が繰り返されるのか?
ニューヨーク州の片田舎。
パトカーが一台しかないような田舎町で、クリスマス前に少女が二人、町から消えてしまいます。
ひとりは、州副知事を母に持つグウェン・ハブル。
もうひとりはグウェンの親友で、ホラーマニアの変わった子、サディー・グリーン。

二人はともに聖ウルスラ学園の生徒でした。


捜査にあたることになったルージュ刑事。


彼には一卵性双生児の妹(!!!)のスーザンがいましたが、
今回の事件と同じように、クリスマス前に誘拐され、クリスマスに遺体となって発見されました。

二人の少女と同じウルスラ学園出身のルージュ。


ある日バーで出会った、頬にグロテスクなぎざぎざの真っ赤な傷跡がある美しい女性、アリ。

彼女は幼少期のルージュを知っているという。

翌日、捜査本部に現れたアリ。
彼女は小児性愛専門の法心理学者で、ボランティアとして特捜班にやってきたのです。

頬の傷を隠すこともなく誇りに思っているらしいアリ。


その理由とは?


そして少女たちの事件と、ルージュの妹の事件に関係性はあるのか?


事件の捜査と、
二人の少女が誘拐犯から逃れようと、二人で励まし合い、脱出するべく知恵を出し合う、
その様子とが同時に描かれています。



とにかく、まず、分厚い!!!
623ページもあったので、その分厚さにひるみ・・・

登場人物が多すぎる!!!
誰だ、この人誰だっけ、と最初に戻って登場人物紹介ページを何十回と見ないと全くわからない・・・

あとは設定が片田舎なので、物語がいったいどのあたりの年代の物語かたびたびわからなくなって、
携帯電話が出てきて、
あっ、携帯あった時代か、と意外性に驚いたり。


それでも、後半は一気に物語が進み、ラストは驚愕。
犯人が誰か?ということに驚くミステリではなく、
少女たちが、生きようとして何にすがったのか、
グウェンが心折れそうになりながら生きようとしたこと、
アリがなぜ頬に傷を負ったのか、
その真実が悲しくて、胸が苦しくなります・・・


ミステリとしてもよくできた作品でしたが、
とにもかくにもこのラストの衝撃の方が私はすごかった!

分厚さとわかりにくさにめげずに諦めずに読み終えて良かったー!!!
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yuko
yuko さん本が好き!1級(書評数:305 件)

仕事のことで鬱状態が続いており全く本が読めなかったのですが、ぼちぼち読めるようになってきました!

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