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波津雪希
レビュアー:
内なるものに支配されそうになる少女を解き放ったのは、駄目男だった。
 耳の奥から「どしんどしん」と重い音に悩ませ続けられる島子。

この音が聞こえてくると逃げ出してしまうのは、当然の事。

島子にとって嵐が静まるまで、身を隠しているのと同じことなのでしょう。

そんなことを常日頃から行っていると周りの人達からは、変人扱い

されてしまい、不当な差別を受けるしかない状況に追い込まれてしまい

遂には家出をしてしまいました。



 こればかりは対処法がなく、雨の中で出会った駄目男の電気ちゃんに

拾われ、人生の山を転げ落ちる印象を受けました。

未成年を誘惑する輩は多いのですが、駄目男の電気ちゃんは

自分の邪魔をされるまで、島子に手を出さなかったことが

奇跡のように思えます。



 駄目男の電気ちゃんに手を出されてことが、島子の内なるものを

追い出すことになったのは、不幸中の幸いだったのでしょう。

災いを為すものに対抗するだけの人脈を作れたのは、島子自身の

力ではなく、駄目男の人脈だったのは、ちょっと意外でした。

ハッピーエンドかどうかは、読み手の捉え方によると思いますが

私的には、島子の新たな人生の出発点だと思っています。

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波津雪希
波津雪希 さん本が好き!1級(書評数:1951 件)

本を読むのは、もっぱら移動時間。
移動時間が長い時ほど、読書量が増えます。

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