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あかつき
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うっっっつくしい本です。本屋でぱらぱら見て、一目ぼれして購入しました。購入してから気づきました。私、中学生の時から、数学は大っ嫌いだったわ……(笑)。
「数を数える」ということを人類ができるようになったのは、いつのことだろう。
幼児は2歳程で数を数え始める。
カラスは6まで数を数えることができると聞いたことがあるが、ネアンデルタール人は数えることができたのだろうか。
ラスコーの洞窟に壁画を描いたクロマニョン人たちは、あの動物たちを数えながら描いたのだろうか。
力の弱い人類が狩りをするとき、1対1で動物と相対するより1頭に多数で向かう方が効率が良いに決まっている。
「1」と「多数」の概念が、まず生まれる。
そして、捕った獲物を分配するとき、全ての人に分配できるように等しく分ける必要が出てくる。
きっと、その時、人類は「数」を手に入れたのだろう。
「数を手に入れる」ことは、自分の周りの事象を、自分の為に理解しやすいように解釈しなおすことであった。
目に見える世界と目に見えない世界、この世の全てを何らかの法則に則って理解しなおす行為。

つまり、「数を手に入れた」ことで人類は「自然を自分の法則に則って解釈する」方法を入手したことになる。

数の発明、その表記の工夫、そして建築、自然科学、宇宙への発展。
ユークリッド、ピタゴラス、ブラーマグプタ、アリヤバータ1世、劉徽、ウマル・ハイヤーム、アル=フワーリズミー、ネイピア、ガリレオ、ライプニッツ、パスカル、ニュートン、ガウス、リーマン、ラッセルなどの数学者の業績紹介やコラムを交えつつ、人類の歴史とその行方を読み解く本。

※ ※ ※

ハイ、フルカラーで図説が沢山あり、とっても美しく面白かったのですが、先史あたりまでで私の頭はついていかなくなりました。つまり、古代文明レベルに達しなかったわけです。(早いな!おまえ一応理数系だろ!)
あとは、文章を理解することは諦め、美しい写真や興味深い図説を拾い読み。
大好きなアポロニウスの円錐や、女性数学者・ヒュパティアのコラムは大興奮して読みましたが…。

数学と、歴史が好きな方にお勧めです。
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あかつき
あかつき さん本が好き!1級(書評数:760 件)

色々世界がひっくり返って読書との距離を測り中.往きて還るかは神の味噌汁.「セミンゴの会」会員No1214.別名焼き粉とも.読書は背徳の蜜の味.毒を喰らわば根元まで.

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この書評へのコメント

  1. 脳裏雪2018-10-24 13:59

    そそられ難いタイトルですね、
    確かにカズからはじまった数学ですが、電算がソフトによって電脳になってゆくように、たぶん人の思考そのものとなっています、
    いま昭和天皇モノよんでますが、飽きてきてて、科学モノ読みたくなってきてたところでした、

  2. あかつき2018-10-24 16:54

    え,そそられない…? (´;ω;`)

    「数を手に入れる」,つまり「数字で世界を翻訳する」ことは,人類が事象を理解/支配する第一歩だったのだなあとしみじみしました.それが正しいことなのかは横に置いといて.

  3. ゆうちゃん2018-10-24 19:52

    これは是非読みたい本ですね~。

  4. 三太郎2018-10-24 19:55

    「数学」というか、「数」を扱うのが得意な人は理系、文系関係なくいます。つまり理系でも数を上手く扱えないものもいます。僕みたいに。

    うちの奥さんは間違いなく文系(一応、法学部出身)ですが、数学のクイズをやったとき、僕よりずっと早く答えを見つけました。物語を読むように数学を解く、というのが彼女の特技みたいです(^^;

  5. あかつき2018-10-24 20:45

    @ゆうちゃんさん
    ああ、お好きそう。そしてちゃんと話について行けそう(笑)。わたしはアポロニウスの円錐見て美しいわあ、とうっとりするのみです。

    @三太郎さん
    いや心強いお言葉!そして奥様羨ましい、その頭、、、。
    そう言えばわたしも一応理系大学なのですが、その学部の勉強は「物語を読むように」理解した気がします。
    「物語を読むように」事象を解釈していくことが得意な人と
    「数式を解くように」事象を理解していくことが得意な人がいるのかもしれません。

  6. 三太郎2018-10-25 12:44

    古代ギリシャの数学者、ディオファントスの墓碑銘は数学の問題になっています。

    TVでこの問題を読み上げていたとき、奥さんは問題を読み終わった直後に正解を言い当てました!僕の方は、まだ連立方程式で問題を解こうと思案している最中でしたが。

    問題はまさにディオファントスの生涯の物語になっているのですが、それを物語として聞いた途端に答えが分かるというのは、僕は真似ができませんね(^^;

  7. あかつき2018-10-25 13:02

    奥さまの脳みそが欲すぃい、、、

  8. 風竜胆2018-10-25 15:34

    数を扱うのは私も苦手です。だからあまり数論のような基礎数学には興味がなく、微積分だとか解析学のように、理工系に偏った分野をよく勉強しましたね。ちなみに計算も苦手です。ただし理工系は次元というものがあるので、文字式の計算の場合は、次元がきちんとなっていることで、正しく計算をしているかどうか確かめられます。(例えば結果がエネルギーの次元にならないといけないものが力の次元になっていたら、どこかで計算を間違ったということです)

  9. あかつき2018-10-25 16:54

    わたしは「証明問題」やサインコサインが駄目でした,,,

  10. 三太郎2018-10-26 06:02

    高校生の頃は微分方程式を解くのが得意でしたが、今では完全に忘却の彼方ですね。

    僕が「数」を扱うのが苦手なのは子供の頃からで、今でも二けた以上の数字の暗算が苦手です。九九も小6でやっと覚えました(^^;

    数式が分かるのと数が分かるのとはちょっと違うみたいです。

  11. あかつき2018-10-26 08:29

    学年が上がって 、不可視の世界を計算するようなものになっていって、苦手感が増しました。そこにロマンや思想を感じ取れる人は嵌るのかなあ、、

  12. No Image

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『数学は歴史をどう変えてきたか: ピラミッド建設から無限の探求へ』のカテゴリ

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