ぷるーとさん
レビュアー:
▼
満州にも雪女がいた。満州の雪女は日本の雪女とどう違うのか。
大正の初期、満州で仕事をしていた日本人堀部が、吹雪で目的地まで行くことかなわず、とある小さな村の農家で一夜の宿を借りることになった。
場所は奉天に近い荒涼たる寒村、1月の寒さ雪の量は半端ではない。
そんな地方に、雪の姑娘の伝説があった。清の太祖の侍妾が近臣の美少年とできていると讒言されて、雪の日に川に投げ込まれて殺された。それ以来、雪の降る夜彼女の幽霊が現れては若い娘を招き去るのだという。
それを聞いた堀部は、いやいや馬賊が拐って行くのだろうという。案内の中国人の少年は、なるほどと納得し、二人は眠りにつくのだが・・・。
日本の雪女よりはるかに怖い中国の雪女の言い伝えは、自然現象への畏怖から生まれた存在ではなく、怨霊だった。いかにも中国的だが、それを「いや、馬賊だろう」という堀部は、いかにも近代的思考の持ち主だ。
彼らが見たものは、本当に雪女だったのか、やっぱり馬賊だったのか、明らかにせずロマンを残しているのがいい。
場所は奉天に近い荒涼たる寒村、1月の寒さ雪の量は半端ではない。
そんな地方に、雪の姑娘の伝説があった。清の太祖の侍妾が近臣の美少年とできていると讒言されて、雪の日に川に投げ込まれて殺された。それ以来、雪の降る夜彼女の幽霊が現れては若い娘を招き去るのだという。
それを聞いた堀部は、いやいや馬賊が拐って行くのだろうという。案内の中国人の少年は、なるほどと納得し、二人は眠りにつくのだが・・・。
日本の雪女よりはるかに怖い中国の雪女の言い伝えは、自然現象への畏怖から生まれた存在ではなく、怨霊だった。いかにも中国的だが、それを「いや、馬賊だろう」という堀部は、いかにも近代的思考の持ち主だ。
彼らが見たものは、本当に雪女だったのか、やっぱり馬賊だったのか、明らかにせずロマンを残しているのがいい。
お気に入り度:





掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
よろしくお願いします。
この書評へのコメント

コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:
- ページ数:13
- ISBN:B009B0TNZ8
- 発売日:2012年09月13日
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。






















