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ソネアキラ
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デモクラシーは死語になっても(そう思わないけど)、その概念は古びていない
『デモクラシーの冒険』姜尚中 テッサ・モーリス・スズキ著を読む。

そのイケメン、イケボイス、イケ知性でシンポ的女性から評価の高いヨン様ならぬカン様とオーストラリア国立大学教授(当時)のテッサ(ふぐさしが喰いたくなるんだけど)さんとの対談。

ぼくは姜尚中初体験だったけど、なるほど、ウケているわけがわかった。

ニュートラルな立ち位置でクールに語り、しかも直球を投げてくるカン様の発言は、もっと早く読んどきゃよかったと、後悔させられた。

南の島で繰り広げられる二人のトークが絶妙で、対談の醍醐味を久々に味わった。

デモクラシーなんて聞くだに、古臭さを感じてしまうけど、デモクラシー全般に係ることを二人は、なんてわかりやすく話してくれているんだろう。

こりゃ、できれば、YouTubeによる映像、でなきゃポッドキャストとかでもいいから聴きたいなあ。

この本の構成もなるべく、ライブ感を出すようにしているらしいが、時にはそれがうざったく感じられる。

大体がトークというと、声のでかい方や面白いほう、話術が巧みだったり、印象に残る短いコメントの方が勝ちだったりするけど、それはあくまでもその場のイメージであって、騙されちゃあイカンと思う。「巧言令色少ないかな仁」と昔の人もいってるこったし。


ジョルジュ・アガンベンの唱えた「ゾーエー」と「ビオス」の言葉も、この本でよーくわかった。なんだ、東浩紀の「動物化」って「ビオス」の焼き直しじゃんとかね。

「デモクラシーに『消費者は存在しない』」

「デーモス(demos)によってはじめて生命を与えられる」

「支持なし政党をつくろう」

「すべての人間は外国人である」とか、金言のお宝。

『ホモ・サケル 主権権力と剥き出しの生』ジョルジョ・アガンベン著

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ソネアキラ
ソネアキラ さん本が好き!1級(書評数:2185 件)

女子柔道選手ではありません。開店休業状態のフリーランスコピーライター。暴飲、暴食、暴読の非暴力主義者。東京ヤクルトスワローズファン。こちらでもささやかに囁いています。

twitter.com/sonenkofu

詩や小説らしきものはこちら。

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