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波津雪希
レビュアー:
世にも不思議な図書館お話。
 ある私立図書館の募集を見てきた女。

名前はなく?筑津区にあるから『ツクツク図書館』と呼ばれている。

その図書館の募集している仕事は、本を読むこと。

人に本を読み聞かせるのかと思ったら、ただ単に本を読むこと。

本を読むだけでお金が貰えるなんて、読書好きなら

一石二鳥だと思うのは、罠にはまったも同然。

『ツクツク図書館』は、誰も見向きもしない

つまらない本しかない。

しかも、図書館は迷路と云うよりは

異次元の世界のようにテーマごとの部屋が

入り組んでおり、館長でも知らない通路がある。



 そんな図書館に就職した女の恰好は

寒がりの為、コートなど服を着こんでおり

図書館へ本を持てくる運び屋には

「女を捨てている。」と言われるほど。

しかも、薄着になると館長でさえ誰だかわからなくなる。

館長曰く、「本が似合う美しい女性。」らしい。



 女が就職した途端、図書館に頻繁に客が来るし

作家までが図書館に来る異変が勃発。

私事で忙しくなると、図書館が拒否するのか

電車が止まったり、道庭寄ったりと図書館に辿り着けないのは

まるで図書館が意思を持ってみたいです。

そんな図書館が閉館を迎えると

残ったのは、女が飼っていた猫だけ。

その猫は人の言葉は話すことができないが

人の書いたものを独学で読めるようになった天才猫。

そんな猫は閉鎖された図書館で今日もつまらない本を

読んでいると思うと、なんだか愉快な気分になります。
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波津雪希
波津雪希 さん本が好き!1級(書評数:1958 件)

本を読むのは、もっぱら移動時間。
移動時間が長い時ほど、読書量が増えます。

読んで楽しい:8票
参考になる:27票
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