たけぞうさん
レビュアー:
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こんなにおいしそうな本は初めてです。
「みんなで読みませんか? 課題図書倶楽部・2016」参加書評です。
表紙はどこかのデパートの屋上です。
子どものころ味わった、じんわり湧きたつ期待感に満たされます。
デパートや大型のスーパーの持つ非日常感。
最上階にはフードコートがあって、屋上への出入口を抜けると小さな乗り物や
ぬいぐるみクレーンゲームなどのアトラクションがあったものです。
最近は、吹き抜けのエントランスホールなどの大人の癒しスポットや、ゲーム専門の
コーナーなどのターゲットを絞った作りが増えていますので、ほのぼのファミリー
というカテゴリーは昭和の遺物なんでしょうかね。
それにしても、この写真を表紙に持ってくるあたりにセンスを感じます。
平松洋子さんによる庶民の食べ歩き本です。
どこかレトロで、料理人の心が感じられるエッセーが満載されています。
ドーナツ、チキンライス、かあさんカレー。
一品ずつ丹精込められて作られた料理は、ほっこり温かそうです。
平松さんが執筆の合間に取材を兼ねて出歩くので、すべて東京のお店です。
神保町や新宿・吉祥寺など、なんとなく鉄道の路線網が頭に浮かぶラインナップです。
日常のわくわく感が伝わってきます。
子どもの頃、親に連れられて買い物に行ったあとのラーメンやソフトクリーム、
たこ焼き。なんであんなにおいしいのでしょうね。
わたしの頭には寿がきやが浮かんでおりますが、皆さんそれぞれのお店があること
でしょう。
食べ歩きの本を読むと、お腹がすくという表現が一般的ですよね。
わたし場合、ちょっと感覚が違います。
胸が温かくせりあがってきて、ほほの内側に緊張感が伝わり、舌先をぴりぴりと
刺激するという感じです。前歯の下の歯茎と舌先の間に回りこんでくる唾に、
おっ・おおぅと顎が反応してしまうのです。
この本を読むと、そんな状態が続いて困ります。
東京に行くのは遠いしなあと読むのをためらったらもったいないですよ。
料理に込められた、心がぽかぽかするエッセーばかりですから、読んだ人の心には
それぞれの思い出のお店が去来するでしょう。
ごちそうさまという言葉がぴったりくる一冊でした。
表紙はどこかのデパートの屋上です。
子どものころ味わった、じんわり湧きたつ期待感に満たされます。
デパートや大型のスーパーの持つ非日常感。
最上階にはフードコートがあって、屋上への出入口を抜けると小さな乗り物や
ぬいぐるみクレーンゲームなどのアトラクションがあったものです。
最近は、吹き抜けのエントランスホールなどの大人の癒しスポットや、ゲーム専門の
コーナーなどのターゲットを絞った作りが増えていますので、ほのぼのファミリー
というカテゴリーは昭和の遺物なんでしょうかね。
それにしても、この写真を表紙に持ってくるあたりにセンスを感じます。
平松洋子さんによる庶民の食べ歩き本です。
どこかレトロで、料理人の心が感じられるエッセーが満載されています。
ドーナツ、チキンライス、かあさんカレー。
一品ずつ丹精込められて作られた料理は、ほっこり温かそうです。
平松さんが執筆の合間に取材を兼ねて出歩くので、すべて東京のお店です。
神保町や新宿・吉祥寺など、なんとなく鉄道の路線網が頭に浮かぶラインナップです。
日常のわくわく感が伝わってきます。
子どもの頃、親に連れられて買い物に行ったあとのラーメンやソフトクリーム、
たこ焼き。なんであんなにおいしいのでしょうね。
わたしの頭には寿がきやが浮かんでおりますが、皆さんそれぞれのお店があること
でしょう。
食べ歩きの本を読むと、お腹がすくという表現が一般的ですよね。
わたし場合、ちょっと感覚が違います。
胸が温かくせりあがってきて、ほほの内側に緊張感が伝わり、舌先をぴりぴりと
刺激するという感じです。前歯の下の歯茎と舌先の間に回りこんでくる唾に、
おっ・おおぅと顎が反応してしまうのです。
この本を読むと、そんな状態が続いて困ります。
東京に行くのは遠いしなあと読むのをためらったらもったいないですよ。
料理に込められた、心がぽかぽかするエッセーばかりですから、読んだ人の心には
それぞれの思い出のお店が去来するでしょう。
ごちそうさまという言葉がぴったりくる一冊でした。
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ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
この書評へのコメント
- たけぞう2016-03-28 20:31
>薄荷さん
ご推薦ありがとうございました♪ 皆さま、これ必読本ですよ。
ところで、寿がきやのラーメンと甘いものの取り合わせですが、そもそもセットメニューにあり、お店がフードコートにある以上、一緒に渡されてしまうのですね。
あまり覚えていませんが、ひょっとしたら溶けるのが嫌で交互に食べる人もいるのかもしれません。確認したところ、我が家の場合は一緒に食べることはないようでしたが、よそ様はなんとも。。
>オクーさん
ひょっとしたら、平松さんは初読のような気がしてきました。
本の雑誌も好きです。最近ご無沙汰ですが、立ち食いそば店というのが平松さんらしくていいですね。クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 
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- 出版社:アスペクト
- ページ数:280
- ISBN:9784757215672
- 発売日:2009年09月30日
- 価格:1785円
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