レビュアー:
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絵本の中のクマさんは、どうやってお引っ越しをするか知っている?楽しい空想を誘うお話です。
このお話の主人公オットーは、絵本に住んでいる小さな茶色いクマです。クマだけど、つまり「登場人物」です。オットーがいちばん幸せなのは、自分の本を子どもたちが読んでくれる時なのです。でも、オットーは絵本から飛び出して新しいお家を見つけに行くことになってしまいます。どうしてかっていうと、家族がオットーを置いてお引っ越しをしてしまったから。
これは秘密の事なのですけれど、オットーは時々絵本から抜け出してお家の中を探検していたのです。クマといっても小鳥ぐらいの大きさですから、こっそり動けば誰にも見つかりません。おやおや・・・
「かようび きょうの あさ、こっそり たんけんしたのは、キッチンテーブルの したと、ほんだなの てっぺんと・・・」
日記も書けるクマなのです。
ああ、幸せだったのに。家族は引っ越し荷物の中に、オットーの絵本を入れるのを忘れてしまったみたい。でも、字だって知っているお利口さんのクマは、勇気も持っていたのでした。オットーは赤いカバンを肩にかけ、家の外の広い世界へ飛び出しました。だけど街はとても騒がしくて、小さなクマに気がついて優しくしてくれる人はいません。それでも、心配しないでね。オットーはやがて自分にぴったりの素晴らしいお家を見つけるのですから。そこはどこだと思う?
だめだめ、新しいお家を教えちゃうとこの本を読む楽しみがなくなるから、秘密!
我が家にも、引っ越したら見つからなくなる本がありました。『かえるのエルタ』のエルタ君とドレミちゃんも、『おしゃべりなたまごやき』の王さまも、家族に置いて行かれたと思って世間をウロウロしていたらどうしましょう。ごめんね!でもみんな、新しいお家を見つけて楽しくやっていそうな気がしてきたわ。本を飛び出しても、お話の主役は自力で新しい物語を作り上げるのかも。
落ち着いた色遣いの表情豊かな絵、置いてきぼりの寂しさを吹っ飛ばす幸せな結末。絵本を読んであげる大人だって、きっと微笑んでしまうことでしょう。
これは秘密の事なのですけれど、オットーは時々絵本から抜け出してお家の中を探検していたのです。クマといっても小鳥ぐらいの大きさですから、こっそり動けば誰にも見つかりません。おやおや・・・
「かようび きょうの あさ、こっそり たんけんしたのは、キッチンテーブルの したと、ほんだなの てっぺんと・・・」
日記も書けるクマなのです。
ああ、幸せだったのに。家族は引っ越し荷物の中に、オットーの絵本を入れるのを忘れてしまったみたい。でも、字だって知っているお利口さんのクマは、勇気も持っていたのでした。オットーは赤いカバンを肩にかけ、家の外の広い世界へ飛び出しました。だけど街はとても騒がしくて、小さなクマに気がついて優しくしてくれる人はいません。それでも、心配しないでね。オットーはやがて自分にぴったりの素晴らしいお家を見つけるのですから。そこはどこだと思う?
だめだめ、新しいお家を教えちゃうとこの本を読む楽しみがなくなるから、秘密!
我が家にも、引っ越したら見つからなくなる本がありました。『かえるのエルタ』のエルタ君とドレミちゃんも、『おしゃべりなたまごやき』の王さまも、家族に置いて行かれたと思って世間をウロウロしていたらどうしましょう。ごめんね!でもみんな、新しいお家を見つけて楽しくやっていそうな気がしてきたわ。本を飛び出しても、お話の主役は自力で新しい物語を作り上げるのかも。
落ち着いた色遣いの表情豊かな絵、置いてきぼりの寂しさを吹っ飛ばす幸せな結末。絵本を読んであげる大人だって、きっと微笑んでしまうことでしょう。
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「本が好き!」に参加してから、色々な本を紹介していただき読書の幅が広がりました。
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- 出版社:岩崎書店
- ページ数:32
- ISBN:9784265850112
- 発売日:2011年06月21日
- 価格:1365円
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