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ソネアキラ
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ある日、フィジーでクーデターが起こる
『真夏の島に咲く花は』垣根涼介著を読む。

頁をめくると、常夏の島の濃厚な空気、まぶしい光が飛び込んでくる。フィクションなんだけど、フィジーのことがよく調べられて書いてあるので、
ためになる。

フィジーもバリ島同様、土地は外国人は購入することができないとか。

なんでフィジーにインド人がいるんだ?とか。

フィジーはかつてイギリスが植民地にしたけど、サトウキビ畑づくりなどいろんな面で余りにもフィジー人がルーズ過ぎて、それで勤勉なインド人を舌先三寸で移民させ、こきつかったそうだ。その末裔たち。

以前、フィジー留学のパンフレットの原稿を書くんでホームステイ先の写真とコメントが送られてきた。インド人、フィジー人、中国人、各ホストファミリーがいた。


小説ではそこに移住したり、ワーキングビザで働く日本人がからむ。

フィジー人は、ふだんはのんびりしているのに、ラグビーになると、別人のように機敏に動くと、この小説にも出てくる。

民族対立による小さな諍いからクーデターが起きるんだけども、なにか緊迫感がなく、他人事みたいな。

ノンフィクションを読んでいるような感じ。映像的とでもいえばいいのか。ところどころにいいフレーズが地の文や会話に出てくる。

狙いなのだろうか。ただし、情報の処理の仕方は抜群にうまく、下手なフィジーのガイドブックよりも頭に入った。
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ソネアキラ
ソネアキラ さん本が好き!1級(書評数:2198 件)

女子柔道選手ではありません。開店休業状態のフリーランスコピーライター。暴飲、暴食、暴読の非暴力主義者。東京ヤクルトスワローズファン。こちらでもささやかに囁いています。

twitter.com/sonenkofu

詩や小説らしきものはこちら。

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