有坂汀さん
レビュアー:
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現在でも海上自衛隊や海上保安庁にそのエッセンスが引き継がれているといわれる旧日本帝国海軍の調理技法。本書では創設当時から昭和の終戦時に至るまでの「食」から見た海軍文化を紹介するものです。
これはもうすでに何度か書いていることなのですが、13歳のときに他界した僕の祖父は戦時中海軍に所属しており、祖父から聞いた当時の話の断片をつなぎ合わせていくと、どうやら主計(調理班)であったようで、幼少時の僕に「ルーを全く使わないタケノコ入りのハヤシライス」を食べさせてくれたことを、本書を読みながら思い出しておりました。
本書は創設当時から昭和の終戦時に至るまでの「食」から見た海軍文化を紹介するものであり、戦後に再編された海上自衛隊と海上保安庁(この二つの組織は旧日本帝国海軍を母体とし、組織的には互いに反目しあっているのだが、個人的には「中の悪い兄弟」のようなものだと思っている)にも、そのメニューや調理技法は伝わっており、とても興味深く読めました。
僕が本書を初めて読んだのが同じく高森直史による著書『戦艦大和の台所―海軍食グルメ・アラカルト (光人社NF文庫)』(光人社)を読んでいたころでもあり、今回改めてこの記事を書くために本書を読み直し、その面白さと奥深さを再認識しました。
例えば、現代の食卓にもポピュラーなメニューである「肉じゃが」はかの東郷平八郎元帥による「無茶ぶり」で生まれたエピソードやサラダのことを「サラド」と表記されていたり、海軍の世界に存在し田食事作法。さらには肉や野菜の調理、保存方法などがイラストと文章でつつられ、とても興味深い内容でした。
かなりマニア向けの本ですが、お好きな方にはたまらないのかなと。
本書は創設当時から昭和の終戦時に至るまでの「食」から見た海軍文化を紹介するものであり、戦後に再編された海上自衛隊と海上保安庁(この二つの組織は旧日本帝国海軍を母体とし、組織的には互いに反目しあっているのだが、個人的には「中の悪い兄弟」のようなものだと思っている)にも、そのメニューや調理技法は伝わっており、とても興味深く読めました。
僕が本書を初めて読んだのが同じく高森直史による著書『戦艦大和の台所―海軍食グルメ・アラカルト (光人社NF文庫)』(光人社)を読んでいたころでもあり、今回改めてこの記事を書くために本書を読み直し、その面白さと奥深さを再認識しました。
例えば、現代の食卓にもポピュラーなメニューである「肉じゃが」はかの東郷平八郎元帥による「無茶ぶり」で生まれたエピソードやサラダのことを「サラド」と表記されていたり、海軍の世界に存在し田食事作法。さらには肉や野菜の調理、保存方法などがイラストと文章でつつられ、とても興味深い内容でした。
かなりマニア向けの本ですが、お好きな方にはたまらないのかなと。
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有坂汀です。偶然立ち寄ったので始めてみることにしました。ここでは私が現在メインで運営しているブログ『誇りを失った豚は、喰われるしかない。』であげた書評をさらにアレンジしてアップしております。
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- 出版社:光人社
- ページ数:277
- ISBN:9784769826521
- 発売日:2010年07月30日
- 価格:790円
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