morimoriさん
レビュアー:
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「キノコと三人家族のまき」「もちつもたれつの館のまき」「おあかさんのいすのまき」「天国か地獄か?のまき」4つの物語は、児童書らしい不思議さと少しの怖さそして、微笑ましい内容だった。
 職場で児童書の怖い話に花が咲いた時、同僚がすすめてくれた「ねこが見た話」は、読んでいて微笑ましく、恐いというよりも児童書ならではの不思議な内容だった。のらねこの目を通して描かれている内容なのだが、この本を読んで子どもは、楽しくなったりこんなことがあったら良いのになと思ったり、ちょっと恐かったりするのかもしれないなと思った。
「キノコと三人家族のまき」は読みながら笑ってしまった。不思議だけれど、とてもかわいい内容なのだ。のらねこ曰く、ぎょっとする話だと言っているが、両親と小学生の息子が越してきた家には、床下に食べられるキノコが次から次へと生えてくる。そして、1日食べなかっただけで食べたいという気持ちになって家族は毎日キノコを食べる。家を見学しにきた当初は、「もう少し広ければ」と言った両親に、大家のおばあさんがひと月もすれば、まるで運動場のように広くなるという謎の言葉を遺したのだが、それがどういう意味かわかる。なんだかカワイイし、おもしろい。
現実には悪いことだけれど、児童書では悪いことではなくて逆に良いこととして描かれることもあるというのが「もちつもたれつの館のまき」だと思う。たったひとりで大きな屋敷に住んでいる社長男と町の風来坊の話。ホームレスという現実的な言い方ではなくて、風来坊という記述がちょっと良い感じ。
社宅に住む4人家族(父親は帰りが遅くて登場しない)の願い事がおもしろくて笑ってしまう「おあかさんのいすのまき」は、残念ながらその結果がわからないまま転勤してしまっているという。
「天国か地獄か?のまき」のらねこが、天国行か地獄行かを待っていた時、天国行と決まったばあさんが突然怒り出す。ばあさんの弾くピアノでたくさんの人の心を幸せにしたというのに、ひねくればあさんは、気みじかであらっぽくみんなに嫌われていた。
どの話も読み終えると、気持ちが和んでいるのがわかる。楽しい、おもしろい上に余韻が残るような内容なのが素敵だと思った。
「キノコと三人家族のまき」は読みながら笑ってしまった。不思議だけれど、とてもかわいい内容なのだ。のらねこ曰く、ぎょっとする話だと言っているが、両親と小学生の息子が越してきた家には、床下に食べられるキノコが次から次へと生えてくる。そして、1日食べなかっただけで食べたいという気持ちになって家族は毎日キノコを食べる。家を見学しにきた当初は、「もう少し広ければ」と言った両親に、大家のおばあさんがひと月もすれば、まるで運動場のように広くなるという謎の言葉を遺したのだが、それがどういう意味かわかる。なんだかカワイイし、おもしろい。
現実には悪いことだけれど、児童書では悪いことではなくて逆に良いこととして描かれることもあるというのが「もちつもたれつの館のまき」だと思う。たったひとりで大きな屋敷に住んでいる社長男と町の風来坊の話。ホームレスという現実的な言い方ではなくて、風来坊という記述がちょっと良い感じ。
社宅に住む4人家族(父親は帰りが遅くて登場しない)の願い事がおもしろくて笑ってしまう「おあかさんのいすのまき」は、残念ながらその結果がわからないまま転勤してしまっているという。
「天国か地獄か?のまき」のらねこが、天国行か地獄行かを待っていた時、天国行と決まったばあさんが突然怒り出す。ばあさんの弾くピアノでたくさんの人の心を幸せにしたというのに、ひねくればあさんは、気みじかであらっぽくみんなに嫌われていた。
「あたしゃ、だれの心もしあわせになんかしちゃいない」というばあさんとのらねこが会話をしていると・・・。
どの話も読み終えると、気持ちが和んでいるのがわかる。楽しい、おもしろい上に余韻が残るような内容なのが素敵だと思った。
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多くの人のレビューを拝見して、読書の幅が広がっていくのが楽しみです。感動した本、おもしろかった本をレビューを通して伝えることができればと思っています。
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- 出版社:福音館書店
- ページ数:104
- ISBN:9784834015478
- 発売日:1998年05月20日
- 価格:1365円
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