レビュアー:
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眺めてよし読んでよし、そぞろ歩いてみたくなる散歩の友。(祝! #書肆侃侃房15周年 記念読書会 参加書評)
お江戸に山は無いと思ったら大間違いなのだ!そりゃあ、登山の準備万端整え気合を入れて登るような山は無いけれど、ちょっと坂を上ればもう頂上、やったね万歳って感じで気軽に登れる山はたくさんある。愛宕山、摺鉢山、飛鳥山に池田山、神社のてっぺんの富士塚に庭園の中の峠など、数時間で回れる「お江戸東京超低山お散歩コース」11か所をご紹介。文章を読めばお出かけ気分が盛り上がり、色使いも美しいキュートなイラストが微笑みを誘う。センスの良い絵本を読むような楽しさも味わえる。
この本の魅力の半分は素敵なイラストで、もう半分は端正な文章だ。著者の中村みつをさんは、山歩きがご趣味のイラストレーターだそうだが、なんと文才のあるイラストレーターだろうか。道すがらの風景、すれ違い言葉を交わした町の住人たち、ちょっと寄ってみた店や昔からの名物、界隈の風情が伝わる紀行文である。それを写真とイラストが「これでもか!どうだ!出かけてみたくなってしまえ!」と後押ししている。いやいや、読むだけでもゆっくりのんびりの休日気分に浸れる。
残された石碑や道標、老舗の看板や暖簾が昔の情景を想像させる。江戸の絵師たちが描いた風景、料理書に記されたお花見弁当の中身を再現したイラストの綺麗なこと!時折挿入される「お江戸かわら版」には、四季の物見遊山、街道や宿場の様子、富士講など江戸っ子のお出かけ事情が綴られる。
お江戸のちっちゃな山は庶民のピクニックの場だったのですねえ。みんなでお弁当持ってウキウキ出かけ、ちょっとお酒飲んで山の上から景色を眺めワイワイおしゃべりして心身をリフレッシュ。または、自分のペースでゆっくりと知らない街を歩いてみる。そんなことがいつもの日々を暮らしてゆく活力になるのは、今も昔も変わらない。なんだかとってもくつろいで、豊かな気持ちになれた。読んでよし眺めてよし、持って出かける散歩の友によし。週末あたり、ちょっと物見遊山に行ってくるかねえ・・・
この本の魅力の半分は素敵なイラストで、もう半分は端正な文章だ。著者の中村みつをさんは、山歩きがご趣味のイラストレーターだそうだが、なんと文才のあるイラストレーターだろうか。道すがらの風景、すれ違い言葉を交わした町の住人たち、ちょっと寄ってみた店や昔からの名物、界隈の風情が伝わる紀行文である。それを写真とイラストが「これでもか!どうだ!出かけてみたくなってしまえ!」と後押ししている。いやいや、読むだけでもゆっくりのんびりの休日気分に浸れる。
残された石碑や道標、老舗の看板や暖簾が昔の情景を想像させる。江戸の絵師たちが描いた風景、料理書に記されたお花見弁当の中身を再現したイラストの綺麗なこと!時折挿入される「お江戸かわら版」には、四季の物見遊山、街道や宿場の様子、富士講など江戸っ子のお出かけ事情が綴られる。
お江戸のちっちゃな山は庶民のピクニックの場だったのですねえ。みんなでお弁当持ってウキウキ出かけ、ちょっとお酒飲んで山の上から景色を眺めワイワイおしゃべりして心身をリフレッシュ。または、自分のペースでゆっくりと知らない街を歩いてみる。そんなことがいつもの日々を暮らしてゆく活力になるのは、今も昔も変わらない。なんだかとってもくつろいで、豊かな気持ちになれた。読んでよし眺めてよし、持って出かける散歩の友によし。週末あたり、ちょっと物見遊山に行ってくるかねえ・・・
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「本が好き!」に参加してから、色々な本を紹介していただき読書の幅が広がりました。
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- 出版社:書肆侃侃房
- ページ数:136
- ISBN:9784902108675
- 発売日:2007年12月10日
- 価格:1365円
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