ふらりんさん
レビュアー:
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皆さん、こうの先生の楽しく面白いエッセイ集ですよ~。
平凡倶楽部:こうの史代 平凡社
帯には「こうの史代が贈る 待望の初エッセイ集」と冠されて、中身は充実、著者のファンなら必見の内容となっている。
エッセイ集といっても、文字だけでなく、マンガ(絵)や写真も多く占められ、マンガエッセイという表現が近く、正しいであろうか。「こうのワールド全開」という感じで、本を開けば楽しく面白い本である。
2016年11月から公開された映画「この世界の片隅に」のヒットにも支えられ、メディア露出の多くなった著者であるが、本書にはその作品終了後の頃に書いたであろう、この世界の片隅にの原作マンガについての4ページに渡る著者コメントが掲載されている。作品終了後の熱っぽい時期でのコメントであり、舞台を広島県呉市に選んだ経緯や、原爆もの・戦争もの(作品)についての思い等、興味深い内容が書かれている。
また、本書内ではかなり実験的な試みもなされており、その辺りも見所だ。
例えば、団地探訪というコーナーでは「なんと!判で押したような建物ばかりであった!!」という一文と共に「河野」という判子(の朱肉の赤)だけで建物を描いてみたり、音符を書く五線譜ノートの線を電線に見立てて、そこに止まる鳥と電柱を描いてみたりと、飽きさせない所が魅力。
その他にも方眼用紙や婚姻届でさえも、本エッセイ集では画材(背景)として使われており、著者のアイデアがキラリと光る一冊である。
個人的には「萌え漫画「聖さえずり学園」」という4コママンガが気に入っている。ただ、作者が「萌え」という表現に慣れていないまま回数を重ねたのか、3回(3話)で終了している。その点がとても残念でならない。
本書は目で見て楽しむ部分が多く、この世界の片隅に、作品内でも随所に見られた豊富な表現の原点、そしてアイデア人としての著者をよく知ることのできる一冊となっている。
帯には「こうの史代が贈る 待望の初エッセイ集」と冠されて、中身は充実、著者のファンなら必見の内容となっている。
エッセイ集といっても、文字だけでなく、マンガ(絵)や写真も多く占められ、マンガエッセイという表現が近く、正しいであろうか。「こうのワールド全開」という感じで、本を開けば楽しく面白い本である。
2016年11月から公開された映画「この世界の片隅に」のヒットにも支えられ、メディア露出の多くなった著者であるが、本書にはその作品終了後の頃に書いたであろう、この世界の片隅にの原作マンガについての4ページに渡る著者コメントが掲載されている。作品終了後の熱っぽい時期でのコメントであり、舞台を広島県呉市に選んだ経緯や、原爆もの・戦争もの(作品)についての思い等、興味深い内容が書かれている。
また、本書内ではかなり実験的な試みもなされており、その辺りも見所だ。
例えば、団地探訪というコーナーでは「なんと!判で押したような建物ばかりであった!!」という一文と共に「河野」という判子(の朱肉の赤)だけで建物を描いてみたり、音符を書く五線譜ノートの線を電線に見立てて、そこに止まる鳥と電柱を描いてみたりと、飽きさせない所が魅力。
その他にも方眼用紙や婚姻届でさえも、本エッセイ集では画材(背景)として使われており、著者のアイデアがキラリと光る一冊である。
個人的には「萌え漫画「聖さえずり学園」」という4コママンガが気に入っている。ただ、作者が「萌え」という表現に慣れていないまま回数を重ねたのか、3回(3話)で終了している。その点がとても残念でならない。
本書は目で見て楽しむ部分が多く、この世界の片隅に、作品内でも随所に見られた豊富な表現の原点、そしてアイデア人としての著者をよく知ることのできる一冊となっている。
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健康第一・健康優先の生活を心がけていたところ、本が読めるようになりました!ただ、書評に繋がらないのが現状です。ぼちぼち、読書 → 書評に繋げていきたいですね!お伺い等、遅れております。申し訳ありません。【2018/7/24更新】
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- 出版社:平凡社
- ページ数:146
- ISBN:9784582834901
- 発売日:2010年11月30日
- 価格:1260円
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