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ぷるーと
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山村の生活は、厳しく、ちょっと怖く、でも楽しい。
平野勇気は高校卒業後の進路も決まらずにいたが、担任と母親の言うままに三重県に送り出された。そこは神去村という山奥で、勇気は、自分では知らないうちに林業の研修生として登録されていたのだ。

勇気を迎えに来たヨキという青年は、無類の女好きでがさつだったが、林業が転職ともいえる男だった。最初、勇気は神去村から逃げ出すことばかり考えていたが、おやかたの義理の妹に一目惚れしてからは神去村で頑張ってみようと思うようになる。

山奥の神去村では、都会では考えられないようなことがある。おやかたの息子の神隠し、48年に一度の山の大祭。そして、「なあなあ」精神の村人たち。

勇気には、きっと、神去村の人たちの「なあなあ」と共感できる素質があったのだろう。なにしろ、強く拒否することもなしに、わけが分からないままにも神去村まで行き、一度は逃げ出そうとしたもののいつの間にか神去村に馴染んでいたのだから。

それにしても、神去村の自然描写のなんと美しいことか。山に暮らす人々がなんと活き活きと描かれていることか。作者の父親が、モデルとなった美杉村で林業を営んでいたとか。作者は、父親が生まれた山村のことを、その美しさを書き残しておきたかったのだろう。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2932 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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