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ぷるーと
レビュアー:
妖精たちの息遣いが聞こえる幻想的な6つの話。
岩波少年文庫100冊マラソン30冊目。

「ピクシーのスカーフ」
コケモモの実を摘みに来て、ピクシー(小人の妖精)のスカーフを拾った少年が、どうしてもスカーフを返してほしいピクシーと取引をする。
人間に意地悪をするというピクシーも、大切なものを返してもらうためには必死になる。少年の欲の無さが、かえって幸福をもたらしている。

「幻のスパイス売り」
年に一度やって来るスパイス売りのおばあさんとお城の料理番の下働きの女の子との交流を描いた優しい話。

「西風がくれた鍵」
西風が落とした木の実を木の幹のどこかにある鍵穴に差し込むと・・・。
プロペラをつけたカエデの実が鍵に見えたことからの発想なのだろう。3本の木の特徴を見事にとらえた詩情豊かな話。

「雪むすめ」「妖精の花嫁ポリー」は、妖精界の存在となっても昔の思い出がときに頭をかすめ、懐かしくてたまらなくなるという、切ない話。「妖精の花嫁ポリー」は「浦島太郎」のようでもある。

『氷の花たば』もよかったが、イギリスの妖精の雰囲気にあふれたこの本は、『氷の花』以上に私の好みにあっていた。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2931 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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