神の火を制御せよ 原爆をつくった人びと





原爆を作った科学者たちを描いたフィクション。原爆投下に至るまでの科学者たちの思考を追う。
話が始まった時点では、アメリカは、まだ参戦していない。だが、ナチスの暴威を避けてアメリカに続々と亡…

本が好き! 1級
書評数:2942 件
得票数:61094 票
ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
よろしくお願いします。





原爆を作った科学者たちを描いたフィクション。原爆投下に至るまでの科学者たちの思考を追う。
話が始まった時点では、アメリカは、まだ参戦していない。だが、ナチスの暴威を避けてアメリカに続々と亡…




高村薫が描く危ない男たちの、危ない原発襲撃。
上下巻の書評です。 原発技術者にしてその極秘情報をソヴィエトに流すスパイでもあった島田。過…





南北戦争を引き起こすきっかけとなった本。アンクル・トムの誠実さが、白人たちの非道さを際立たせている。
アンクル・トムは、もともとは、とても情に篤い主人のもとで、奴隷とは思えないような厚遇をうけて暮らし…





ナイジェリア出身の作家が描く、アフリカの部族の悲劇。
イボ族のオコンクウォは、古くからの呪術や慣習が根付く大地で力強く生きていた。黙々と大地を耕し、勇猛…




『幻滅』の続編。次々と女を引きつけるらしいリシュアンの魅力が、全く伝わらない。
『浮かれ女盛衰記』2巻まとめての書評です。 『幻滅』のラストで自殺を図ったリシュアンは、カ…





てんかん発作を持つ兄とを取り巻く家族の苦悩が、生々しいタッチの漫画で描かれている。
ある日突然、兄ジャン=クリストフがてんかん発作で倒れた。 1964年、てんかんの治療法はま…




従兄の死に関わる謎の女性レイチェルの正体は?
年の離れた従兄アンブローズに育てられ、彼の領地の相続人でもあるフィリップ。二人は、女っ気なしで気の…




南仏の小さな町を舞台にした、正当王朝派と帝政派の権力闘争。野心に燃えた長衣の神父が、とにかく不気味だ。
ルーゴン・マッカール家の盛衰を描いた「ルーゴン・マッカール叢書」は、2・3巻と故郷の南仏プラッサン…




新聞で再連載されている『吾輩は猫である』。しばらく毎日読んでいたが、この話は分断されてちまちま読むような話ではないと思い、まとめて読むことにした。
生まれた家から書生に連れ出され捨てられた猫が、教師の家に住みつく。この教師というのが一風変わった人…




優等生の女子大生が感じた、挫折、疎外感。女性版『ライ麦畑でつかまえて』ともいわれている自伝的小説。
ニューイングランドに住む女子大生エスターは、あるファッション雑誌が主催した広告のコンテストで賞を取り…





表舞台に出てくることがほとんどなかったシェイクスピアの妻へ敬意と愛情をこめて、香り高く。
シェイクスピアの妻アンは、シェイクスピアと同郷の女性で、8歳年上。シェイクスピアがロンドンで活躍し…




何ということのない教区生活の中に描かれる女心の機微。
まだ、食糧配給が続いている、戦後のロンドン。 30過ぎの独身女性ミルドレッドは、両親が残してく…





こんなすてきな奥さんを理解できないなんて、信じられない。
ノラは、夫から小鳥のように可愛がられている。夫は、彼女のことを、経済観念など全くない、生活の面でも…




マザーグースで有名なあのハンプティダンプティも登場。アリスが、またも、別世界で羽目を外す。
『不思議の国のアリス』から数年後、あの時子ネコだったダイナには黒と白の子ネコが生まれ、アリスはその…




田舎者の詩人リシュアンがパリで成功し、破滅するまで。純粋培養されて育った気位の高い田舎者がパリの街でしたたかに生きている海千山千に太刀打ちできるわけもないが、すっかり踊らされているリシュアンが哀れ。
上下巻の書評です。 アングレームの田舎育ちのリシュアンは、なまじハンサムで少しばかり文芸の…


この「死」にまつわることがらに関する容赦ないブラックユーモアは、日本人の好みではないだろう。死生観の違いをまざまざと感じさせられた。
イギリスで詩人としての名声を博しアメリカに渡ったデニスは、前途に希望を持ってハリウッドにやって来た…





全員が何かしらの哀しみを心に秘めた家族の、静かな日常。こんな風に家族を描ける作家は、他にはいないだろう。
信吾は、妻の美しかった姉にずっと憧れていた。彼女が結婚し亡くなったあとで、妹の保子と結婚した。保子…





衰退していくアテナイを舞台に、大地を父に星輝く天を母に持つ人間の姿を生々しく描く。卑猥極まる市民とソクラテスの超然とした姿の対比が見事です。
上下巻の書評です。 全盛期を過ぎ、ペロポネソス戦争でスパルタとの覇権争いに敗れたアテナイ。…




世間知らずの貴婦人が陥った闇は、あまりにも深かった・・・。
信じがたい静寂が漂ってくる独房の主は、そこにはあり得ないはずの花を手に持っていた。 男性に…



人生の途中で性転換してしまったオーランドーの、長く数奇な生涯をハチャメチャに描く。
広大な英国貴族の館に生まれ育ったオーランドーは16歳、美しい詩を書いている。館にエリザベス一世を迎…