喪失の国、日本―インド・エリートビジネスマンの「日本体験記」
インドの寂れた本屋で偶然手にした一冊の本。それはインドのあるエリートサラリーマンが綴った日本滞在記だった。この『喪失の国、日本』で繰り広げられるインドと日本の生活習慣の違いには驚かさせることばかりだ。
インドのエリートビジネスマンが残した日本体験記。市場調査会社に勤めていたシャルマは、一九九二年に来日…
本が好き! 1級
書評数:1820 件
得票数:18428 票
本は飲みもの。一日一冊飲む本読みです。朝は珈琲を飲み、昼は本を飲み、夜は芋焼酎を飲む。積ん読山が高くなる一方で悩ましい... 晴耕雨読の暮らしを夢見る四十代。よろしくお願いします。
インドの寂れた本屋で偶然手にした一冊の本。それはインドのあるエリートサラリーマンが綴った日本滞在記だった。この『喪失の国、日本』で繰り広げられるインドと日本の生活習慣の違いには驚かさせることばかりだ。
インドのエリートビジネスマンが残した日本体験記。市場調査会社に勤めていたシャルマは、一九九二年に来日…
太平洋戦争中、大本営の情報参謀としてアメリカの作戦を的中させて名を馳せた堀栄三が、その体験を回顧したものがこの『大本営参謀の情報戦記』です。副題の「情報なき国家の悲劇」が意味するところは何であるのか。
本書の特徴は、一人称を排して「堀」という主語で通していること。この本の誕生に大きな役割を果たした保阪…
迷った時の駆け込み寺はあったほうがいいと思いませんか?私にとって佐藤優はそのような存在です。佐藤優という赤鬼に池上彰という金棒が加わったら怖いものなし。というわけで『新・戦争論』を手に取ってみました。
迷った時というと語弊があるかもしれませんが、本を読んでいると判断に迷う時はあります。その道に精通して…
副題に「世界の裏側で起きている本当のこと」とある通り、イスラム国だけに焦点を当てたものではありません。丸谷元人が気になったので、まずはこの『なぜ「イスラム国」は日本人を殺したのか』を手にしてみました。
丸谷元人、通訳翻訳業務に従事した後、国際派ジャーナリスト、海外でのセキュリティ・コンサルタントとして…
ミロラド・パヴィチの『ハザール事典(女性版)』を読んで謎の民族ハザールに興味を持ちました。ユダヤ人の九割はハザール人だという説を目にしたからです。そこで、この『ユダヤ人とは誰か』を読んでみたわけです。
著者のアーサー・ケストラーはハンガリー生まれのアシュケナージ・ユダヤ人です(アシュケナージについては…
今年最後の一冊は出口治明さんの本を紹介します。来年はやりたいことがはっきりしている私にとって、二〇一六年に勢いよく走り始めるための「助走」となる一冊でした。
「出口治明氏と古典を精読する会」という会合があります。唐の太宗(李世民)の言行録『貞観政要』を読み込…
池上彰が独断で選んだ「世界を変えた」十冊の本。恥ずかしながらまともに読んだことがある本は一冊もない。宗教、経済、環境と大雑把に分類できる。死ぬまでに、いや、早めに読んでおかなければならない本ばかりだ。
『アンネの日記』からミルトン・フリードマン『資本主義と自由』まで。最も気になるのは『イスラーム原理主…
自分で調べてみる、考えてみる「きっかけ」にする本としては良いかなと。新たな視点として取り込んでおきたい情報があるだけに筆致の乱暴さが残念です。やや過激すぎる。このまま鵜呑みにする本ではないと感じます。
ケント・ギルバートの本は初めてです。その昔「世界まるごとHOWマッチ」という番組があり、回答者の一人…
中国の覇権的国家戦略「100年マラソン」を語り尽くした一冊。マラソンが行われていることすら知らなかったアメリカ。その考えを公に語り始めた中国。中国を知る、アメリカを知る、絶好の機会となる刺激的な一冊。
「The Hundred Year Marathon」が原書のタイトルだ。100年マラソンとはどうい…
佐藤優と手嶋龍一の対談。日本最強の外交的知性がぶつかり合った高カロリー対談という表紙折り返しの紹介に笑った。二人のインテリジェンス漫才の行間に、ためになることが散りばめられている。存分に刺激的な一冊。
それにしても、帯を飾る佐藤優が何とも初々しい(笑)濃紺のスーツ、まっ白なワイシャツ、えんじ色のネクタ…
坂之上洋子さんの『犬も歩けば英語にあたる』を読んで日本を飛び出した栗山さやかさん。無防備で飛び込んだアフリカで見たこと、体験したこと、感じたことを綴ったブログ「プラ子旅する。」をまとめた一冊。
坂之上洋子さんの『犬も歩けば英語にあたる』が栗山さやかさんに影響を与えたように、この『なんにもないけ…
揺れる大欧州は、一丸となって問題解決に当たることができるだろうか。EUは、英国は、強い大欧州を作ることができるだろうか。英国の知識人が、反EUの声が上がる英国世論を強く牽制する論陣を張る。
元ケンブリッジ大学教授、現在は上院議員、現代社会学の泰斗アンソニー・ギデンズ。ウェーバー、マルクス、…
他国の領土によって本土から隔絶された場所、飛び地。本書は飛び地に魅せられた著者が送る飛び地大全だ。後半は飛び地ではない世界に脱線するものの、ここまでやれば立派なもの。変態として評価したい。
息子は高校受験を控える中学三年生。部活動を引退してからは塾に通い、順調に成績を伸ばしている。世の中に…
歴史から学ぼうとする者に適度な補助線を与えてくれるエッセイ。気軽に読めて学びが多い最高の一冊。
手嶋龍一が綴る、小気味好い二十九のエッセイ。自身の体験をもとに歴史の表舞台と裏舞台を覗かせてくれる。…
小説家の樋口毅宏が、タモリとお笑いへの思いを吐露した一冊。タモリに興味はないが(失礼)樋口毅宏が書いたタモリ論ならと読んでみた。読んでみて良かった。この人、只者ではない。
ここでいう只者でないのは、タモリではなく樋口毅宏。タモリにもお笑いにも疎い私は「タモリ論」には興味が…
負の連鎖はどこまで続くのか。
初めてイスラム国ど真ん中の本を読んでみた。中東の歴史、中東の情勢は複雑過ぎて手に負えないというのが正…
宗教は文化や価値観の骨格である。宗教を通して世界を読み解く鍵を与えてくれる一冊。
日本では宗教の社会的地位が低い。このために諸外国の言動を不可解に感じることがある。ならば、宗教につい…
求む、次期社長。ワクワクする未来。ともに働く仲間。バカ。遠慮は無用。ガラス張りの会社。目指せ原監督。成功の暁には、世界七十億人をワクワクさせる。
名刺代わりに本を書く。ブックコンサルティングの土井英司の言葉だ。神田昌典も同調していた。独立してまず…
世の中には知っているのに知らないことがたくさんある。よく見るアレ、よく使っているアレ、馴染みのアレ、なのにアレの名前がわからない!(笑)アレの名前がわかる上に別のお楽しみも。一粒で二度おいしい一冊。
みかんの皮についている白いアレってなんだろう。生卵についている白いアレってなんだろう。タクシーの屋根…
著者は雑誌「ニューヨーカー」の中国特派員を八年間務めたエヴァン・オズノス。本書は処女作でピュリツァー賞の最終候補となった作品。中国の「富」「真実」「心のよりどころ」を描く虫瞰のノンフィクション。
著者は中国で八年間暮らし、中国で野望の時代が形作られていく様を目の当たりにしてきた。多くを手に入れて…