金色機械




「テキモミカタモ、イズレハマジリアイ、ソノコラハムツミアイ、アラタナヨヲツクルデショウ」。“金色様”の圧倒的な存在感が紡ぐ、人の愚かさと強さ。
第67回日本推理作家協会賞受賞作&「本の雑誌」が選ぶ文庫ベストテン2016エンターテインメント部門第…

本が好き! 2級
書評数:23 件
得票数:118 票
ミステリー、時代物中心に。最近はビジネス書もちょこちょこ。
文庫派なので世間一般の流行とは2~3年ズレありでございます。




「テキモミカタモ、イズレハマジリアイ、ソノコラハムツミアイ、アラタナヨヲツクルデショウ」。“金色様”の圧倒的な存在感が紡ぐ、人の愚かさと強さ。
第67回日本推理作家協会賞受賞作&「本の雑誌」が選ぶ文庫ベストテン2016エンターテインメント部門第…



雅雪は両親のいない少年遼平の面倒を見ている。血縁関係もなく本人に憎まれながらも献身的に寄り添うのは14年前の事件がきっかけだった。『本の雑誌』が選ぶ、2016年度文庫ベストテン1位。
『本の雑誌』が選ぶ、2016年度文庫ベストテン1位。 主人公は庭師の雅雪。20歳の時から13年…



パイプを吹かす美少女ヴィクトリカが極東からの留学生一弥を助手に、おどろおどろしい怪事件を解く。
舞台は20世紀初頭のヨーロッパ小国ソビュール。 極東の島国から留学してきた九条一弥は、学園の図書館…




ヒュウゴとバルサ、それぞれの10代のストーリー。誰の人生も経験と思い出の積み重ねだ。
・炎路の旅人 ・十五の我には 『蒼路の旅人』『天と地の守り人』で登場するタルシュのヒュウゴが…




主人公ニック・ヴェルヴェットは価値のないものしか盗まない泥棒。そんな彼に依頼された奇妙な依頼の数々とは。
シリーズの文庫版全集第2集でニックが盗むのは、曇った映画フィルム、サーカスの古いポスター、動かないカ…


喜八郎は狂言回しとして控え、これまで悪役として描かれていた札差し伊勢屋の人となりが描かれている。
・猫札 ・またたび囃子 ・猫いらず ・惣花うどん ・いわし雲 ・粗茶を一服 ・十三夜のに…


主人公柚木草平の(減らず口)ファンには嬉しい内容。
・秋の手紙 ・薔薇虫 ・不良少女 ・スペインの海 ・名探偵の自筆調書 柚木草平 単行本…



持ち前の負けん気と鋭敏な舌を武器に工夫を重ねる料理人澪の成長ストーリー。
・狐のご祝儀―ぴりから鰹田麩 ・八朔の雪―ひんやり心太 ・初星―とろとろ茶碗蒸し ・夜半の梅―…



日常の一歩脇にある異世界にふとした瞬間に迷い込んでしまった人たち。いずれも屈託を抱え、意識的無意識的に“ここではないどこか”に行きたいと思っている。
・けものはら ・屋根猩々 ・くさのゆめがたり ・天化の宿 ・朝の朧町 「美奥(びおく)…




笑いユーモア一切なし。重くて読み応えのある海外モノ。
殺人の濡れ衣を着せられ故郷ノース・カロライナを追われたアダム。NYで失意のうちに暮らしていたが、かつ…



「この人についていこうと強く思った」 トップの姿勢が見えるって、大切なことだよなと実感。
この印象的なタイトルだけは昔から知っていたが、読む機会がなく。 今回S社Kさんとの会話のなかで出て…




主人公玲子を取り巻く面々の内面も描かれながらの400ページはあっという間。 タイトルや“父性”の意味が重い。
姫川玲子シリーズ第二弾。 多摩川土手に放置された車から左手首が発見され、近くを調べると血の海のガレ…





読み終わるまで止まらない眠れない状態で一気に読み抜ける。 読後しばし放心。物語の世界に完全に取り込まれ、翻弄され、すっかり満喫。 さすが宮部みゆき。
加賀様が幽閉された涸滝の屋敷で下働きをすることになった ほう。屋敷内で起こった事件をきっかけに加賀殿…





これだけ厚くてもまったく苦にならない読みやすさ。適切な語句と描写、魅力的な人物造形と心を揺する表現や展開で、心地よく作者の手の上で転がされる幸せを実感する。
江戸時代・徳川家斉の治世、瀬戸内海に面した讃岐国・丸海藩が舞台。 丸海藩は流罪となった幕府要人…




13もの短編があるのだが、どれも、なるほど!と膝を叩いたり、やられたとニヤリとしたり、まったく飽きずに最後まで読める
・百万のマルコ ・賭博に負けなし ・色は匂へど ・能弁な猿 ・山の老人 ・半分の半分 ・…

弱者である主人公の、巨大権力と渡り合い、くじけそうになりながらもあきらめず一歩一歩真実に向かって進んでいく姿に声援を送り続けた。
記者榎本のスクープ記事はホープグループにもみ消されてしまった・・・。起死回生をかけていた赤松運送の命…




父親から受け継いだ会社の存続、自分や社員、家族たちの人生と誇りをかけて、ひとり大企業や警察に挑む熱い闘いを描く。
赤松運送のトラックが走行中にトレーラーのタイヤが外れて(空を飛んで)女性に直撃、死亡してしまう。 …




三十年ごとに、ある町から住人が「消滅」する。この理不尽で不可解な現象を、周囲や自らの犠牲もいとわず打倒していくという静かだが熱い闘いを描く。
三十年ごとに、ある町から住人が「消滅」する。失われた住人の痕跡は政府によって徹底的に抹消されてしまい…





作者がこれまでの「三国志」にツッコミを入れまくりながら独自の解釈を加えた、抱腹絶倒のオリジナル「三国志」。三国志ってゲラゲラ笑える話だったんだと目から鱗が落ちまくり。いやはや、酒見賢一畏るべし。
「三国志」の基礎知識から「三顧の礼」まで。 小さい頃横山光輝版を読んだきり(しかも途中まで)だ…