エルサレム〈以前〉のアイヒマン

「他人は話した。今度は私が話す番だ!」 饒舌すぎるほど饒舌な語りの向こうに見えてくる真の姿はどのようなものか?
アドルフ・アイヒマン(1906-1962)。ナチ親衛隊員にして、ユダヤ人移送局長官。多くのユダヤ人の…

本が好き! 免許皆伝
書評数:1827 件
得票数:50034 票
分子生物学・生化学周辺の実務翻訳をしています。
本の大海を漂流中。
日々是好日。どんな本との出会いも素敵だ。
あちらこちらとつまみ食いの読書ですが、点が線に、線が面になっていくといいなと思っています。
「実感」を求めて読書しているように思います。
赤柴♀(もも)は3代目。
この夏、有精卵からヒヨコ4羽を孵化させました。そろそろ大雛かな。♂x2、♀x2。ニワトリは割と人に懐くものらしいですが、今のところ、懐く気配はありませんw

「他人は話した。今度は私が話す番だ!」 饒舌すぎるほど饒舌な語りの向こうに見えてくる真の姿はどのようなものか?
アドルフ・アイヒマン(1906-1962)。ナチ親衛隊員にして、ユダヤ人移送局長官。多くのユダヤ人の…



「病気を感じる人たちがいるから医学があるわけで、医者がいるから人びとが彼らから自分の病気を教えてもらうのではない」(ジョルジュ・カンギレム『正常と病理』)
タイトルの「0番目の患者」とは、感染症学で、集団において初めて特定の感染症に罹ったと見なされる患者の…




おとぎ話の向こう側。
―むかしむかし、あるところに美しい王女様がいました。 と始まるのはおとぎ話だが、本書の主人公たちは…




知識人・中島敦の底力
中島敦の短編集。 ちょっとおもしろいセレクションで、「狐憑(きつねつき)」「木乃伊(ミイラ)」「文…

狙って、外している・・・? 「ゆるい」絵の魅力を紐解く。
先般、府中市美術館で開催されていた 『与謝蕪村』 展。2021年3月半ばから5月初旬までの予定だった…




仏を彫るという青春。
ちょっと変わったタイトルだが、東京藝大に実際にある研究室をモデルにした小説である。 研究室の名は東…

「住まいは基本的人権である」。ハウジングファーストの支援。
コロナ禍は、多くの人に不自由を強い、不利益をもたらしたが、厳しい社会情勢の中で最も影響を受けるのは、…



古代ローマの枠物語。
「唯一完全な形で伝わるローマ時代のラテン語小説」。 著者、アープレーイユスは2世紀に活躍したローマ…




「豊か」であること自体の価値
なかなかインパクトのあるタイトル。原題は”Never Home Alone”。映画「ホーム・アローン…




研究者が解説する、新型コロナワクチンの基礎知識
日本でも接種が加速されている新型コロナワクチン。 その基礎知識を整理しようという1冊。 著者は、ワ…



その男、不機嫌なり。
時代小説。 吉岡清三郎の仕事は「貸腕屋」である。 剣客。剣の腕は確かだ。それで用心棒なり何なりで…



スポルディング・コレクションから読み解く絵師・歌麿の生涯
喜多川歌麿(1753-1806)といえば何といってもやはり美人画だろう。「びいどろを吹く娘」「寛政三…




刑事裁判官という仕事。
テレビドラマ化されたコミックス。4巻で完結。 本レビューではまとめて4巻分について触れる。 …




ある樺太アイヌの数奇な人生/樺太アイヌ語入門
1913年(大正2年)博文館より発行された書籍を元とした新版。旧字旧仮名は新字新仮名に改められ、誤植…




「パンタナールに生まれ、パンタナールに育ち、パンタナールに還る」
動物写真家・岩合光昭による写真集。 パンタナールはラテンアメリカのほぼ中央に位置する広大な熱帯湿地…



「しかし、(パンドラが)大きな箱のふたを開けると、あらゆる不幸と禍いが飛び出してきた」<ヘシオドス『仕事と日』>
ギリシャ神話の中に、「パンドラの箱」というお話がある。 パンドラは神々が作り出した人間の女である。…




メアリー・マローンはなぜ閉じ込められたのか
「チフスのメアリー」と呼ばれた女性をご存知だろうか。 メアリー・マローン。1869年生まれ、アイル…



息子が父を殺すのか、父が息子を殺すのか。東と西が交わる地の神話的ラビリンス。
トルコ・イスタンブルに暮らす少年ジェムの父は、ある日、失踪する。 ハンサムな父は小さな薬局を経営し…



日本における近代科学の源流を探る
シリーズ・16歳からの教養講座の1冊。全3冊で、思想史、政治経済史、科学史という構成である。 いずれ…



死刑執行人として生きるということ
シャルル・サンソンは代々、死刑執行人を務めたサンソン家の4代目にあたる。 フランス革命期に当主であ…