学生街の殺人



デビュー作『放課後』から数えて4作目の長編。作者によると「小説家になって以来、僕がずっとやりたいと思っていた試みのいくつかを、この小説において実行することができた」らしい。
具体的にそれがどういう試みだったかは明かされていないが、こちらで推測することはできる。 デビュ…
本が好き! 2級
書評数:104 件
得票数:182 票
翻訳家めざして勉強中。



デビュー作『放課後』から数えて4作目の長編。作者によると「小説家になって以来、僕がずっとやりたいと思っていた試みのいくつかを、この小説において実行することができた」らしい。
具体的にそれがどういう試みだったかは明かされていないが、こちらで推測することはできる。 デビュ…

ああ、どうしよう。全然おもしろさがわからなかった。初めて献本でいただいた本だというのに。まったくもって楽しめなかった。
1936年、イタリア北部の田舎町ペッラーノで、老婆の死体が発見された。 90歳を超える老婆の死に、特…




この読後感はいい。爽快であり、心地よい疲れもあり、心もあたたまり、やる気もでる。最後まで気が抜けない面白さ。
下町の中小企業が、特許侵害で大企業から訴えられる。 しかし、訴える側の目的は別のところにあって………


アリといえば働きもの。アリのように働けなんてよく言うが、その実、7割ものアリが働いていないだなんて。新しい寓話ができそうだ。
働きアリの7割はボーっとしていて、1割は一生働かないらしい。 しかも働かないアリに意義がある、と。…



まるでちょっと古い日本映画を観ているよう。会話がいきいきとしていて、表情まで浮かんでくる。この先どうなるのか、続きを読みたくなる。


シニカルで自信家。実績と中身が伴っているからいいのだろうけど。なかなか好き嫌いの分かれる人物かもしれない。




「赤川次郎っぽい作品」なんて書評を書いている人がいましたが、そうか、何かに雰囲気が似ていると思ったら、赤川次郎っぽかったのか。
先にこの作品を読んだ人に感想を聞いたら、「まあまあかな、なんか奥深くない感じ」とのこと。 東野…




「キリスト教最強の入門書」という触れ込みらしい。最強かどうかはともかく、キリスト教に関する様々な疑問が解決される(かもしれない)。
欧米文化にはキリスト教が深く根付いている。 キリスト教についてもっとわかれば、本でも映画でも絵画で…





気軽に楽しめるミステリー。短編だけど、それなりに謎解きも楽しめるし、突飛なキャラクター設定だけど嫌味がない。
なにより、いつもは従順な執事が、わがままでちょっとおバカな(優秀な成績で大学を卒業したらしいが、とて…



ビリヤードとは何か、から始まり、基本知識、突き方、ルール、そして練習方法まで、図解・写真入りで説明してあり、非常にわかりやすい。初心者からどうぞ。



ありきたりな内容、なのに最後の最後で「えー、そっち?」みたいなところもあり。まだ洗練されていない頃の東野作品といったところか。気軽に読める短編集。


わかるわかるその気持ち、と最初は共感しながら読めるのに、なぜかだんだん鬱陶しくなってくる。いつまでグダグダやってんの、って。
だけど、それが若いときの特徴なのかな。 前進したり、後退したり、立ち止まったり、同じところをぐるぐ…



東野圭吾さんが学生時代について語ったエッセイ。なんだか勝手に「真面目で物静かな人」という印象を持っていたので、このアホさ加減にはおどろいた。
東野圭吾さんの本は好きでよく読んでいるのだが、こんな人だとは思わなかった!! これから読む小説の印…


すこし道を踏み外しただけで、どんどん深みにはまっていく。良かれと思ってやったことが裏目にでて、泥沼にはまりこむ……。おそろしい。
「死」の匂いを感じることのできる刑事が追い続ける幼女誘拐殺人事件。 結局、事件は時効をむかえ、刑事…



東野圭吾ということで期待しすぎてしまったかも。普通におもしろいんだけど、なんかもっと驚くことが起こるんじゃないか、と想像しながら読んでいたため少し残念に感じた。他の作品が面白すぎるからかな。




定年後の男性というのは、こういう人が多いのだろうか。今は亡き実父を思い出し、悲しくなった。無口な父の考えていたことが、少し分かったような気がする。
定年した男性の、傲慢な目線で書かれている。 他の人の書評にもあったように、この「男性の味方」か…




イエス・キリストの「遺骨」が、古代の墳墓から発見された?フィクションではない。証拠の検証に携わる人たちの興奮がものすごく伝わってくる。面白い!衝撃的!!
以前読んだ『イエスの墓』が理論的だとすれば、こちらは実践的といえるだろう。 どちらの本も、興奮が伝…





痛いほど気持ちがわかる。大人になった今なら理解できる。「世間とは個人じゃないか」。一方のヨシコは信頼の天才。「無垢の信頼心は、罪の源泉なりや」というが、ヨシコに憧れる。数年後また読みたい。


語学習得のための指南本かと思ったら違った。著者の波乱万丈な半生をつづった自伝。3年で30カ国をまわる旅の話での彼女の勇気には驚かされる。
まずは著者について抜粋すると、 韓国ソウル生まれ。 6歳までに聴覚を失う。 12歳で来日。 …





短編集を読んでいると、内容や登場人物の性格が似通っていたり、文章の書き方・表現が一緒だったりするせいで、読んでいるうちに「何の話だっけ?」と混乱してしまうことがあるが、これは違う。
7編の話が収録されているのだが、どの話も面白かった。 面白いだけに、すぐに次の話が気になって読…