津波災害――減災社会を築く
震災からの復興が議論されているなかで注意をひくのは「高地移転は無理である」という記述だ.いったんは高地移転がすすんでも,やがて低地にも家がたつようになる.だからこの本では避難に関して重点をおいている.
投票(1)コメント(0)2011-08-09
震災からの復興が議論されているなかで注意をひくのは「高地移転は無理である」という記述だ.いったんは高地移転がすすんでも,やがて低地にも家がたつようになる.だからこの本では避難に関して重点をおいている.
ホルミシスという,低量放射線をあびるとかえって元気になるという研究の話をとりあげている.原発といえばマイナスの話ばかりのなかでこういう話をきけば福島の被曝者のなかには元気がでるひともいるのではないか.
著者は放射線の専門家であり,本の内容をできるだけはっきりした根拠によってうらづけようとしている.こういう本を読んで,福島やその周辺のひとたちがもっとこころおだやかにくらしてもらいたいものだ.
十分に論証されているとはいえないが,ひとつの見方としてはおもしろい 1996 年以降の 10 年のインターネットをめぐる騒ぎをえがいている. 96-99 年のネットバブルも,その後でてきたホリエモンらの起業も主役は若者だといわれてきたが,著者はそこに出資した真の主役はは莫大なカネをもっていた中高年だという. インターネットに新鮮なものをみるひとが多いなかで,著者はむかしからあるドロドロした人間くさいものをみようとしている. 十分に論証されているとはいえないが,ひとつの見方としてはおもしろい.