わたしの、本のある日々




女優・小林聡美の書評集。文章に定評のあるひとだけに、やはり書評もうまい。一文で核心をサラッと書いてしまう手腕はさすが。
小林聡美の書評集『わたしの、本のある日々』(毎日新聞出版)を読んでいたら、村上春樹の『猫を棄て…
本が好き! 1級
書評数:382 件
得票数:2900 票
村上主義者。




女優・小林聡美の書評集。文章に定評のあるひとだけに、やはり書評もうまい。一文で核心をサラッと書いてしまう手腕はさすが。
小林聡美の書評集『わたしの、本のある日々』(毎日新聞出版)を読んでいたら、村上春樹の『猫を棄て…




前代未聞の「大泉洋主演小説」。出版業界を舞台に大泉さんが大暴れします(笑) 映画版と併せて読むのがベストかも。
僕が初めて「大泉洋」という役者を知ったのは雑誌『ダ・ヴィンチ』誌上だった。バックナンバーを調べ…





原発事故の被災者たちの「声」を、いとうが「聞き書き」したもの。「国境なき医師団」への現地取材をはじめ、最近のいとうせいこうの仕事には目を見張るものがある。
「国境なき医師団」への現地取材をはじめ、最近のいとうせいこうの仕事には目を見張るものがある。この…




名古屋で育った僕にとっては「富士山すべり台」のてっぺんがまさしく「頂上決戦」の場であった。
「富士山すべり台」とは、その名の通り、富士山をかたどったすべり台のことだ。公園にはたいていあった…




加藤の文章からは、どこか八十年代の作家たち――村上龍や沢木耕太郎、北方謙三らのそれと同じ香りがする。加藤はそのことに、どれぐらい自覚的なのだろうか?
帯には「著者初のエッセイ集」とあってちょっと驚く。加藤シゲアキが『ピンクとグレー』でデビューしたの…





長く続巻が待たれていた伝説の講義録が二十一年の時を経てようやく刊行された。
副題には「伝説の東大講義」とある。この本は、一九九六年に東大で行われた講義の講義録だからだ。その講…





近年いとうは「国境なき医師団(MSF)」の取材を続けていて、今回訪れたのは、いまだ緊張の続くイスラエルだ。
最近のいとうは「国境なき医師団(MSF)」の取材を続けていて、過去にハイチ、ギリシャ、フィリピン、…





早くも今年のマイベスト。自伝と呼ぶにはもったいない。自伝であると同時に戦後東京史であり江戸につながる民俗誌であり博物誌でもある。
早くも今年のマイベストといえそうな一冊に出会った。荒俣宏『妖怪少年の日々 アラマタ自伝』(角川書店…




オードリーのオールナイトニッポンを聴いてると春日よりも若林のほうが面白いというのがよくわかる。
オードリーのオールナイトニッポンを聴いてると春日よりも若林のほうが面白いというのがよくわかる。テレ…





架空の一九八二年のイギリスでアンドロイドと恋人たちの三角関係が始まる。哲学的な命題をさらりと読ませる手腕はさすがのマキューアンです。
イアン・マキューアン『恋するアダム』は「科学」と「道徳」の物語だ。その拮抗に立ち向かった哲学者と言…




登場人物全てが同姓同名という奇想を社会問題に絡めて描き切る手腕はさすがの下村さんです。
下村敦史さんは、2014年『闇に香る嘘』で江戸川乱歩賞を受賞してデビューしたミステリ作家さんです。…





「変な住人たち」と「ワケありヒロイン」そして主人公が一つ屋根で暮らすというシチュエーションでいえば、これはたしかに『めぞん一刻』といえなくもないです。でもね……。
漫画家・田島列島さんのお名前は以前から知ってましたけど、作品を読むのは初めてです。どうして今回…





終戦の翌年にアメリカのノンフィクション作家が取材した「ヒロシマ」の記録。六人の被爆者たちの「声」をもとにして、原爆投下の「あの日」を見事に再現しています。
この『ヒロシマ』は、アメリカ軍の従軍記者が、原爆投下直後の広島の様子を被爆者の証言をもとに再現した…




1965年の入学から68年までの足かけ4年間の学生運動の時代をつづったもの。文庫版には中野さんと同級生だった呉智英さんとの対談が収録されています。
中野翠さんのエッセイ『あのころ、早稲田で』(文春文庫)を読みました。中野さんは早稲田大学の卒業生で…




『靴ひも』というタイトルは「絆」という意味もあるけど、「しがらみ」という厄介なものの象徴でもあります。家族の絆をぐちゃぐちゃにして出来上がったしがらみは、一生ほぐすことはできない。
ドメニコ・スタルノーネ『靴ひも』(新潮クレスト・ブックス)を読みました。「新潮クレスト・ブックス」…




夏はTシャツしか着ないという筋金入りの春樹さんは、やはり「死ぬまで18歳」なひとなのかも。
初めに陳謝しなくてはいけません。図書館で借りましたこれ(笑) 春樹さんのゆる系の本って、けっこう買…





ゲーテの『イタリア紀行』は逃避行の物語でした。宰相の地位も何もかもほっぽり出してイタリアを満喫するゲーテの姿がとても清々しいです(笑)
ゲーテの『イタリア紀行』を知ったのは、20年ぐらい前でしょうか。文芸評論家の福田和也さんが著書の中…





1965年にノーベル賞を受賞した物理学者・朝永振一郎先生の随筆集。難解な数式なんかは出てきませんので僕のような文系人間にもおススメですw
これは僕がアマゾンで初めて書評を書いた本です。アマゾンが日本でオープンしたのは2000年11月なん…





佐野元春さんとビートニクとの関係に言及したのは、おそらくこの本が初めてだったと思います。
佐野さん関連の書籍って、昔からちょこちょこ出てはいたんですけど、僕はどれもピンとこなかったんですよ…




沢木耕太郎さんが巡る「日本」の風景。いろんな意味で寄り道が多くて、それがまた楽しい一冊です。
1970年に23歳でデビューして以来、ずっと最前線を走り続けている沢木さん。最近は『波の音が消える…