わたしたちは銀のフォークと薬を手にして




社会的な正解が溢れる荒んだ世の中を彩る食と景色。それは食事と旅として、縮こまった肩の力をゆるりとほどいてくれる。読んだ後はきっと登場人物たちのように、無意識に固まった考え方や肩が柔らかくなっています。
表紙の素敵なイラストと、主人公が「仕事熱心なOLの知世」と紹介するあらすじだけで手に取った作品。椎名…

本が好き! 2級
書評数:14 件
得票数:154 票
読書好きの理系大卒。物理を専門に勉強していました。
基本読む幅は広く、特に科学・教育・古典関連の本が好きです。ぽつりぽつりと書評をあげていきたいと思います。




社会的な正解が溢れる荒んだ世の中を彩る食と景色。それは食事と旅として、縮こまった肩の力をゆるりとほどいてくれる。読んだ後はきっと登場人物たちのように、無意識に固まった考え方や肩が柔らかくなっています。
表紙の素敵なイラストと、主人公が「仕事熱心なOLの知世」と紹介するあらすじだけで手に取った作品。椎名…





居場所を見つける、いや、居場所をつくる物語
「もし明日人生が終わるとしたら、きっと私は、喜ぶ」 そんな一文から始まる物語。 「誰もいない…



ドイツと日本の様々な違いを通して、筆者が思う両者の教育の良し悪しをまとめた本
ドイツの特徴をあげるとすれば「論理性」と「自己責任」だと、筆者は本の中で述べています。その言葉通り、…



聴覚系脳番地の働きがよく、本を読むことに慣れている人は、文章を読むと、それが頭の中で音として流れてくる
脳科学の視点から見た読書術、というよりは、脳を鍛えるためにはどんな読書をすればいいかというお話。 …




凄惨な事件を起こす子どもたちをニュースなどで見聞きして「なぜそんなことができるんだ」「頭がおかしいのか」そう思ったことはありますか? そんな非行する子どもたちの、衝撃的な背景が綴られています。
「『ケーキを3等分してください』という問題に答えられない、手元にある図なのに書き写すことができない……




一時期、話題となったこの本。自分の知らない感情が、ずらっと並んでいた。
世界には様々な言語があるが、それらは世界の物事の切り取り方が違うのだと、以前聞いたことがある。日本語…




発達障害の原因は子ども時代の環境や経験(エピジェネティクス)に隠されているかも?ヒトが赤ちゃんから成人レベルまで成熟する過程とともに、子ども時代の養育者との関係・体験などがいかに重要か詳しく解説した本
生物学の話かと思いきや、発達心理学に似た話が展開されていました。 ヒトの赤ちゃんは、他の動物と…




「教育資金は1人あたり1000万円」今まで不安を煽るばかりだった言葉が、この本を読むと「なんとかなりそう」と思えるようになります。
まず、一般の読者がよく耳にする「教育資金は1人あたり1000万円」という言葉に対しての不安を拭い去っ…




「自分のリズムを大事にしろよ」学生時代の懐かしさを感じるとともに、自分の進みたいと思う道を思い出させてくれる作品
中学1年生の女子学生のさゆきが主人公。学校に行かず、音楽を追い続ける真ちゃんや、弱虫なテツといった幼…




太宰治賞を受賞し、デビューした今村夏子さんが執筆した作品。ただの日常を描いただけの小説でないあたりが面白い。
「あひる」「おばあちゃんの家」「森の兄弟」という三つの小説がまとめられた本。 それぞれの物語に繋が…




「もし、あの時こうしていれば…」と思うことはありますか?それは人生の分岐点ともいえる大きな出来事だったでしょうか?それともほんの些細なことでしょうか?そうした「もし」を抱える人たちの6つの物語。
日常を切り取ったような小説。飼い猫を探す女性や、ブログを書き綴る主婦、ギリシャ旅行中の夫婦(これは日…



「死なないように進化できないのはなぜか?」という「生」のテーマについて「死」の観点から考察した本。
まずお伝えしたいのが、この本は食事前に読むのはあまりお勧めしないこと(死骸や排泄物の話がテーマの関係…


「自由に過ごせる時間があったとしたら、あなたはなにをしますか?」 これが筆者のはじめの問いかけ。「自由な時間こそが人生を豊かにする」という考えのもと、「捨てる時間術」を勧める本。
ワーカホリック(仕事中毒)だった筆者が、家族との時間を増やすために、「時間のムダ」を捨てていくことに…




「春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣ほしたり 天の香山」この和歌を英語に翻訳するとどうなる?万葉集の翻訳を試みた作者によって作られた、万葉集の世界を深く味わえる本。
和歌を訳すときになぜこの語句を選んだのか、筆筆者はこの和歌のどこに注目し、訳出しようとしたのかが、和…