しねるくすり
たった一錠で、苦しまずに確実に死ねる薬。それを毒と考えるか薬と考えるかは人それぞれである。「いつでも死ねると思ったら、生きていくのがラクになった」死を与える薬の副作用は、生きる希望を与えることだった。
一錠飲むだけで、苦しむことなく確実に死ぬことができる薬。 もしそんな薬があったとしたら、あ…
本が好き! 1級
書評数:25 件
得票数:438 票
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たった一錠で、苦しまずに確実に死ねる薬。それを毒と考えるか薬と考えるかは人それぞれである。「いつでも死ねると思ったら、生きていくのがラクになった」死を与える薬の副作用は、生きる希望を与えることだった。
一錠飲むだけで、苦しむことなく確実に死ぬことができる薬。 もしそんな薬があったとしたら、あ…
「いろいろ考えさせられた。最悪の状況におちいった国家の縮図が、きょうのこの高校だったかもしれない」作中にあるこのセリフに似た思いを、読者は本書を読み終えた後に抱くことになるだろう。
早すぎ。結衣は心のなかでそうつぶやいた。右手で手榴弾をキャッチする。丸みを帯びた触感と、四百グラム…
〈「自分のことを百パーセント丸ごと受け入れてくれる人がこの世の中のどこかにいて、いつかきっと出会えるはずだ」という考えは、はっきり言って幻想です。〉幻想に浸りたいのなら、次元を一つ失う必要があります。
「知らず知らずのうちに、私たちはさまざまな人間関係の幻想にとらわれているのではないか。」 自…
〈君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ。なにがあろうとさ。〉家を出た15歳の少年と、猫と話ができたり、空から魚を降らせる能力をもつ初老の男性の物語。下巻に続く。
君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ。なにがあろうとさ。 …
描かれる女性たちがあまりにもリアルで、繊細で。この現実の世界に、本当に彼女たちが生きているのではと思うほど、人間味に溢れていて。いや、彼女たちと似ている部分がたくさんあるから、自分と重ねてしまうんだ。
トランプ遊びの「大富豪」をご存知だろうか。 本書のはじめのページには、この「大富豪」のルー…
著者が中学3年生の時に書いた、等身大の中学3年生の物語。瑞々しい感性によって紡がれた謎が、今の若者のリアルを描いていく。青春真っ只中の若き才能によって生み出された、平成最後の青春ミステリ。
星野は得意げに笑って、ノートを指で叩いた。「最高なトリックを考えるのが僕の仕事。緑川くんは最高の文…
コラッツ予想のルールは,数学の天才・三ツ矢瞭司の人生そのものだ。21→64→32→16→8→4→2→1 どんな数から始めても最期には一人ぼっち。しかし,彼はその先にある永遠の景色を見ていた。#カドブン
瞭司は大学ノートを開いた。これまで数学者が束になっても解決の糸口すらつかめなかった難問。熊沢の興…
17歳の高校生という多感な時期の,母と妹とのかけがえのない生活。それを邪魔する絶対悪に対して,ひとり孤独に闘うことを決意する。少年の胸に,青い炎が宿る。「感動的な完全犯罪」を描く作品がここにある。
静かな激怒が,ひたひたと心を満たしていく。それは,今までの,真っ赤な炎のような怒りとは,異なってい…
第28回鮎川哲也賞受賞作品。中学生のありふれた日常が,ある瞬間をきっかけに,青春ミステリへと色を変える。〈謎と出会い,わたしたちはすこしだけ大人になる〉物語の最後を迎えた彼らは,どこか大人びて見えた。
第28回鮎川哲也賞 受賞作品。 海砂真史(うみすなまふみ)には,幼なじみがいる。 …
ほぼ毎月,私の下宿にキリスト教系の勧誘が来る。そして私は,本書を読もうと思った。
ほぼ毎月,私の下宿にキリスト教系の勧誘が来る。 私は宗教に関しては中立の立場であるものの,…
本書は『配色アイデア手帖』。ページをめくると,多くの配色デザインが料理のレシピ本のように並べられている。「イメージを形にできる 新しい配色の教科書」とは。色彩の献立に窮した時に,ぜひともすがりたい一冊。
プレゼン用のスライドを作るとき,何気に悩ましいのが「配色」だったりする。 「こんな感じにしたい…
SNSだけでなく,日本全体に蔓延する「ポエム化」の話。「ポエムは,書き手が,詩であれ,散文であれ,日記であれ,手紙であれ,とにかく何かを書こうとして,その「何か」になりきれなかったところのものだ。」
Twitterやインスタグラムを眺めていると時々,流れてくるツイートに対して気持ち悪さを感じること…
至言の数々が著者の人生を物語る。「自分とは違う世界や人生観 価値観があることを 本は教えてくれる いろんな真実を知れば心も広くなる(本書P.78)」あなたにとって本書はまさに,そんな一冊となるでしょう。
幸福と不幸は半分ずつ 一生,幸福な人もいないし 一生,不幸な人もいない(P.40) ピアニ…
本書は,ひとことで言えば「『働き方』の概念事典」である。「働き方」に関する基本的な概念やキーワードがイラストとともに解説されており,ビジュアルとして理解することができる。
なぜ人は「働く」必要があるのか。 「働く」とはどういうことか。 私はどう「働き」た…
旅好きならばぜひ読んでおきたい!どこに何があるのかも知らず,自分がどこに行くべきかもわからない。「これからどうしよう」と考えるところから始まる異国の旅物語。『深夜特急2』マレー半島・シンガポール編。
香港やマカオと同じく,バンコクに関しても情報らしい情報を持っていなかった。だから,私は自分がどこへ…
「コーヒー」というほど苦くはなく,「ミルク」というほど甘くはない。本書は「紅茶」のような温かさで日常を引き立てるミステリ短編集。「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」。
『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』。 なるほど,確かにこれは「コーヒー」というより「お茶」の…
これは青春ミステリとしては贅沢すぎる一冊。少年時代のちょっとした冒険,思春期の淡い初恋,学生時代に知った社会の闇。こうして名探偵は誕生した!
これは青春ミステリとしては贅沢すぎる一冊。 本書は主人公の「僕」が名探偵になるまでの,小学…
「死亡や障害が予見されるようないかなる(人体)実験も行われてはならない。例外があるとすれば,実験する医師自身が被験者となるものであろう。」 ニュルンベルク綱領第五条,著者訳
SFを得意とする著者の5つの短編と1つの掌編。 表題作もよかったが,それよりも私は『たとえ…
本書は仕事で「手抜き」をして今より楽をしたい人に向けて書かれたものではない。むしろ,仕事の「手抜き」を受け入れられず,全てのことに頑張りすぎてしまう完璧主義の人に向けて書かれた本である。
もし私が本書のタイトルを勝手につけ直すとしたら, 『完璧主義のデメリット—脱・完璧主義への3…
本書の惜しい点を一つ挙げるとすれば,それは邦題にある。メインは子どもではなくCURIOUS(好奇心)!
本書の惜しい点を一つ挙げるとすれば,それは邦題にある。 『子どもは40000回質問する』 …