赤まんま―慶次郎縁側日記




江戸の市井に生きる庶民の、ささやかな暮らしの摩擦と、その摩擦の奥にある情けや悔いを描いた連作短編集。どこにでもあるそうした生業の中に隠されている人が人として生きる重みを小説は巧みに掬い取る。
「赤まんま 慶次郎縁側日記」を読みました。 【三日の桜】慶次郎が根岸の寮に戻ると、隣家の桜が見…

本が好き! 1級
書評数:903 件
得票数:19481 票
こんにちは。ブクレコ難民です。今後はこちらでよろしくお願いいたします。




江戸の市井に生きる庶民の、ささやかな暮らしの摩擦と、その摩擦の奥にある情けや悔いを描いた連作短編集。どこにでもあるそうした生業の中に隠されている人が人として生きる重みを小説は巧みに掬い取る。
「赤まんま 慶次郎縁側日記」を読みました。 【三日の桜】慶次郎が根岸の寮に戻ると、隣家の桜が見…




本書『あなたの人生の物語』は、人類の認識や存在の前提を揺さぶる短編集であり、過去・未来・世界の前提が覆る瞬間をそれぞれ異なる視点から描くSF作品。
テッド・チャン作「あなたの人生の物語」を読みました。 【バビロンの塔】古代シュメールの鉱夫ヒラ…




隠居して商人の寮番をしている元同心慶次郎は、何くれと市中の事件に関わっていた、娘が強姦されて自死し、犯人を斬り殺せなかった慶次郎は鬱屈を抱えており、強姦犯の男の娘は岡っ引きに嫁ぎ、出産を躊躇っていた。
北原亞以子作「やさしい男 慶次郎縁側日記」を読みました。誰ですか北原先生とは、と皆さんは思われるでし…





信長を裏切って籠城した荒木村重は、次々に起こる怪事件を前に、裏切りの恐怖に怯えていた。一方織田方の使者として城を訪れた黒田官兵衛は、戦国の乗法に背いた村重に土牢に幽閉された事で、怒り心頭に達していた。
米澤穂信作「黒牢城」を読みました。第166回直木賞受賞作品です。 【序章 因】摂津国大坂の本願…




蕪村の謎の5つの俳句に隠された、蕪村及び周囲の人々の恋を巡る逸話5編に蕪村死後の弟子月渓の行動を巡る1編を加えた短編集。人生の機微をえぐるしみじみとした良作揃い。
葉室麟作「恋しぐれ」を読みました。 【夜半亭有情】若い男が蕪村の家の様子を伺っていました。蕪村…





人との関りを避けて猟師として北海道で生きて来た熊爪は、ある時熊狩りで重傷を負い、猟師を続けて行けなくなった。最後に巨大な赤毛熊を狩った熊爪だったが、熊爪の心は後悔で一杯だった。。。次に熊爪は。。。
河崎秋子作「ともぐい」を読みました。第170回直木賞受賞作品です。 【一 冬山の主】明治になっ…





生者と死者が混ざりあう異空間京都で、スポーツに打ち込む若者達を描いた作品。前篇では現代におけるスポーツの価値が示され、後篇では謎の三人組が身をもってスポーツの価値を現代の疲れた若者に示す感動作。
万城目学作「八月の御所グラウンド」を読みました。第170回直木賞受賞作品です。 【十二月の都大…




ドイツ軍に蹂躙された少女セラフィマは、助けてくれた赤軍の女将校イリーナに戦いたいか死にたいか選べと迫られ、イリーナとドイツ人を殺す、と誓った。狙撃兵として腕を上げるセラフィマの前に立ち塞がるのは。。。
逢坂冬馬作「同志少女よ、敵を撃て」を読みました。 【プロローグ】16歳の少女セラフィマは、母親…




藻屑の漂流先と呼ばれた緑川厩舎に集まったのはみな癖のあるおちこぼればかりだった。しかし新米女性騎手、瑞穂の、勝ちたいと言う強い意欲がみんなを変え、これも癖馬のフィッシュアイズと共に、中央競馬を目指す。
通常の私であるならば、このような少年少女小説のような表題の本は絶対に読まないのですが、そもそもはNH…




やもめの半兵衛は無用庵を結んで用人勝谷と隠居を楽しむ。美女の奈津や元馴染み芸者のお咲が生活に花を添え、養子の実家で豪商の伊勢屋や、謎の人物聖天の藤兵衛が半兵衛と絡んで世の中の悪を討つ。
海老沢泰久作「無用庵隠居修行」を読みました。海老沢先生と言えばノンフィクションライターとして有名でし…




江戸に出て来た浅吉は、烏金貸しのお吟に付きまとい、首尾よく雇い入れられました。浅吉は敏腕を発揮し、ユニークな方法で烏金商売を盛り立てます。多くの顧客を獲得した彼の元にある日訪れたのは。。。
西條奈加作「烏金」を読みました。 浅吉はお吟を尾行ていました。お吟は白髪頭の金の亡者の金貸しで…




肥前、蓮乗寺藩に御家騒動が勃発する。藩を出されて江戸で細々と剣術道場を開いていた弥市と、侍を捨て、飛脚問屋に入り婿した喜平次の元に、萩乃が託された。密命を受け、行方不明の夫、亨そ探していた。。。
葉室麟作「おもかげ橋」を読みました。 第一章、遠い別離。草波弥市は江戸に出て、剣術道場を開きま…

アイヌの木彫り作家、敬蔵と孫の悠の元を謎の男、雅比古が訪ね、敬蔵に弟子入りを志願する。彼は実は警察に追われる身だった。次第に敬蔵と悠に接近する雅比古は実は敬蔵の。。。
この作家さんの小説はつまらないのでもう買わないと決めていたのですが、北海道回帰を果たしたという書評を…





藩中で治部新左衛門ほど人に憎まれている人物はいなかった。小田原攻めから関ヶ原に至るまで、常に藩主の馬廻りを勤め、凄まじい太刀業を揮った新左であったが、ひどい臍曲がりぶりに藩士はみな困惑していた。
藤沢周平作「冤罪」を読みました。いつも面白い藤沢小説なのですが、この小説集の中の、「臍曲がり新佐」と…




フリージャーナリスト万智は、たまたま滞在していたカトマンズで王家8人の惨殺事件に出くわす。取材相手の軍人も殺され、彼の背中には謎の文字があった。すべての伏線が開示されるミステリの王道作品。
米澤穂信作「王とサーカス」を読みました。 フリージャーナリストの太刀洗万智はネパールのカトマン…





詩情あふれる藤沢作品が9編集まった短編集。
この世の中で最も集中的に読んだのが藤沢先生の作品だと思います。本短編集の最後の短編「切腹」のみレビュ…





涸滝屋敷で奉公するほうは、不思議な縁から加賀殿に面会を許され、以後加賀殿に手習いを教わることになる。丸海藩の不穏は納まらず、ついに暴動が起きる。その機に準じて陰謀が巡らされ、ついに感動の大団円が。。。
宮部みゆき作「弧宿の人・下巻」を読みました。 第九章、闇に棲む者。宇佐は、中円寺に引き取られ、…




孤独な少女、ほうは、四国の丸海藩に連れて来られる。丸海藩では、元幕府勘定奉行の加賀殿の幽閉先を申し付けられる。3人の役人を斬殺し、家族を毒殺したと言われる悪霊のような加賀殿が、丸海藩に波乱をもたらす。
宮部みゆき作、「孤宿の人・上巻」を読みました。 第一章、海うさぎ。主人公、ほうは孤独な少女でし…




売れない俳優加納は、時めく総理大臣真垣のものまねをして世渡りをしていた。突然拉致され、重病の総理の身代わりを勤める事になる。政治の実情に憤激する加納は、官房長官や親友の準教授の手を借り。。。
中山七里作「総理にされた男」を読みました。今回の中山作品のテーマは政治でした。 加納慎策は売れ…





オーストリア領ガリチアの寒村ジェキに、ゲスラーが妻を伴って赴任してくる。まだ農奴時代から脱して間もない当地には、貧困にあえぐ住民と、ポーランド独立の夢を未だに捨てきれない詩人、クワルスキがいた。
1845年、オーストリア領ガリチアの寒村ジェキに、新任役人ゲスラーが、妻のエルザを伴って現れます。任…