魔力の胎動


『ラプラスの魔女』の前日譚だけれども、肝心の能力が短編の中で活かしきれてない。それなりに楽しいけど、読み終えてしばらくすると印象に残らない。これもまた東野ミステリのもう一つの特徴なのかも。
『ラプラスの魔女』の前日譚。全5話収録、そのうち4話に前作のヒロイン・円華、最後の1話に地球化学の…
投票(16)コメント(0)2018-04-15
本が好き! 1級
書評数:171 件
得票数:2587 票
某地域包括でケアマネ兼社会福祉士で仕事中。
ミステリを中心に、日本の古典や民俗学、宗教学が読書傾向。年を重ねるに連れて読書スピードが落ちているのが、もっかの課題。。


『ラプラスの魔女』の前日譚だけれども、肝心の能力が短編の中で活かしきれてない。それなりに楽しいけど、読み終えてしばらくすると印象に残らない。これもまた東野ミステリのもう一つの特徴なのかも。
『ラプラスの魔女』の前日譚。全5話収録、そのうち4話に前作のヒロイン・円華、最後の1話に地球化学の…



良くも悪くも東野圭吾なストーリー。ミステリとしては弱いけどサスペンスとしては上々。ただ、主役的な人物が不在なので、終盤登場人物に感情移入しづらい。案外、この作品は映画の方がいいかも。
「もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は、…





著者が明言している通り、「砂の器」の本歌取りのような作品。それでもなお500ページ超の作品を一気に読ませるのは、著者の確かな筆力と、登場人物達の濃厚なキャラのおかげでしょうか。タイトルが秀逸。
著者があるインタビューでこう答えている。 将棋に「砂の器」で描かれたような人間ドラマを掛…