氷の世界―シナリオ集〈3〉



  

深彫りされた登場人物たちが導くサスペンスの愉悦
売れっ子脚本家で乱歩賞作家だった野沢尚の衝撃作。形式はテレビドラマのシナリオだが、数多い登場人物の…
					本が好き! 1級
					書評数:329 件
					得票数:3628 票
					
若いころは雑読系を自認してました。最近は齢のせいか、根気が続かず、哲学、思想、科学の本だとつい敬遠してしまいます。みなさまの書評を読むことは、視野狭窄にならないためのサプリだと気づきました



  

深彫りされた登場人物たちが導くサスペンスの愉悦
売れっ子脚本家で乱歩賞作家だった野沢尚の衝撃作。形式はテレビドラマのシナリオだが、数多い登場人物の…



  

「未来の日本を縛る」…GHQが仕組んだ陰湿な報復とは
猪瀬直樹の『昭和16年夏の敗戦』はきらりと光る労作だった。本書はその完結編という触れ込み。 …



  

鬼才向田邦子を鍛えたラジオの千本ノック
倉本聰や山田太一らとともに、昭和のテレビ隆盛期を彩った一級の脚本家、名エッセイスト、そして直木賞作…




  

銀座カフェーの女給君江が案内する「昭和六年版 東京の歩き方」
荷風は戦中戦後もずっと書き続けたが、この作品をものした昭和6年といえば作家としての円熟期。物語の舞…



  

GHQが作って日本人に押し付けたプレスコードにいまだに固執する日本メディアの新たな道具
報道機関の把握した出来事すべてが、日々私たちの前にニュースとして提示されるわけではない。オールドメ…



  

老大家が挑む〈サイバー空間での諜報戦〉
スパイ小説の老大家フリーマントルのチャレンジ精神に驚かされる一作。かつての冷戦期なら、脇役でしかな…



  

数字に語らせる〈テロルの地獄〉ソ連
本書については、ずっと以前から気になっていた。とはいえ、あまりの大著ということもあり、論文を書くな…



  

文豪は〈時代に負けないおんな〉がお好き
米軍占領期に上梓された作品を集めた。不思議に思うのだが、三人称の作品はもちろんのこと、中編『問はず…



  

お笑い系北朝鮮モノの「金」字塔
ある種のトンデモ本ということになるのか。なにしろ、覚せい剤取締法違反の罪で執行猶予中の著者が、餓死…



  

豪胆無比で鳴る探検家のもう一つの顔は、「幕府のタブーに敏感に反応する気働きの下僚」だった
うねうねと鰻が這うような筆文字の連なりが苦も無く読めたなら、例えば歴史ある街を旅してもさぞかし楽し…




  

短編小説の神髄に触れる!!「名人・永井龍男」は、どれほど言葉を選び、文章を凝縮し、行間を読ませ、余韻を残したか
確かに名人芸の域だと思う。言葉の美醜に関するセンサーが並みの作家とは違うのだろう。俳人としても実力…



  

良妻賢母型女性モデルの時代、不良少女たちは何に反攻し、どう生き抜いたか
どこの県警にも少年課があり、所轄署には少年係がある。当たり前だと思ってきたが、もともと「不良少年課…



  

新宿150年の浮かれ騒ぎをローアングルから捉えた強かな思想
「カルチュラル・スタディーズ」とは何か、自分にはどれほどの知識もないが、本著のようなスタイルの叙述…



  

読者に送る苦心のサイン……真犯人追及30年の到達点
「国境なき記者団」によると、世界では毎年数十人単位の報道関係者が殺されているという。手を下したのが…




  

権力の護り方、教えます
読み終えてしばらくの間、呆然となるほど衝撃的な伝記小説だ。ノンフィクションとして出版されなかったの…



  

本来の日本語が持つユーモア、気遣い、哀歓、気品、たしなみを再認識
特別にしつけにうるさいわけでない平凡な家の子でも、「行ってまいります」といって、登校していた時代が…



  

いまも温存され続けるムネオ利権!!20年前の尖った取材から、現在の状況を読み解いてみた…
日本政界に中国が打った楔が公明党だとすれば、ロシアの楔は鈴木宗男だろう。議員辞職、逮捕、服役を経て…




  

国家丸ごとを買収したロシア・マフィアと、米ロ捜査官ふたりの息詰まる神経戦!!
フリーマントルが本書を上梓した1994年当時、ロシア・マフィアの増長ぶりが日本でもよく語られた。彼…



  

朝日新聞最大のタブー、社主制度廃止のカゲに何があったか
明治初期の新聞は、主に政治を論じる「大新聞(おおしんぶん)」と、社会・風俗を報じる「小新聞(こしん…



  

「虫の眼」で見直す日露戦争前後の世界情報戦
第二次世界大戦終結以来の世界秩序に真っ向から挑戦するロシアのウクライナ侵略。その折も折、読みふけっ…