脊梁山脈





古代から山に生き、その生業と文化を山を越え伝えていった木地師たち。その歴史をたどる信幸と戦後日本を逞しく生きる2人の女性。美しい文章で綴られる壮大な物語。
寡作ながら「生きる」で直木賞を受賞し、高く評価されている歴史小説家、乙川優三郎の初の現代小説とされる…
投票(15)コメント(0)2016-01-24

本が好き! 3級
書評数:2 件
得票数:44 票
本好きです。
どうしても仕事(金融)に関わる本が多くなっていましたが、50代半ばを過ぎ、少しずつ興味のおもむくままに好きな本を読む機会を増やしたいと思っています。
本が好き!では様々な本が紹介されているので、参考にしながら、自分の読書体験を充実させたいと思っています。





古代から山に生き、その生業と文化を山を越え伝えていった木地師たち。その歴史をたどる信幸と戦後日本を逞しく生きる2人の女性。美しい文章で綴られる壮大な物語。
寡作ながら「生きる」で直木賞を受賞し、高く評価されている歴史小説家、乙川優三郎の初の現代小説とされる…





作者は実家の遺品を片づけながら、親が生前決して語ることのなかったナチス時代の心の傷を知ることとなる。そして遺品の整理を通じて、親の苦しみや自分への思いやりを少しづつ理解していく心の解放の物語。
親の死は誰もが共通して経験することだ。一方その時が来たらそれぞれが独りで向き合わねばならない個別の体…