西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン
体裁と訳文が今ひとつだが、古いテクストが日本語で読めるのってとってもありがたいです。
13世紀に古仏語で書かれた物語の日本語訳という点では有意義な試みであるとは思う。が、読み終わった感…
本が好き! 1級
書評数:43 件
得票数:498 票
西洋古典と人文科学に興味が偏っています。海外ファンタジーも大好きです。文字にまつわる仕事をあれこれこなしていますが、メインは校正です。
体裁と訳文が今ひとつだが、古いテクストが日本語で読めるのってとってもありがたいです。
13世紀に古仏語で書かれた物語の日本語訳という点では有意義な試みであるとは思う。が、読み終わった感…
大河ファンタジーついに完結……!?
大河並みに息の長いファンタジーの傑作、ついに完結です。ファーシーアから数えれば、30年の長きにわた…
息もつかせぬ怒涛の急展開! 「変化を呼ぶ者」が最後になした選択とは。
ドラゴンの首を落とすという族姫エリアニアとの約束を果たすべく、アスレヴャル島へと赴いた王子一行。前…
血なまぐさい……だが、面白い。
ゲルマンの中世英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の新訳。新訳とはいってもただ単に岩波文庫の旧訳を現代…
等身大の人間を描いた壮大なファンタジー。終わりのはじまり。
〈道化の使命〉は、『黄金の狩人』は読んだけれど前作『仮面の貴族』は読んでいないので、一作飛ばして、本…
大人のための残酷童話。まさに耽美。
グリマー姉妹こと、現代のシェヘラザード姫タニス・リーの描く残酷童話九編。原話となっているのはハーメ…
神話を換骨奪胎する、なかなかの野心作
充分な時間がとれず、中途での感想であることを予めおことわりしておきます。 本書は、ウェールズの神話…
名が体を表わしていないが、小説風の文体で書かれた入門的な読みもの。
ペラギウスと聞いて、知っているとこたえる人はほぼいないはず。日本でも西洋でも、少なくともアウグステ…
かなり特殊な例を「フランス人は」という言い方で、フランス人一般に当てはめて語るのには、いささか問題がある。
高級住宅街として有名なパリ16区の旧貴族の家庭(マダム・シック宅)にホームステイしたアメリカ人女性…
これは二次創作なのか、それともオリジナル作品なのか……
栗本薫以外の作家によるグイン正伝第二弾。今回はパロではなく復興途上のサイロン、『七人の魔道師』の描…
『チーズとうじ虫』と同じかそれ以上の面白さ。研究書だが堅苦しくはない。
カルロ・ギンズブルグの異端審問研究の処女作、一連の魔女狩りものの第一作目。 本作では近世の…
タロットはただのカード遊びでもなければ占いでもない。カードの図像に秘められた知。
ユング主催「エラノス会議」の講演2本の日本語訳。タロットのうち、主に大アルカナ22枚の図像を錬金術…
自然の脅威を前に、人間とはかくも脆弱な存在である。自然vs人間、母vs母の生き残りをかけての熾烈なるバトル
読んだのはハードカバー版ですが、こちらのほうに書きます。 ------ 『このミステリー…
阿部謹也の真骨頂。賤民と民衆の歴史。
著者の専門分野である賤民論の他に、死生観や音楽、時間・空間意識の変容などを論じた数篇をひとまとめに…
ナポレオン三世ってかなり面白い。すらすら読めるエッセイ風の評伝。
幕末はフランスではナポレオン三世による第二帝政に相当する、ということで読み始める。正直、悔しいけど…
自然魔術(白魔術)は自然哲学にほかならない。
デッラ・ポルタの『自然魔術』全二〇巻の三分の一ほどの抄訳。全訳でないのが残念だけれど、古い時代のテ…
1867年のパリ万国博覧会の思想的背景であるサン・シモン主義について
パリ万国博覧会の歴史というよりは、当の万博を生み出すに至った背景思想であるサン・シモン主義の歴史と…
山風の明治もの。女性視点から描かれる明治という時代。
明治は欧化政策を強力に推し進めつつある鹿鳴館の時代。海軍少佐の山本権兵衛は上司である西郷従道から一…
創作だけれど半ばはエッセイ。澁澤は日本にも詳しい。
エッセイはたくさん読んできたが、創作のほうはどうなんだろうと思って手にとった本書。うつろ舟のモチー…
西洋毒殺史点描だが、近代以降は魅力が褪せる。
古代から現代まで、毒薬と毒殺をテーマにたどった歴史点描。19世紀以降、近代化以降は毒薬もなんだか魅…