この原作のおもしろさ。きっと映画もおもしろいに違いない！

　最近の警察小説は、やたらと組織内のごたごたが描かれているように思う。記者クラブとの軋轢、過去の事件…

スティーヴン・キング絶賛というけれど・・・。

　上下巻の書評です。 　アーヴィングは、常に、社会の片隅で傷ついている人々を描き、そういった社…

ゾラの影響を多大に受けたアメリカ自然主義小説の先駆者ノリスが書いた名作。無免許歯科医師が陥った地獄が、生々しく描かれる。

　上下巻の書評です。 　貧しい鉱夫の息子だったマクティーグは、旅の巡回歯科医の弟子として見よう…

仮想空間と現実世界を、縦横に駆け巡る世界最強の戦士。

　上下巻合わせての書評です。 　３０分以内に配達できなかったときには、死が待っている。マフィア…

妖しくて、もの悲しくて、幻想的な短篇集は、ドストライクの好みでした～。

「レモン畑の吸血鬼」 　吸血鬼が人の血を吸わなくなって、すでに何百年も経っている。クラウドが久々に…

乱暴で残酷で猥雑な、現代のおとぎ話。

　１９３９年の夏、ウィン・ベリーは海辺のホテルでメアリーと出会い、芸人のフロイトから熊を買った。そこ…

一度読んで、映画も見たけど、じっくりゆっくりもう一回。

　地面の穴に住む、ホビット。小さいわりに大きな足で、いつも裸足で歩いている。 　そのホビット族のビ…

８０万年後、こんなにも人間は変わるものなのか。

　タイムマシンを作った男が、８０万２千年後の未来へ行き帰ってくる。 　Ｈ・Ｇ・ウェルズのＳＦは…

死者の国から生者の国へ。世界の修復をかけてライラとウィルの冒険は続く。

　前巻の最後にコールター夫人にさらわれたライラは、ヒマラヤ山中の洞窟で、薬で眠り続けさせられている。…

パラレルワールドの行き来し、混沌の中を駆け回るライラとウィル。

　『神秘の短剣』は、前作『黄金の羅針盤』とは別の世界で幕を開ける。 　ちょっと前から何者かによ…

う～ん。長い話だったけど、いっこうに先が見えない。きっと、そこがいいのだろう。

　人間には一人に必ず一匹のダイモンと呼ばれる守護獣のようなものがついている世界の話。 　オック…

漱石が書いた非人情の旅は、漱石の芸術論でもある。

　人生に少し倦んできた画工の非人情の旅。東京から遠く離れた田舎の山の中で、画工はできるだけ人から離れ…

戦争による破壊は、古い世界からの脱却でもある。アレクサンドリア四重奏、完結。

　いまだに島に残っているぼく（ダーリー）のところに、ネッシムからアレクサンドリアに帰ってくるようにと…

作風が少し変わり、登場人物も増え、また、新たな局面が見えてきた「アレクサンドリア四重奏」第三作。

　『ジュスティーヌ』『バルタザール』は、イギリスの貧しい教師で小説家になることを夢見ているダーリーと…

それではあの『ジュスティーヌ』という話は何だったんだ？　という驚き。

　ジュスティーヌとの愛の思い出を胸に、ぼく（ダーリー）はアレクサンドリアを離れ、島に移って小説を書い…

ジュスティーヌという女性を通して描かれるのは、芸術であり、循環する時でもあるのか。

　乾いた風が吹くアレクサンドリア。そこは、イギリス人、フランス人、ギリシヤ人、ユダヤ人、エジプト土着…

パリの胃袋である公設市場。賑やかで食べ物に溢れたその場所で繰り広げられる人間喜劇と、その陰に見え隠れする社会不安を鋭く描く。

　ルーゴン・マッカール一族の盛衰を描いた「ルーゴン・マッカール叢書」の第３巻。 　二月革命のク…

現実感がなく存在感もない、不思議な老人の話。

　小さな部屋に、老人がいる。どうやら、老人は、囚われの身のようだ。窓にはブラインドが下りていて、外は…

アメリカの探偵の心意気を強く感じるハードボイルド小説。

　男と家出した妹を探してほしい。 　ニューヨークからサンフランシスコへやって来た女はそう言って、サ…

自分の快楽と見栄のためなら、親でも殺す。恐るべし、上流階級の女たち。

「ゴリオ爺さん」 　パリの貧民街にある下宿屋の最も安い貸し部屋に住んでいるゴリオ爺さん。下…