悪の教典




ただそこにある「悪」の存在をこれだけ具体的に寒々と総毛立つ話に仕上げる筆力に圧倒された。結末がどうなるか読む速さににページをめくる速度が追い付かないのではと言う位の臨場感を感じた。怖いけど読むべき。
投票(1)コメント(0)2012-06-25

本が好き! 2級
書評数:46 件
得票数:153 票
主にミステリーを中心にエンターテインメント系で目に付いたものを乱読しています。
月5冊以上は読めたらいいなと目標設定中。




ただそこにある「悪」の存在をこれだけ具体的に寒々と総毛立つ話に仕上げる筆力に圧倒された。結末がどうなるか読む速さににページをめくる速度が追い付かないのではと言う位の臨場感を感じた。怖いけど読むべき。



読後しばらくは、自分自身も毒に犯された気分が続いた。作中に述べられていた普通の概念について、自分なりに考えさせられた。しかし、毒は残りながらも読後の不快感がなく、爽快感があったことが救いだった。


1作目に比べると衝撃度は少なかったが、前作と変わらず興奮したまま読み終わった。ミカエルの探究心の強さ、他人のことをほおっておけない律義さ正義感の強さに惹かれた。


前作同様、一気に読み切った。主人公のひとりリスベットの知的レベルの高さには舌を巻き感嘆した。しかし人間的にはミカエルのような思いやりのあるタイプの人のほうがか好感が持てた。



主人公のひとりであるミカエルが抱えてしまったジャーナリストとしての使命と人としての倫理の間で揺れる想い・・・自分だったら果たしてどう結果をだすのか悩んだ。著者が元ジャーナリストであるがゆえ、リアル。


登場人物の多さから読み進めずらいところがあったが展開の速いストーリーや明らかになる真相に一気にひきこまれ、ショックを受け、読むことを止めることができなかった。