リトル・バイ・リトル



島本理生は言葉を飾らない。簡素な表現によって淡々と流れていくだけだ。だが不思議と心地良い。主人公ふみの日常にも特別なことは何もないけれど、それでも周囲に思われ愛されていることがほんのりと伝わってくる。
投票(1)コメント(0)2012-05-16

本が好き! 2級
書評数:28 件
得票数:242 票
小説も漫画も映画もみんな大好き!
物語って、言葉って、本当に素敵ですね。
目標は死ぬまで現役の文学少女でいること。



島本理生は言葉を飾らない。簡素な表現によって淡々と流れていくだけだ。だが不思議と心地良い。主人公ふみの日常にも特別なことは何もないけれど、それでも周囲に思われ愛されていることがほんのりと伝わってくる。



カトリック系女子校に通う少女たちの視点で語られる青春には、どうしようもない寂しさともどかしさが付き纏う。聖書を用いた表現は印象的。少女の内に燻ぶる悩みや静かな狂気と絡まり合い、この心に重く響き続ける。




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