わるいうさぎ




実験施設を逃げ出した《わるいうさぎ》と彼が出会う動物たちのちょっとダークなお話
中島さなえの小説を読むのは久しぶりだった。 「わるいうさぎ」は、実験施設から逃げ出したコードナ…

本が好き! 1級
書評数:927 件
得票数:17352 票
プロフィール写真変更してみました(2016/11/03)




実験施設を逃げ出した《わるいうさぎ》と彼が出会う動物たちのちょっとダークなお話
中島さなえの小説を読むのは久しぶりだった。 「わるいうさぎ」は、実験施設から逃げ出したコードナ…




大量生産・大量消費・フリーセックス。発展の先に待ち受けるディストピア
『すばらしい新世界』の基本的なテーマとなっているのは故人と社会の軋轢で、そこに大量生産・大量消費を…




息子を亡くした父親の復讐劇。構成の妙が冴える古典ミステリーの傑作
誰かを殺したいと考えたことがあるだろうか? 私は人を殺そうと思うのだ。 という一文で…




安田顕主演で映画化!亀岡拓次をどう演じるのか楽しみだなぁ~
《名脇役》と呼ばれる役者がいる。 映画やテレビドラマで渋く脇を固める貴重なバイプレーヤー。その…



アイディアに行き詰まって失踪するのは漫画家の宿命なのか?
漫画家って、創作に行き詰まると失踪するものなのだろうか? 大月悠祐子「ど根性ガエルの娘」を読ん…



世の中は人と人が関わりあうことで回っている。
世の中は、人と人との関係で成り立っている。 夫婦関係、友人関係、親戚関係、等々。人間というのは…




訳ありな人たちが暮らす長屋は姉弟にとっての鳥籠。自由であるかのように見えて囚われている小鳥たち
オ・ジョンヒ「鳥」は、11歳の姉・宇美(ウミ)と9歳の弟・宇一(ウイル)の物語。姉・宇美の視点で語ら…




滝口悠生「死んでいない者」~亡くなった老人の通夜の席に集まった親戚一同それぞれの人生模様
お通夜や葬儀の席というのは、どうにも居心地が悪い。 両親世代が70代、80代という年齢に差し掛…




信仰という危うさを抱えた少年と家庭という危うさを抱えた女性裁判官の危うく静かな関係
世の中には、様々な宗教があり、それぞれに強い信仰心を有する信者がある。ときに、それは過激な方向に進み…




とある夫婦の身に起こる不可思議な変化。怖いけどどこか笑えるホラー小説
※単行本発売前です。以下レビューは「群像2015年11月号」掲載作を読んだものです※ “似…



戦慄の猟奇連続殺人の残酷さが、ラストに待ち受ける衝撃を助長させる。はっきりいって、かなりのイヤミス
2014年の翻訳ミステリーは、1冊の本が話題と評価を独占した。ピエール・ルメートル「その女アレックス…




1回読んだだけじゃ理解できないから、2回以上読むのがオススメです
2015年の読み納めで、 セサル・アイラ「わたしの物語」 を読んだ際に、「2016年の読み初めには、…




読み進めていく中で、私はこの不思議な感覚に翻弄され、そして魅せられていった
ガルシア・マルケスやバルガス・リョサなど、南米の作家の小説は面白い。 「マジック・リアリズム」…




高校の吹奏楽部に所属するハルタとチカ。彼らが遭遇する日常の不思議
初野晴「惑星カロン」は、高校の吹奏楽部に所属する上条春太と穂村千夏の幼なじみコンビが、吹奏楽コンクー…




「あ、この人がこっちにも出てる!」 伊坂作品は人物相関を把握しながら読むと面白い!
伊坂幸太郎の作品は、作品同士がうまくつながっていて、ある作品に登場した人物が他の作品の脇役として登場…




すばらしい書き手は、最高の読み巧者でもあるのだということ
新聞や雑誌、ネット上に掲載されている書評を本を選ぶときの参考にしている。好きな作家さんがオススメする…




母国語とは違う言葉で表現をするということ
私は、日本で生まれて日本で育ってきた。《日本人》であることが自らのアイデンティティである。 日…



なぜだろう、今の私はここに書かれていることに強く共感しています
ふと思い立って、梶井基次郎の「檸檬」を読んでみました。 梶井基次郎の著作は、青空文庫などで無料…




本書に収録されたメッセージに対して、私は返す言葉を見つけられない
今年(2015年)の世相を表す漢字は《安》に決まったというニュースがあった。 今年の漢字が《安…



《蛭子能収》と「論語」の親和性?
「論語」とは、中国・春秋時代(紀元前770年頃から紀元前403年頃)の思想家である孔子(紀元前552…