ふるさとを創った男

「ふるさと」という文部省唱歌をめぐる、作詞・作曲の高野辰之、岡野貞一、また、島崎藤村、西本願寺の門主大谷光瑞の人生が織りなす人生。若き日の夢が沈殿するふるさと、その相葛藤する歌の趣旨が織り交ざります。

本が好き! 3級
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1969年5月4日福岡県生まれ。3-12歳まで広島県、それから東京へ(ボヘミアンな人生です)。1993年3月早稲田大学法学部卒、同年4月自治省に入省。これまでに山梨県、自治省、総理府、地方公務員災害補償基金、厚生労働省建設・港湾対策推進室室長補佐(国土交通省ではありません)、札幌市企画課長、春日井市副市長の勤務経験あり。平成22年12月に総務省自治大学校研究部長を辞し、現在札幌で活動中。趣味は映画鑑賞、読書、マラソン、旅行&飲酒。酔狂でゴルフ?家族は夫、子ども2人(13歳ひな子、11歳俊輔)
個人ブログ:http://nanahomma.blog16.jp/index.php
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「ふるさと」という文部省唱歌をめぐる、作詞・作曲の高野辰之、岡野貞一、また、島崎藤村、西本願寺の門主大谷光瑞の人生が織りなす人生。若き日の夢が沈殿するふるさと、その相葛藤する歌の趣旨が織り交ざります。





伏線となる事件を追いながら、その個別の事件や被疑者よりも、寧ろその背景にある国家や社会システムの、それぞれの論理による圧力や、その中で個人がそれぞれに埋没していく姿の描写に惹かれます。

最初の物語の伏線となる事件のところまで、読みにくいところもありましたが、いくつかの事件が重なり、先に読みたくなってきます。今折り返し!最後までの展開が楽しみです!




ドロップアウトしてしまった子を受け入れる北星学園余市。様々な問題を抱える子どもたちにどう向き合っていくのか、同じ境遇だった義家先生の生のぶつかりにハラハラさせられながら、教育について考えさせられます。

女性に焦点を当てた宮本常一の本。女性がたくましく生きる姿や、また一般に言われるような男系が強いという文化は常民の世界ではケースバイケースであったことなどなど、興味深い話が出てきます。





歴史人口学者・家族人類学者の視点で、現在の世の中の趨勢を読み解いた本。経済学者の経済論争とは違い、非常に大胆な視点で、久々に鳥肌が立ちました。ジャック・アタリやネグリとも違った観点で面白かったです。




吉本隆明と糸井重里の絡み本で、実は2冊目。団塊世代含め、圧倒的な人気・影響力のある吉本隆明は私にとっては、結構不思議な発言者です。理屈でどうとかいうのではなくて、感覚で読むという感じでしたね。




電車の時刻表を駆使したミステリー。今やこの手のミステリーが成立しにくいほど、交通機関は発達し、情緒がなくなったような・・。 高校生の頃に読んで以来ですが、さすが清張、という感じですね。

ネーミングを見て、つい勢いで購入。働く女性の本音というか、ぼやきの聞こえる本でしょうか。あっという間に読んでしまいました。





スリーマイル島の原発事故のドキュメンタリー。今回の福島原発の事故と重なる部分が多く、原発事故、そして、ヒューマンエラーについて考えさせられる本です。




様々な伏線があって、読み解きはできますが、印象的なのが、主人公たちのそれぞれの動機なるものが、本人たち含め、幸せになれない構図。人生は不条理とはいえど、暗澹たる気持ちになりました。作家の目的は那辺に?





娘のひな子が熱心に読んでいたため、手に取りました。合理主義に覆い尽くされた現代、効率よく生きているようでいて、息苦しさを感じ、常に追い回されている感がある中で、じっくり考えさせられるものがありますね。