動物農場





革命後の社会がどのように統制を深めていくのかを風刺したオーウェルの有名な本。それは社会主義、ファシズムなど、イデオロギーに関わらずはらむ危険性は共通するものであり、権力の本質を問うていると思います。

本が好き! 3級
書評数:57 件
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1969年5月4日福岡県生まれ。3-12歳まで広島県、それから東京へ(ボヘミアンな人生です)。1993年3月早稲田大学法学部卒、同年4月自治省に入省。これまでに山梨県、自治省、総理府、地方公務員災害補償基金、厚生労働省建設・港湾対策推進室室長補佐(国土交通省ではありません)、札幌市企画課長、春日井市副市長の勤務経験あり。平成22年12月に総務省自治大学校研究部長を辞し、現在札幌で活動中。趣味は映画鑑賞、読書、マラソン、旅行&飲酒。酔狂でゴルフ?家族は夫、子ども2人(13歳ひな子、11歳俊輔)
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革命後の社会がどのように統制を深めていくのかを風刺したオーウェルの有名な本。それは社会主義、ファシズムなど、イデオロギーに関わらずはらむ危険性は共通するものであり、権力の本質を問うていると思います。




思いつきの上司を作っているのは結局は部下でもあるということを考えさせる本。そして、その淵源には儒教的な(それすらも分かっていないほど身についてしまった)日本人の思考がある、ということではないかと。





民主党政権における官僚を使いきれていない、という批判を受け止めつつも、どんな時も真摯に官僚批判は検証すべきだと感じており読了。実は寧ろ、後半の皇室問題の方が興味深く感じましたね。





ドストエフスキーはその宗教観が分からないとその本質が分からないような気がしています。
私のドストエフスキーの初体験は「罪と罰」、13歳の時でした。読書体験は早ければ良いというものでもなく…





ガリヴァー旅行記は懐かしく、ロビンソン・クルーソーは全部を読むことなかったので、改めて読んで28年も漂流していたのかーと。また、それ以上にそれぞれの作家の生きざまにも考えさせられるところありましたね。





田園調布の都市開発の理想と現実の桎梏の難しさは「東京の都市計画」にもありますが、この本は五島慶太や不動産開発の日本における現状を含め、もう少しリアルな人間模様、極めて泥臭い内容を書き綴った内容です。





松本清張は、社会派推理もの、歴史ものなど色々ありますが、今回は、珍しく松本清張自身の私的な話、エッセイ、それから自身の著作への姿勢、アイデア、メモ書き等、違った雰囲気のもので興味深いものがありました。





論語に比べて孟子は一般的に事例も分かりにくく、読みにくいという人もいますが、今回改めて安岡版を読んで、孟子というのは、論語よりも読む方の受ける読み方を学ばせる術であるようにも感じました。





国家イデオロギーを今の時代こそ捉えなおすべきと指摘。副題のとおり、金融資本主義がもたらす個々人の疎外化・アトム化がファシズムと親和性があるということを背景にしている。左巻に比べると引用が多くやや難解。





小泉政権を引き継いだ安倍政権の評価が非常に興味深く、日本の政治が現在に至っていることの経過を理解することができます。また一時の「蟹工船」ブームの読み解きも興味深いものがありました。




身近にそれぞれの出来事が織りなされながらも、人間の関係性の希薄性、不透明性を描いた本。村上作品が初めての人でも読みやすいと思います。





ロシアの大統領選出に関わる謀略。民主主義がいかにして変容していくかという点でも考えさせられます。奇しくも来年は、アメリカ、ロシア、中国、フランスのトップが代わる時期でもあり、注目されます。





マルクスを読めば共産主義を理解するというよりは資本主義の問題とは何なのかを学ぶことができ、上野千鶴子を読めば女性の権利云々を理解するというよりは今現在の女性を通じた社会の問題が見えるような気がします。





明治維新を美化しすぎな風潮があると思うのですが、黒船来航を境とした、佐幕派、薩長のそれぞれの歴史を詳しく詳述しています。特に、水戸や岩国、また、桑名の歴史などの評価が非常に興味深かったです。

瀬島龍三といえば、「不毛地帯」の印象が強いのですが、陸大や大本営時代の検証や第二臨調での影響力等々更に掘り下げた部分まで読み解くことができ、学ぶことが多かったです。





「自由というのは奪われた状態で発見される」。 そうした中、規律抑圧的な従来型の分かりやすい図式ではなく、目に見えない狡猾的なシステムへと変化している現代において、自由について知識人は何を語るのか。




倫理や人の狂気の境界線はどこにあるのか。実際に殺人事件を起こし、無期懲役で長期LB刑務所にいる著者による獄中記。極めて高い知性を持っており、改めて犯罪を起こすことについて考えこんでしまいます。





口話調の分かりやすい文体の昭和史。書かれたのは十年ほど前ですが、その時の対象年齢にかろうじて入っているのだろうと思いながら読みました。作者の魂の叫びのような思いが伝わりますね。





星野道夫は写真だけでなく、その文章、語りも惹かれるものがあります。アラスカの素朴で、厳しい自然の中での生活に考えさせられるものがあります。




森崎和江の軌跡を対談方式で追った本。彼女の活動が広範囲に及ぶため、1冊だけでは消化しきれない感がありますが、逆に彼女の文章を読みたくなってきました。