無限の網―草間弥生自伝
今生きている中で、世界一「売れる」芸術家、草間彌生。本人の強烈なキャラクターと、個性的な作品に惑わされてはいけない。彼女の作品にはすべて理由がある。
現代アートはわからない、とよく言われる。 確かに作品を観ても、これなに?これが芸術?といった驚…
本が好き! 1級
書評数:112 件
得票数:408 票
本が好き。
今生きている中で、世界一「売れる」芸術家、草間彌生。本人の強烈なキャラクターと、個性的な作品に惑わされてはいけない。彼女の作品にはすべて理由がある。
現代アートはわからない、とよく言われる。 確かに作品を観ても、これなに?これが芸術?といった驚…
まさに「怪奇」小説。話の断片たちが、どんどんと集約してくる終盤は、ほかの小説では味わえないような奇妙な読書体験だ。
凄いの一言。 収拾ない難解な文章が続いた後の、読むのを止められないほどの終盤のどんでん返しの連…
ラストシーンの言葉の迫力はすさまじいものがあります。「お人形さん」のかなしみは、今にも残っているのではないでしょうか。
名著だから読んでおけ!とはよく言われるが、読んで納得。解説を読んで文学史の上でも意義深い作品だと知ったため、今度はそういった面にも気を配りつつ再読したい。
「ウェルテル症候群」という言葉を先に知って、なんと面白い!と思って読み始めた。ウェルテルとはどんな人…
服飾史の分野ではかなり研究が進んだ、オートクチュールの創始期についての考察。それを新たにマーケティングという切り口で捉えた本。
オートクチュールは過去のものではない。しかし、今までのオートクチュール研究はもっぱらその歴史(特に草…
最初から結末はわかっている。そしてこの短さ。なのに一気にひきこまれる小説。技巧的な書き方にも拘わらず、とにかく面白い。
初・ガルシア・マルケス。 なのであまり知ったかぶったことは言いませんが、とにかく「凄い」小説だ…
エマの破滅は、「自業自得」なんだろうか?この物語のなかで一番「かわいそう」なのは一体誰なんだろうか?ドラマチックな物語と対照に、淡々と語られる結末。複雑な後味に覆われる。
19世紀の文献をいろいろ読んでいると、随所でよく参照されるこの小説。気になって読んでみた、ら、案の定…
膨大なメモと、短い本文によるベンヤミンの大作。ファッション、小売流通、都市計画、パリ、消費者行動など、あらゆる分野を学ぶ人がそれぞれの面白さを見出せるのではないでしょうか。
本文もさることながら、面白いのは大量のメモたち。文章にならなかった多くの思考の断片が、それらを読み進…
かの有名な探偵が、重大な過ちを犯していた?推理小説を越えた推理小説。文学の中と私たちの生きる現実を見事に行き来する。
登場人物が生身の人間として動き出しているかのようだった。 以下、犯人の具体的ネタバレなどはないが、…
短編でここまでのめりこんだのは久々。表題作だけでなく、選りすぐられた短編が揃っています。人間性が揺らぐ恐ろしさ。
19世紀中盤以降のパリ、という街について様々な角度から考察されている書。具体的データや図版が豊富で、非常にわかりやすい。参考文献としてもおすすめ。
パリという街について割と多くの本を読んできたつもりだが、この本のデータの量とわかりやすさには驚いた。…
ブームの時はスルーした。映画(ドラマ?)も見ていない。今さら読んで、ちょこっと感動してしまった。ちょっとあったかくなる本です。
ずっと読んだことなかった本を、ちょっとしたきっかけで手に取った。うわぁぁもっと早く読んでおけばよかっ…
女子の…とつくから、と敬遠してはもったいない!古本屋ビジネスをhowtoではなく物語として読めるとても素敵な本。お店にはそれぞれストーリーがあるんですね。
文系・理系、という区分では、好奇心は抑えられない!科学についてわかるだけではなく、科学を情緒的に感じることもできる本。
小川洋子が書くと、「モノ」がいとおしく見えてくる。それは、傍から見ると冷徹なイメージすら漂う自然科…
「普通」な家族なんてない。どこの家族だって、どこか、ヘンなところがある。でも、だからこそ家族っていとおしいのだ。そんな確信をもらえる物語。
自分の家のことでも、知らないことはたくさんある。「知らない方がいい」過去は、親は子どもたちには教え…
どうにもできない状況は、ときに、愛によってどうにかなる場合もある。最後のシーンのあたたかさは、不思議な温度を持っている。
絶望の果ての愛。といういわばありがちなテーマでありながら、キャラクター設定が面白いためすいすい読み…
四季報の記事の制限された字数にいかに多くの情報が入っているのかがよくわかる!本書を片手に四季報を読めば、今までわからなかったことも理解できました。
まず一ページめくって驚くはず。さらにページをめくっていくと、外国のかわいいものがいっぱい。でもそれだけじゃなく、新たな発見もある。いつも目にしていたこれがかわいいなんて、気がつかなかった!と。
海外旅行に行ったら、その土地の日常を味わないともったいない!この本でお気に入りのスーパーを見つけて、日本では出会えない素敵な雑貨と巡りあう旅をしてみてはいかがでしょう?
海外旅行に行くと、必ずスーパーに行きます。その街の人々、日常、香り、音、いろいろなものに触れられる絶…
エッセイなのに、この作家の持ち味が十二分に味わえる。アンネ・フランクから阪神タイガース、そしてかさぶたまで。ありとあらゆるものが、小川洋子というフィルターをくぐって、独特の香りを放つ。
随筆にはいくつかタイプがあると思う。著者の身の回りの出来事や持ち物に憧れを抱かせるようなもの、著者…