ポトスライムの舟

津村さんの芥川賞受賞作品である「ポトスライムの舟」と、その前日談である「十二月の窓辺」。 そっか、時々津村さんの話に出てくるにっちもさっちもいかない職場って、こんなところだったのね・・・。
「ポトスライムの舟」は、工場のラインで淡々と仕事をする非正規の女子社員・ナガセが主人公。 学…

本が好き! 1級
書評数:857 件
得票数:5895 票
本と映画が大好きなお母さん。
自宅で中高生のための家庭教師をしながら地元の単館系映画館発行の月刊誌に毎月映画の紹介文を書いてます。
三毛&二毛のチビ猫二匹と先住のサビ猫がいます。(#^.^#)

津村さんの芥川賞受賞作品である「ポトスライムの舟」と、その前日談である「十二月の窓辺」。 そっか、時々津村さんの話に出てくるにっちもさっちもいかない職場って、こんなところだったのね・・・。
「ポトスライムの舟」は、工場のラインで淡々と仕事をする非正規の女子社員・ナガセが主人公。 学…

恩田さんの新作短編集です。 帯に「冴え渡る恩田ワールド、きらめく十九の万華鏡」とあるのが言い得て妙。(*^_^*)
異界の話あり、星新一を思わせるストンと落とすショート・ショートあり、実話ふう怪談話あり、推理ものあり…

暴対法施行以来、表立った(汗)暴力行為が割に合わなくなったヤクザ組織はそれらを“外部委託”する時代、なんだそうですよ。 なるほどね~と呑気に頷きながらもお話は木村さんらしいテンポのよさで進んでいきます。
暴力はコワいです。 ましてそれに生き死にや、一般人にはよくわからないメンツというもの、裏切り、お金…

クラウドクラスターとは積乱雲のこと、なんですって。 主人公さとこの叔母さんが自分の姉=さとこの母親のことを積乱雲に例えるのは、その下に雷雨や風の存在があることから、なんだけど
そっか、さとこのお母さんは自分だけが気持ちよくムクムクと夏の青空の中で大きくなって、その下では泣いて…

都会育ちの男の子・平野勇気が高卒後、意に反して山の中で林業をやる羽目になってしまった「神去なあなあ日常」に続く夜話。 村にやってきて一年半。まだ半人前ながら正社員登録はしてもらえたし、恋だって…。
何より、「夜話」っていうタイトルがいいよね。(*^_^*) 落ち着いた灯りの傍で、ゆっくりと語…

北海道の小さな公立高校・神別高校の野球部のキャッチャー・シンジと、 女性新聞記者・絵里、二人の目線から交互に語られる、“その年“の神別高校の夏の大会。
今までの小路さんの作品の中で一番好きでした。(*^_^*) 外野ゴロでアウトを取る。 …

超能力とも言える運動能力、聴力、記憶力…を持つ若者たちに驚いたAct-1。
昴たちの身体の動きの速さに感嘆し、また、脇キャラとしての変態DVD会社社長・三井の造形と奥行の深さに…

おぉ~~、長い長い物語がついに最終巻に???(*^_^*)
前巻で、無事、戦国学園祭を終え、秘めた能力を表し始めた泉水子。 そもそも、鳳城学園はなんのため…

何より 「育っちまった編」という副題がいいよね。
私の子育ては、髪振り乱し、無我夢中の日々だった。 もちろん、日々に見せてくれるあれこれの表情は可愛…

面白かったぁ~~!(*^_^*) 津村さんお得意の、なんかパッとしないことを自覚しているOL・ネゴロ、,サラリーマン・フカボリ、小学生・ヒロシが、これもパッとしないビルで接点を持つ日々の物語。
大人二人は取り壊しの噂が囁かれるビルに勤めを持ち、ヒロシは進学塾に通っているのだけど、それぞれ偶然に…

あぁ、嬉しいなぁ。 私の青春のバイブルだった(*^_^*) 陸奥A子さんが久々に高校生の恋のお話を!
若かりし(*^_^*)あのころ、毎月の「りぼん」の発売日がどんなに楽しみだったか。 夢見る女の子だ…

主人公は28歳のOL、池井戸花しす。 小学校の時は、どぉやん と呼ばれる立ち位置で、そんな自分でずっといたいと思う花しすの気持ちがよくわかる・・・。
学校のクラスだろうが、職場だろうが、自分のキャラ=立ち位置って一番自分が楽な場を作るっていうことなん…

ある日、サトルのもとにやってきた誇り高き野良猫の僕。 しっぽの形が似ているからとナナ、と女みたいな名前を付けられたことは不満だけど、サトルはとってもいい奴、でもなぜか、僕をもらってくれる人を探し始めた。
終始、猫のナナの目線で語られる、サトルという人、その友だち、サトルの人生・・・。 よくあるタイ…

小川洋子「最果てアーケード」を読んだばかりなのだけど、それを原作とする漫画がある、というので読んでみました。
全くの新人漫画家さんの有永イネさんという方。 後書きに連載中は「生きた心地がしなかった」とありまし…

7巻がいかにも暗愚な容貌の、吉宗の長女・家重の大写しで終わったので、さぁ、これからひと波乱あるぞぉ~、とハラハラしておりました。
家重って、父親そっくりだよね。(たぶん、あの下男でしょう。吉宗は適当に彼を父親である、と指名したんだ…

あはは・・(*^_^*) 笑った、笑った。 そして、うん、私にも覚えがあるよ・・と、
過ぎ去った若かったり、子どもだったりした愚かしい(*^_^*)月日を思い出し、今、なんとか無事に大人…

女の友情ってコワい・・とはよく言われることだけど、 うん、幼稚園児だろうが職場内だろうが主婦仲間だろうが、 そこにヒエラルキーが存在しちゃうことは多い・・・と思う。
自分がそれぞれの集団内で一番楽な位置にいられて、 その人たちが好き&おしゃべりが楽しいならいいはず…

男女逆転、という、キワモノ的発端から始まった「大奥」シリーズ。
歴史的事実を踏まえたこれまでの物語の大胆さ&細密さに唸らされ続けてきたけど、幕末に向かってそろそろ病…

森達也と上杉隆が日本のジャーナリズムとメディアをテーマに、語る、語る。
そっか、ジャーナリズムとメディアは別物として論じると、問題がすっきりとわかりやすくなるんですね。(た…

お・お・お・・・! 田牧さんの新作は、かなりの“闇”の時代劇でした。
口入れ屋の愚直な下働き・甲斐は、実は、盗人の影の頭領で、彼の思いが徐々に明かされる面白さ。 時間の…