光の王




インド神話を中心に様々な神話や仏陀などを放り込み、SFの骨子を保ちながら同時に見事に神話的世界を構築しているワクワク感に満ちた物語。しかも、ヒーロー活劇でもあります。翻訳も素敵です。

本が好き! 2級
書評数:41 件
得票数:138 票
春寒?? 仕事いやましに厳しい(苦笑)
でも、本読む!




インド神話を中心に様々な神話や仏陀などを放り込み、SFの骨子を保ちながら同時に見事に神話的世界を構築しているワクワク感に満ちた物語。しかも、ヒーロー活劇でもあります。翻訳も素敵です。



「三月は深き紅の淵を」というタイトルの物語を巡る物語。物語というものについて、考えさせてくれます。一冊の本が様々に変容しながらも人々の間で生き続けることの奇跡を感じます。
正直に言うと、恩田陸さんは苦手な作家さんでした。あらすじを読むと非常に私好みなのです。そして、わくわ…

レンズマンだ。E・E・スミスという往年のSF作家さんが書いたレンズマンシリーズの続編が日本オリジナルで復活。何でレンズマン?それはもう、古橋さんがレンズマンガ好きだからとしか言いようがない。乞う一読。




柳さんの魅力が伺える短編集。マルコことマルコ・ポーロが獄中で同じ囚人仲間に語る奇妙な国々を巡る奇妙で魅力的な謎の数々。これが、きわめて論理的に(奇妙さは減じることなく)解決されます。ラストもさわやか
史実と虚構とを巧に組み合わせ、読後にひょっとするとあり得たかもしれないと思わせる柳さんの巧みさにうな…



私はBLは読みません。ぐぁ、この本を読むと猛烈に読みたくなってくるのです。もう、BL本に対する愛があふれてます。その愛が巧みな文章によってこっちにもびしばしと伝わってきます。愛と情熱の本です。
三浦しをんさんによる愛と情熱のBL賛歌。さりげない日常を描きながら、押さえきれないマニアな情熱がこち…

「こういう映画だからこう見ろ」なんていう意見に対して、皆さんは「クソ食らえ」と言い返しましょう。これは本書の中の一文だが、ここには荒木さんの映画に対する見方が宣言されていると思う。曰く「自由に楽しめ」
ホラー映画についての良質な案内書。基本的なホラー映画はしっかり押さえてあるし、何より映画に対する愛情…




表題作は、驚異ともいえるイメージ喚起力を持つ物語の作者、古橋さんによるボーイ・ミーツ・ガールな物語。派手な文体ではなく、でも、的確な表現で少々哀しい出会いと別れが描かれます。あっ、SFでもあります。
密かにラノベ界の古川さんと呼んでいる、古橋さんのSF短編集です。表題作を含め、全てがボーイ・ミーツ・…



歌野氏の文章は感傷と紙一重の切なさを持つ。そしてまた、トリックと叙述重視という意図が明確だ。七つの事件+文庫で初めて入った「マルムシ」を加えて、計8編。歌野さんのいろいろなところが楽しめます。
歌野晶午さんは潔い。「マルムシ」の中で、語り手はこう語る。「たとえ○○さんが・・・何を隠していたにせ…




好きな人の周りを巡る逡巡と優柔不断と思いこみと恋の物語。 それでも、恋の幸福と懊悩は感得できる。その時、世界は姿を変え、日常は異常と化す。全ての誇り高く、女性にシャイな男性のための空想物語。素敵です。

笠井泉二という建築家を巡る物語集。彼の象形作る建物はマニエリストたちの絵にも似て謎めき、人の心をつかむ。施主の依頼に答える彼の建築は住まう人の意識もこの世からずらしていく。