かがみの孤城

ファンタジーでありミステリー。 前半に撒いていった伏線が終盤にギューッと集結していくところは、読み応えがあった。
287 辻村深月 「かがみの孤城」 辻村深月のファンタジーでありミステリー。 前半に撒いてい…

本が好き! 1級
書評数:668 件
得票数:11766 票
語りかける書評ブログ「人生は短く、読むべき本は多い」からの転記になります。
殆どが小説で、児童書、マンガ、新書が少々です。
評点やジャンルはつけないこととします。
ブログは「今はなかなか会う機会がとれない、本読みの友人たちへ語る」調子を心がけています。
従い、私の記憶や思い出が入り込み、エッセイ調にもなっています。
主要六紙の書評や好きな作家へのインタビュー、注目している文学賞の受賞や出版各社PR誌の書きっぷりなどから、自分なりの法則を作って、新しい作家を積極的に選んでいます(好きな作家へのインタビュー、から広げる手法は確度がとても高く、お勧めします)。
また、著作で前向きに感じられるところを、取り上げていくように心がけています。
「推し」の度合いは、幾つか本文を読んで頂ければわかるように、仕組んでいる積りです。
PS 1965年生まれ。働いています。

ファンタジーでありミステリー。 前半に撒いていった伏線が終盤にギューッと集結していくところは、読み応えがあった。
287 辻村深月 「かがみの孤城」 辻村深月のファンタジーでありミステリー。 前半に撒いてい…

西アジアの架空の国「アラルスタン」で、新政府の要職を図らずも若き乙女達が行っていかざるを得ない設定や、テンポ良い展開が魅力的だ。
289 宮内悠介 「あとは野となれ大和撫子」 西アジアの架空の国「アラルスタン」での、大統領暗…

相変わらず人を喰った設定の短編集なのだが、それだけのSFでない事は明らかだ。 「気付き」の起爆剤を潜ませているのが、三崎亜紀が放ってくるストーリーだ。
290 三崎亜記 「チェーン・ピープル」 相変わらず人を喰った設定の短編集なのだが、それだけの…

傑作「機龍警察 自爆条項」の前作、ここから物語は始まっている。
291 月村了衛 「機龍警察」 傑作「機龍警察 自爆条項」 の前作、ここから物語は始まってい…

確かにこの町は「どこから行っても遠い」ようなのだが、実は「とても近いところにあるけど、気付かないと果てしなく遠い」ような気がしてならなかった。 「自分の夢の中にある町」なのかもしれないと思った。
292 川上弘美 「どこから行っても遠い町」 西武線だったかどの私鉄だったか、ターミナル駅から…

大きな事件はなくエピソードも捉えようがない時があるし、時間も飛び飛びだ。 描写も急に細かくなったりするし、少し落ち着かなかった。 ・・・でも、それってまさに私たちが「記憶を辿る」ときに起こっている現象だ。
294 滝口悠生 「茄子の輝き」 離婚から数年間の市瀬を、連作短編の形にしている。 大き…

「お下劣なコロンボ」(私の命名)ことフロスト警部が、今回も次から次へと湧き出てくる事件を、ドタバタの間一髪で解決していく。 遺作になってしまったのだが、我がフロスト警部は不滅です。
295 R・D・ウィングフィールド 「フロスト始末」 「お下劣なコロンボ」(私の命名)ことフロ…

物語の中と外で、伊坂幸太郎が立てこもりの「白兎事件」を使って、騙し続けている。 アレッ、と物事がずれていく度に、ずれた魔法が解明されいく。
296 伊坂幸太郎 「ホワイトラビット」 物語の中と外で、伊坂幸太郎が立てこもりの「白兎事件」…

一人の青年がピアノの調律師になりたいと決めて歩き始める。 その様子を題材に使って、二つのことを提示していると感じられた。いいぞ(^^)/
297 宮下奈都 「羊と鋼の森」 「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少し甘えているようでありな…

鬼才いがらしみきおの初のエッセイ。
298 いがらし みきお 「花火の音だけ聞きながら」 鬼才いがらしみきおの初のエッセイ。 …

広告代理店のサラリーマンからくずれて、関西に逃れた男の尼崎での2‐3年を書いている。 覚悟して読まないといけないよ。 尼崎語で書かれた、日本版の「どん底」かもしれないからね(^^)/
299 車谷長吉 「赤目四十八瀧心中未遂」 2017/10/25 22:40 広告代理店のサラリ…

井上靖の自伝的小説。 洪作の小学生の数年間をじっくりと、舞台である伊豆の温かい日差しのように表している。 少年が青年の入り口に着くところまで、というところだろうか。
300 井上靖 「しろばんば」 井上靖の自伝的小説。 洪作の小学生の数年間をじっくりと、舞台…

1984~85年の「グリコ・森永事件」の一つの解。 切り口の着眼が素晴らしく、あたかも自分の身に降りかかってきたように、あっと驚いて、 気付いたら物語の中に一緒に居るのではないかな。
302 塩田武士 「罪の声」 2017/11/05 19:10 1984~85年の「グリコ・森永…

ケン・リュウの本邦2冊目の短編集。長めも含めて16編も読める♪
304 ケン・リュウ 「母の記憶に」 ケン・リュウの本邦2冊目の短編集。長めも含めて16編も読…

1969年、高校二年生の村上龍を主人公にした小説。 とびっきり明るい。
306 村上龍 「69 sixty nine」 1969年、高校二年生の村上龍を主人公にした小…

枝留町という北海道の架空の町を舞台に、一族三代の姿を描いている。 大河調のドラマはなく、幾つかのエピソードを、それも時代順でもなく切り取って示しているのだが、読後に不思議な感覚が残っている。
312 松家仁之 「光の犬」 枝留町という北海道の架空の町を舞台に、一族三代の姿を描いている。…

根津権現ってのは、今の根津神社のこと。 その辺りに藤澤清造が住んでいた頃が舞台になっている私小説だ。
315 藤澤清造 「根津権現裏」 根津権現ってのは、今の根津神社のこと。 その辺りに藤澤清造…

第二次大戦終期終戦のしばし後まで、ホテル・リッツに出入りした人々を淡々と描いている。 驚くほど多く著名な人々が登場する、ホテルリッツ版「ちいさいおうち」というところか。 そう、ホテルは「見ていた」のだ。
316 ティラー・J・マッツェオ 「歴史の証人 ホテル・リッツ」 原題は「The Hotel …

沖縄の唐手家松茂良興作(まちむらこうさく)のお話。 空手に覚えがある人は、沖縄唐手独特の修行方法など楽しめるだろう。
317 今野敏 「武士マチムラ」 沖縄の唐手家松茂良興作(まちむらこうさく)のお話。 空手に…

地下鉄道とは、19世紀アメリカの黒人奴隷たちが、南部諸州から北部諸州ときにはカナダまで亡命することを手助けした奴隷制廃止論者や北部諸州の市民たちの組織。また、その逃亡路を指すこともある(Wiki).
320 コルソン・ホワイトヘッド 「地下鉄道」 原題は「UNDERGROUND RAILROA…