Coffee blues
舞台は1991年の北千住。喫茶店「弓島珈琲」に人が集う。誰しもが仲間になれそうな、温かな空気が流れる。事件は起こるのだが、読み終えた後の爽やかさは「東京バンドワゴン」につながるものがある。
主人公の弓島大(ダイ)は、「弓島珈琲」のマスター。 祖父母が住んでいた洋館を改築し、喫茶店にした。…
本が好き! 1級
書評数:161 件
得票数:1231 票
警察小説、刑事・探偵モノ、ハードボイルドばっかり読んでます。傾向が偏っているので、ホントの本好きとは言えないかも、ですが。ヨロシク!!
舞台は1991年の北千住。喫茶店「弓島珈琲」に人が集う。誰しもが仲間になれそうな、温かな空気が流れる。事件は起こるのだが、読み終えた後の爽やかさは「東京バンドワゴン」につながるものがある。
主人公の弓島大(ダイ)は、「弓島珈琲」のマスター。 祖父母が住んでいた洋館を改築し、喫茶店にした。…
地道な捜査。事実を一つ一つ確かめ積み上げる。そうやって、犯人の後ろ姿を追う。未解決事件を扱う、二人だけの特命対策室。骨太で重厚な、ザ・警察小説だ。
正統派の警察小説である。 川崎で女性が強姦されたうえ扼殺されるという事件が発生する。…
どんな血液型の患者にも輸血可能な「ゴールデン・ブラッド」。これをもとに製薬会社と大学病院が人工血液を開発した。だが、輸血を受けた人が次々に変死する。この人工血液は「奇跡の血液」か「悪魔の血液」なのか。
マラソン会場での爆破、輸血用血液不足、血友病、人工血液など、 話題が満載の作品。 相変わらず…
無類のお人好し、心優しき猫専門弁護士「猫弁」こと百瀬太郎が受けた依頼は、鍵のかかった部屋で妊娠していた猫のお相手探し。7歳の誕生日、施設に太郎を預け失踪した母の教えを守って、猫弁は今日も空を見上げる。
サスペンスやハードボイルドを立て続けに読んだ後は、 優しく癒してくれるミステリーを読みたくなる。 …
個人情報晒し、誹謗・中傷。得体のしれないネット社会の闇に立ち向かう特捜検事。「オーディンの鴉」はどこにいるのか。その悪意を白日の下にさらすことはできるのか。
ネットの閲覧履歴、クレジットカードの利用情報、 交通系などICカードの使用、そんな個人情報すべてが…
人とのコミュニケーションが苦手の<赤い博物館>館長と、本庁捜一を追い出された刑事が過去の捜査資料をもとに未解決事件を捜査。謎を解き明かし、真実をあぶりだす。でも、最大の謎は、館長、アナタです!
最初の出会いは、TVドラマ化されたものだった。 さらに続編を見て、原作に興味がわいた。 いわ…
深川署の女刑事、岩倉梓の刑事としての矜持、それは「生安課の仕事はまだ生きている人間を扱う」こと。「自分たちは事件を未然に防ぐために存在している」。この立ち位置を支えに、変わりゆく街、豊洲を走り回る。
変貌をとげる豊洲を舞台に、人が死ぬ前の事件に 関わり続けようとする女刑事。 福田和代さんの作…
「容疑者が残したペットを世話します」。ケガで一線を退いた鬼警部補が配属された部署は動植物管理。動物愛が強すぎる新米巡査に振り回されながら、事件の真相を追う。迷コンビはいつしか名コンビに…。
人気作品「警視庁生き物がかり」シリーズの1作目。 サクサク読め、そして読み終わったら、「あ~、…
表の顔は保育園の園長先生。だが、破綻しかかった園を支えるため、探偵という裏稼業でヤバい仕事を請け負い、時には押し付けられ、今夜も街を駆けずり回る。ひよっとしたら、日本で一番忙しい探偵なのかもしれない。
ヤクザや殺人も絡んで、私立探偵が新宿の街を疾駆する 物語だが、ゴリゴリのハードボイルドではない。 …
これほど新宿という街が似合う男はいないだろう。一匹狼の新宿署刑事、鮫島。闇社会に生きる者はその存在を恐れ、彼を「新宿鮫」と呼ぶ。一刑事として街に巣食う悪と戦う彼がたどり着いた結末は、あまりにも切ない。
ワタシのハードボイルド、刑事モノの入門書と言って間違いない 「新宿鮫」シリーズ。 第1作目を…
札幌の街中。仕事の最中、路上に立つ畝原の太股に血まみれのTシャツを着た小さな女の子がしがみ付いた。その瞬間から畝原は邪悪な犯罪に巻き込まれる。女の子に関わろうとした姉川が拉致され…。今回はヤバすぎる。
大人気、探偵畝原シリーズの4作目。 重厚で骨太なこのシリーズが大好物だが、 中でもこの作品が…
その場に残った過去の声を聞き取る力。それは、暴力による傷みと苦しみと絶望の果てにもたらされたものだった。その能力におびえ、受け入れ、訣別しようともがく女性の再生の物語。
親を早くに失った鳥居杏子は夜の街で生きるうちに、 ヤクザの石神力也と知り合い、結婚する。 石…
「ただのド素人」から「仲間」に見方が変化する頃には、凸凹コンビの間に切れない太い絆が結ばれていた。クモの大嫌いな警部補と法医昆虫学者が悪意に満ちた犯罪に挑む。
連続放火事件が続く中、ある火災現場から黒焦げになった遺体が発見される。 被害者はカウンセラーの女性…
「進め、比奈ちゃん!アンタは刑事よ」。凄まじい悪意の残骸。命を冒瀆する猟奇犯罪者に、比奈子は母の形見の七味缶を握りしめ立ち向かう。その背中を守るのは、熱い心をたぎらせた仲間たちだ。
現在、ワタシのツボにガッツリはまったシリーズ作品である。 この作品は、「ON」「CUT」と続く…
「アルバイトをしませんか?」。一家惨殺事件の捜査が行き詰まる中、所轄署刑事の吹石夕子はあるホームレスを日当二千円で助手に雇う。女刑事とホームレス、この異色コンビが憂鬱な捜査の中、真相に近づいていく。
羽田のマンションで家族三人が惨殺された事件では、 たまたま友人宅に出かけていた高校生の長女、美亜が…
童顔で小柄。いつも、警察バッジをどこかに置き忘れる。大丈夫か、この女刑事。いやいや、侮ることなかれ。そのネチッこい捜査から逃れられる犯人は一人もいない。
名作、「福家警部補シリーズ」の3作目。 出だしは、いつも殺人の実行から…。 つまり、犯人がす…
生きる者のために真相を追う刑事、魚住久江。事件が起きる前、事件を起こす前に人を救うことができたら。生者に寄り添うことにこだわり続ける女刑事がいる。
魚住久江シリーズの1作目で、表題作を含む6編が収録されている。 今は練馬署強行犯係に属する魚住…
調査を引き受けたら結果を出す。しくじっても必ず落とし前をつける。そのためには、引き金もためらわずに引く。タフでクールな女探偵。ああ、カッコいい!
女探偵、笹野里子が主人公の究極のハードボイルド。 女性を車に乗せ事故死した夫の後を継いで私立探…
加賀恭一郎が日本橋に移ったのも、わけがあった。加賀が中学にあがる前、突然に姿を消した母親の謎がついに解き明かされる。作品全体から「切ない」が垣間見え、読み終わってから「ほう」とため息をついてしまった。
この作家さんの作品は、単発ものからシリーズものまで読んでいるが、 ホントに幅広く、いくつもの引き出…
人の悪意をモロかぶりし、悪態をつきながらも奮闘する葉村。アンタはエライよ。
大好物の葉村晶シリーズの5作目。 今回は登場人物のあまりの理不尽さに憤死寸前になった。 …