少女外道
みなさん、このスゴイ作家を知らずに過ごすということは、一つの罪でもありますよ。未読の方は是非読んでみてください。
収録されているのは七編、すべて戦争の影が色濃く落ちた作品である。 「少女外道」 「巻鶴…
本が好き! 1級
書評数:1577 件
得票数:21082 票
本が大好きで、毎日本のページを繰っています。
小説なら、どんなジャンルでも挑戦しております。
小説の神様は山田風太郎と皆川博子とスティーヴン・キングだと思っています。
あと川谷絵音も大好きです。よろしくお願いします。
みなさん、このスゴイ作家を知らずに過ごすということは、一つの罪でもありますよ。未読の方は是非読んでみてください。
収録されているのは七編、すべて戦争の影が色濃く落ちた作品である。 「少女外道」 「巻鶴…
下巻に入って少し失速。さほどサスペンスは感じられず、事件の帰結もけっこうすんなりいって、正直もう少し盛り上がっても良かったのではないかと思った。キング作品の中では中の出来ではないだろうか。
キング初のミステリー大作と謳われた本書、まあ読み終えてみればジャンル分けでいえばミステリなのだろう…
王道サスペンス。あちらとこちらを描き分けて、徐々に物語はヒートアップしてゆく。
キング御大初のミステリ長編なのであります。といっても、何がどう変わっているかといえば、何も変わらず…
同棲→結婚という単純な図式の中に存在するカオス。当事者しかわからないミニマムからマキシムな様々な問題があるからこそ、物事は軌道にのって進まない。
綿矢りさの小説の書きだしが好きだ。本書の場合はこんな感じ 整頓せずにつめ込んできた憂鬱が扉…
ほんと、こういうアンソロジー読んでて思うのは、単独ではけっして読むことがない作品に出会える喜びだ。平林たい子とかラードナーとか福沢諭吉なんて、普通読まないもの。
この文春文庫の『アンソロジー人間の情景』シリーズは、お買い得なのですよ。けっして傑作短編ばかりとい…
ピアノコンクールを描いただけの作品がどうしてこんなに読む者を惹きつけるのか?はっきりいって読む前は、こんなに分厚くてしかも二段組みなんて最後まで興趣が持続するのだろうかと不安だった。
てっとりばやく最初に言っておくが、本書は小説の神様から祝福された小説だ。ま、そんな神がいたとしたら…
この人は心理描写に説得力のある上手さを感じる。鮮烈でありながら、ストンと落ち着く描写に舌を巻いた。扱っているテーマはそれぞれ重みのあるもので、ドラマとしてストーリーを追うおもしろさがあった。
五編収録の短編集。一応ミステリの範疇になるのだろうか?殺人も出てくるしね。各編のタイトルは以下のと…
このシリーズはやく次を読みたい、はやくまた彼らに会いたいとついつい思いを馳せてしまうほど好きになってしまった。
本巻でいよいよこのシリーズの本編が描かれてゆく。前二冊で、世界観及び主要人物たちが登場し、この三冊…
はじめての韓国文学。静かでありながら、確かな脈動の感じられる小説世界。どうにもできない運命を許容する人間の心の大きさが感じられた。それでも女性の痛みは辛い。それは時代がまねいた痛みでもあるのだけれど。
韓国文学を読むのは初めてだ。短編が七編収録されているが、どれも時代の趨勢に影響され、運命を受け入れ…
もう登場人物が知り合いみたいに思えてきてる時点で、この物語にすっかりハマってるってことなのです。おもろいわ、これ。
さっそくニ作目を読了。遅れて食いつくと、こうやってまとめて読めるという利点があるからいいよね。でも…
特筆すべきは第一章の不気味さ。向こうからやってくる恐怖は身をすくませる。あとは、それが何なのかという究明と、それを封じるもしくは退治するという構図はお決まりなので、あまり目新しさはない。
最近の角川ホラー大賞作の中では断トツだった。ま、いままでの大賞作全部読んだわけじゃないけどね。でも…
女性の性と生を母と娘のそれぞれの視点から描き、生々しさと空虚さを盛り込みながら、流れおちる滝の水のような口語文で爆竹が爆ぜるかのように息もつかせず語りつくす。真似のできない独特な本であります。
そこに向かうことのできない小説ってものがある。決して真似のできない独特の雰囲気や間。ひと昔前、清水…
色々気になるところはあるけどこれだけの世界を構築して、なおかつそのバックグラウンドまでしっかりプロットを固めているってところに驚いてしまう。だって二十歳そこそこのお嬢さんだったんですよこれ書いた時!!
もともと時代小説や歴史物は好きだけど、王朝絵巻みたいな話は苦手でいままで読んでこなかった。だって、…
難解でも思索的でもなんでもいい。エリスン、カッケー!!!とにかく彼のスタイルには圧倒されちゃうんですよ。
エリスンは、かなりお年を召した方なのである。だって1934年生まれだから、もう80越えちゃってるん…
おもしろいね。これは一般向けではないね。でも、ちゃんとミステリとして機能している部分もあるのです。芸達者です。
さて、ミステリ好きのみなさん、『読者への挑戦』好きですか?そう、クイーンの国名シリーズで有名な解決…
前回のアンソロジーと比べると少し質が落ちた感はある。しかし「努力」は傑作。凄まじさを感じさせる。ロマンティックな作品なら、ダントツで「緑のベルベットの外套を買った日」が良かった。
おそまきながら読んでみたが、これは前回のロマンティック時間SF傑作選の「時の娘」と比べると全体の印…
若く、輝いていた黄金の日々を振り返るという行為は、もちろん郷愁が最優先になるのだが、そこには必ず苦味もあるはずで、それをキングは巧みに描き出すのであります。
正直、一時のキングにはときめいていなかったのだ。そう、丁度「骨の袋」が刊行されたころからだろうか?…
ウィンズロウの築きあげた大伽藍を前にしては、為すすべもなかった。沢山の人が死に、目の前から消えていった。それは物語の帰結としてあたえられた名誉ある死なんかではなく、理不尽に奪われた犬死だ。
本書で描かれるエピソードはもちろんフィクションだ。しかし、この物語には数々のモデルがある。カルテル…
話自体は特別どうこういうものでもなくて、ありきたり。ただ表題作のラストだけは壮大すぎて驚いた。
このとてもユニークな造本でバベルの図書館シリーズが刊行されだしたのは、もう三十年ほど昔のことである…
ここに登場する人たちはどうしても好きになれないし、話自体もさほどおもしろいわけでもない。ウィルフォードの書いた本にしちゃあパッとしないなという印象だ。しかし、最後まで読んでこそ本書の真価があらわれる。
そんなに読み込んでいるわけでもないから、あんまりエラそうなことは書けないが、ぼくはこの人のマイアミ…