暮らしのイギリス史―王侯から庶民まで
著者は歴史家であり、BBC FOUR で歴史番組の案内役もつとめるブリリアントな女性である
面白く読了。イギリス(およびフランスも少々)の過去から現代にいたる日常生活の変遷を無数の文献や画像資…
本が好き! 2級
書評数:42 件
得票数:262 票
本、それは一本の木の死である。Un livre, dit Léger, c'est la mort d'un arbre.
著者は歴史家であり、BBC FOUR で歴史番組の案内役もつとめるブリリアントな女性である
面白く読了。イギリス(およびフランスも少々)の過去から現代にいたる日常生活の変遷を無数の文献や画像資…
『ボン書店の幻』を映画にしようと画策している若い人が登場しているのにあらためて気付いたのだが、その話はどうなったのだろう?
小生の書斎には、本棚は三本だけしかない。ひとつは文庫ばかり。もうひとつは新書とペーパーバックばかり。…
ある日、棚の本がほぼ先週のままなのに落胆し、帰りかけたところ、わたしの背筋に妙な悪寒が走った。これはたいてい、本がわたしを呼んでいるコール・サインである。
面白いことは面白かったが、今までほとんど読まなかった理由も分かったような気がした。それはともかく無類…
長髪にGパンの内堀さんが、木造モルタルのアパートの一階の五坪ほどの小さな店へ、そのゴミの中から拾った目録にかじりつきながら帰って行く姿が目に浮かぶようである。
読み終わるのがもったいない、と思える本がときどきある。関口良雄『昔日の客』(夏葉社版『昔日の客』)な…
気がつけば、からだがその物語の中にどっぷり浸かっている小説群
小生も讃岐の出身ながら、小豆島には一度合宿で泊まったことがあるだけで(そのときは星空がたいそう美しか…
思わず吸い込まれる、というか吸い付いてしまう、おっぱい学
神話学とタイトルには学があるが、じつはロミは学など歯牙にもかけていない。骨董屋や酒場を経営していた数…
お金はないけど、無理せずのんびり生きていく
「あとがき」にこうある。 《生活を疎かにすると、気持ちが荒む。かといって、過度にストイックな暮…
『暮しの手帖』はどうしてあれほどユニークだったのか、それがはっきり理解できる一冊
津野海太郎氏の花森伝が資料を集めて描いた、花森像の不完全なジグソーパズルのようなものだとすれば(唐澤…
プレヴェールの一筋縄ではいかない、しかしはっきりと一本筋の通った世界をじっくり味わう
プレヴェールの一筋縄ではいかない、しかしはっきりと一本筋の通った世界をじっくり味わう幸せを感じる。 …
久し振りに人名索引を取りながら読んだ一冊である
まずは津野氏の飾らない文章が心地よい。冒頭はこんな感じだ。 《夕暮れどき、国電(現・JR)新橋…
創業(大正三年)から閉店後までを一息に読ませる
平野義昌『海の本屋のはなし 海文堂書店の記憶と記録』(苦楽堂、二〇一五年)読了。面白い…と言っては語…
死んだ人は、さながら生きてたときのように死んでいる
花田清輝、中野重治、長谷川四郎、宮武外骨、菅原克己、辻征夫……いずれ劣らぬ「捨身なひと」たち。小沢信…
難儀な戦の最中にも毎日欠かさず日記をつける、そんな男がいた
《宮地團四郎は土佐国香我郡植村(現在、高知県香美市土佐山田町植(うえ))に住む細木嘉作支配の七代目郷…
アヴァンギャルドはエクセントリックな場所から
これは面白かった。とくにエディトリアル・デザインの歴史に興味のある者にとっては必読の書となるだろう。…
自分だけが知っている作家を持ちたいという欲望!
始まり方がいい。グッと引き込まれる。 《フランス西南部の内陸寄りにあるM市を私が訪れたのは、留…
太宰はけっきょく、「上京」するしかなかったのである
上京という視点で作家や作品を見直すとまた新たな眺望が現れることを教えられた。読書案内にも文学散歩案内…
木琴とマリンバとシロフォンがどうちがうのか、知ってます?
通崎さんは著名なマリンバ奏者。しかし小生にとって通崎さんと言えば『天使突抜一丁目』(淡交社、二〇〇二…
ネット、スマホ社会にこそ似つかわしい革命論
「スペクタクルの社会」は社会はスペクタクル(見世物)だという、いかにも映画から出発したドゥボールらし…
なんとも心地よい風がこの本のなかに流れている
田中美穂『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫、二〇一六年九月一〇日、装画=平岡瞳)読了。単行本が出て…
珠玉のエッセイというのは、まさにこういう作品であろう
山田稔『天野さんの傘』(編集工房ノア、二〇一五年七月一八日)。これまでに発表された五篇に未発表作を加…