神様ゲーム
(ブログ採録)「かつて子どもだったあなたと少年少女のための――」というコンセプトを真っ向から打ち破る強烈なミステリー。でもしようがない。だって麻耶さんだもん。
(2006/5/18ブログ再録) これがジュブナイルとしてどうなんだとは思いますし、このシリー…
本が好き! 1級
書評数:171 件
得票数:2587 票
某地域包括でケアマネ兼社会福祉士で仕事中。
ミステリを中心に、日本の古典や民俗学、宗教学が読書傾向。年を重ねるに連れて読書スピードが落ちているのが、もっかの課題。。
(ブログ採録)「かつて子どもだったあなたと少年少女のための――」というコンセプトを真っ向から打ち破る強烈なミステリー。でもしようがない。だって麻耶さんだもん。
(2006/5/18ブログ再録) これがジュブナイルとしてどうなんだとは思いますし、このシリー…
良くも悪くも東野圭吾なストーリー。ミステリとしては弱いけどサスペンスとしては上々。ただ、主役的な人物が不在なので、終盤登場人物に感情移入しづらい。案外、この作品は映画の方がいいかも。
「もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は、…
何が真実で何が嘘なのか。失踪した神父が遺した遺書と、彼を知る人物達の語る姿の奇妙な齟齬。神と悪魔、父と子という時には反発し合いながらも表裏一体でありうる存在を軸に描いた物語は実に魅力的だ。
一体何が本当で、何が嘘なのか。 牧師ギデオン・マックの失踪事件のあらまし(序文)、ギデオンが遺…
今の時代、ヤクザやらDVとかアレかもしれないけれど、目くじら立てちゃいけなぃよ。その裏にあるクラッシクともいえるどストレートな人情劇がツボ過ぎて何度読んでも。・゚・(ノД`)・゚・。
(2007/3/1 ブログ再掲) ああ、もう1ページにあるホテル見取り図の注意書きからもうどっ…
ホラーと社会派ミステリが融合したような不穏な展開を一気にぶち壊す、衝撃のクライマックス。だめな人は「こんなのありえるわけね〜じゃん」と壁本必至?でも自分としては結構嫌いじゃなかったりして。
相次ぐクラスメイトの不審死、近現代の連続殺人犯をモチーフにしたホラーハウス「殺人館」(安直なネーミ…
語りても含めた登場人物を敢えて曖昧に描くことによって産み出されるカオス感は嫌いじゃない。ただ、手法として採用されたミステリに対する技巧が、もう少し洗練されていればという不満が残る。
例によって、映画化になったのを機に見に行く前に原作を。中村文則さん、名前は知ってるし話題になった『…
20世紀前半、古き良き時代のハリウッドを彷彿させるような空気が漂うミステリ。ミステリとしてのトリックはさすがに時代を感じてしまうけど、天才型ではない、事件に恋愛に悩むタラント氏の姿はどこか微笑ましい。
C・デイリー・キングの作品は「鉄路のオベリスト」を図書館から借りて、開かないまま返したという経験が…
ミステリのプロットとしては水準以上。但し肉付けは今ひとつ。特に作品テーマであるミスディレクションの魅せ方が時にストレート過ぎて違和感たっぷりになってしまってるのは残念。
なんでこの本を手に取ったんでしょうか。もう理由は忘却の彼方です、年ですね。 殺人鬼マスカレ…
どんどん複雑になっていく密室トリックはある意味ミステリの極北。苦行すら覚える複雑怪奇なトリックは推理しようという思考する停止させてくれそうです。
貴志祐介のシリーズ物である、セキュリティ専門家であり防犯探偵、実は・・・の榎本が主人公の短編集。シ…
実際の災害を下敷きにした専門的な部分は読み応えがあるけれど、小説として色んなエピソードを盛り込みすぎて何がメインテーマなのかが散漫になってしまった印象。もっと長くてもいいからまとめきって欲しかった。
著者の作品は読んだ事が無かったが、広島在住で学生時代は多摩に住んでいたこともあり、店頭に並んだ時か…
〜「正義は、白と黒の間にある」〜。香港警察の生ける伝説名探偵クワン警視の半生と、大国に翻弄される香港の歴史が織りなす物語は社会派としても本格ミステリとしても水準の高さを感じました。
香港警察の生ける伝説、クワン警視。「名探偵」「天眼」「謎解きの精密機械」の異名を持つクワンの半生を…
コンセプトがわりとハッキリとした旅本。旅行情報してしては物足りないけど、旅を充実するための副読本としては分かり易い仕上がりになってます。
いわゆる熊野古道に関するガイドブック。但し、編著に熊野古道女子部が名を連ねているように、全体として…
(ブログ再録)現時点で「百鬼夜行」シリーズ最後の長編。色々と大人の事情はあるんでしょうが、そろそろ次の作品を。シリーズ最後がこの作品だったら寂しい(面白いんだけどね)。
最初に言っておくと『魍魎の函』の最後の台詞にクラッときて以来、僕は木場修のファンである。 しかしな…
マツリカさんと柴山くんの関係は停滞気味ですが、一方でシリーズを通しての柴山くんの成長が見れてなんだかちょっとほっこり。長編で多重推理構造というシリーズ初の試みですが、安定の楽しさは健在。
謎のドS系クール美少女マツリカさんが、自らの下僕である柴山くんの学園でおきる事件の謎を解き明かすシ…
間違いなく収穫と言える作品。凄惨とまではいかないが、物語の持つ醜悪さゆえの美しい世界は、乱歩の世界に感じたそれと同一のものかもしれない。
物語は拉致監禁事件の経過を聞くために、ヴィクターが救出された女性マヤから話を聞くところから始まりま…
あの頃、ギターを弾けるヤツはヒーローだった。ギタリストは神の如きスターだった。そのスターが扱った伝説の「武器」がグラビアで楽しめる。文字が潰れて読めないとこもあるって?それもまたロックだぜ!!
今から20数年前、巷はバンドブームだった。 国内でいえば、BOOWY、レベッカ、ユニコーン、…
武力から文治へと変わっていく時代の家族の姿は、今の時代の家族の姿とは対極のものであるかもしれない。でも対極とはもしかしたら表裏一体なのかもしれない。色々と考えさせられる短編集だった。
『機織る武家』 ・入婿の夫とその義母、そして後妻。三人の血の繋がらない者同士が暮らす武家一家の…
著者が明言している通り、「砂の器」の本歌取りのような作品。それでもなお500ページ超の作品を一気に読ませるのは、著者の確かな筆力と、登場人物達の濃厚なキャラのおかげでしょうか。タイトルが秀逸。
著者があるインタビューでこう答えている。 将棋に「砂の器」で描かれたような人間ドラマを掛…
著者初の倒叙モノは刑事コロンボへの愛情がヒシヒシと感じられました。「死神」と「超絶イケメン」という異色の刑事コンビの再登場をぜひ願いたい。
倉知さん初の倒叙モノは、謳い文句に違わずコロンボへのオマージュに溢れた短編集でした。 倒叙モノ…
この手のタイプの小説にはとにかく弱い、泣いてしまう。あまりに泣きすぎていい小説なのかどうか自分でも分からなくなる。でも嫌いだったら泣かない訳で、やっぱり何処か好きなんだろうなぁ。
なんだか今更という気がしないでもないですが、映画を観る前にやっぱり読んでみよう。 自分の命…